R_OMの日記

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いやぁー、レオ取ったねぇオスカー。個人的にはそんなに思い入れがないので、取ろうが取るまいがどっちでもよかったんだけど、取れなかったら本人がどうこうというより、レオ・ファンが暴動でも起こしそうなムードだったので穏当なところに着地できて良かったんじゃないですか。レオ絡みではこの動画が面白かった。

 

推していた『マッドマックス』に関しては、前評判からして取るだろうとは思っていた技術部門で、とはいえ思っていた以上に取ったという感じ。これで充分とは言えないけど、今回の最多となる6部門獲得はやはり快挙なので、アカデミーから正当に評価された結果と言えるのではないかと。その代わり、今回どうしても引っかかってしまうのはスタローンが助演男優賞を取れなかったことかなあ。マーク・ライランスが上手いのは間違いないんだろうけど、今回は別にスタローンにあげても良かったんじゃない?『クリード2』であげればいいなんて言ってる人もいたけど、ストーリー的に考えても2にスタローンが出演する保証なんてないんだし、今回あげておくべきだったと思うなあ。

 

 

 アウォードのもうひとつの目玉といえば、麗しき女優陣による美の競演があるわけで、そういう意味でも今回は楽しめた。

 

格好良さでいえば、我らがフュリオサ大隊長。笑顔も素敵。

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※ジョージ・ミラー御大との再会。

 

格好良さではもうひとり、レイチェル・マクアダムス(『スポットライト』)も。

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華やかさでいうとやはりケイト・ブランシェットがぶっちぎり。正直『キャロル』で共演したルーニー・マーラのファッションはピンとこなかった。

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今回のダークホースっていうんですか?全く期待してなかったんだけど、一目見てその優雅さにハートを鷲掴みにされたのは、『ルーム』のブリー・ラーソン。さすがグッチ。

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美女と野獣』のベルそのものと評判で、確かにめちゃくちゃ可愛いんだけど、ちょっと子供っぽすぎる?なアリシア・ヴィカンダー。

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で、最後に個人的に1番グッときたのがジェニファー・ローレンス(『JOY』)。ディオールのドレスがセクスィー!ジェニファー・ローレンス好き好き!

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2014年K-POPベスト10

以前別のところにアップしていたものを再掲。この年はボーイズ・グループ縛りになってます。


10. Super Junior - Shirt 


いきなり変則で、スジュだけMVではなくこちらを。「THIS IS LOVE」やMの「SWING」でも良かったのだが、このお祭り騒ぎな感じこそ自分にはしっくりきたので。




9. 2PM - GO CRAZY! 


名曲「Hands Up」のノリが帰ってきた!良い意味で筋肉バカっぽさ(表面的にそう見えるだけで、実際は全然そんなことない)こそが彼らの真骨頂であると再確認した1曲。 




8. WINNER - COLOR RING


実は「EMPTY」の方が好きなのだが、昨日韓国料理屋の有線で流れてきた時につい口ずさんでしまい、改めて楽曲の良さに触れたということもあって急遽こちらを選択。デビュー早々、完成度高過ぎ。 




7. JYJ - BACK SEAT


JYJはトゥーマッチなところが魅力だと思ってるので、これはある意味到達点と呼んでも差し支えない曲なのではなかろうか。MVに関して言えば、ド派手な照明の演出に度肝を抜かれた。




6. Zion.T - Yanghwa BRDG(양화대교)


彼をKポアイドルの枠に入れてしまうことに抵抗のある人もいるだろうが、アイドルとアンダーグラウンドの間を行き来できる貴重な存在として、あえて選んだ。K曲で最も涙腺を刺激された曲。 




5. GD X TAEYANG - GOOD BOY


実際クラブで遊んでる人のつくる音だよね。ヨンベと組むことでGD&TOPよりさらにダンス要素に特化してるのが印象的。自然に身体が反応してしまう。最高!




4. EPIK HIGH - BORN HATER


スマホ向け縦長画面とか、7つの大罪が表現されてるとか、色々と工夫を凝らしてこちらを楽しませてくれる彼らはやはり韓国ヒップホップ界でも唯一無二の存在。加えて今年はバビの活躍に期待。 




3. EXO-K - 중독Overdose


MVに関して言えば、観た回数、内容の充実度では全作品の中でもこれがトップ。ウルロン超えはできなかったけど、2014年もEXOの年だったなということで当然この位置に。




2. 東方神起 - 수리수리(Spellbound)


ファンキーな曲調が大好きなので、フレッシュさとか完全無視でこの位置。ドラムの入り方だけで思わずサムズアップ!パフォーマンスに関しては、もう格が違うよねと。




1. TAEYANG - 눈,코,입(EYES, NOSE, LIPS)


完璧。ヤン代表がステージを観て、『K-POPスター』の審査委員としてステージを見たとしたら100点を出したい気持ちだ、と言ったのも納得。アルバムも最高!特に「This Ain’t It」がヤバい! 

 

 

映画備忘録「1月」

1ヶ月でフォースは覚醒できるのか ⑤

そして迎えた12/18。

 

予習期間が1ヶ月の超若輩者でも「面白くなかったらどうしよう…」という不安からくる緊張で謎の痺れに襲われるぐらいだから、オリジナル3部作をリアルタイムで観た世代なんかはどうだったんでしょうね。自分の症状の具合から推測すると、宇多丸さんが言ってたように「ジョン・ウィリアムスによるオープニング・テーマが流れた途端感極まって死ぬかも」って話はあながち大袈裟な話とも言い切れないですが、実際死者が出たという話は聞かないのでさすがに大袈裟だったんでしょう。

 

観たのが都内にある主要映画館ではなかったので、満員ではあるものの、想定していた「コスプレ組などの熱狂的ファンが大挙して押し寄せ大興奮」といった状態とは違い、だいぶ落ち着いた雰囲気の中、18時30分上映の回を鑑賞。時間になるとそれまで流れていた劇場アナウンスがぶつ切りされ暗転、予告編なしでいきなりルーカスフィルムのロゴが出てスタート。お馴染みの「A long time ago in a galaxy far far away....」の文章(ご存知かもしれませんが、この文章をgoogleで検索するとある仕掛けが…)が流れて「おぉー!」という歓声が落ち着く間もなく例のオープニング・テーマが流れて会場中で拍手が巻き起こるという展開。やはりここにも熱心なファンが集っていたのだと、この祭りの高揚感だけでチケット代の半分は元を取った気分でしたが、ど頭のストームトルーパーの輸送シーンの格好良さだけで本作は大丈夫という手応えを感じたので、開始早々に「面白くなかったらどうしよう…」という不安からは解放されていました。

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で、この記事は『フォースの覚醒』への導引記事なので、これ以上内容のことについて触れるのは控え、ネタバレ全開記事はまた別の機会に、ということにしますが、本作を観た感想は一言で言うとこんな感じです。

 

 

この記事を書いてる時点では、本作を3回観てわりと冷静になったつもりでいますが、それでも「『フォースの覚醒』最高でしょ!」という感想に変わりなく、やっぱりどう考えても製作陣はよくこんな無茶なことを成し遂げられたよなぁと感心するばかりです。初回鑑賞時は旧作の引用、もしくは反復によって組み上げられた「シリーズ7作目」という印象が強かったのですが、そういった印象はむしろ2回、3回と観ていくうちに薄まっていき、「SWの新作」であることを宣言するためには欠かせないありとあらゆるSW的要素をひとつにまとめ上げた、新3部作の土台として盤石な「新シリーズ1作目」という印象に変わってきました。

 

何はともあれ『フォースの覚醒』最大の魅力はレイの存在ですよ。まずルックスがツボなのもありますが、ユーモラスで明るく、誰かに頼らずともサバイブできる強さがありながらも、圧倒的に暴力的な存在に怯えたり、孤独になることを恐れたりと、人として当然あるべき弱さもきちんと見せてくれるキャラクターであるレイ。彼女がここまで魅力的なキャラクターでなかったら『フォースの覚醒』にここまで肩入れしなかったでしょうね。正直旧作にはいなかった推しキャラ(あえて挙げるならC-3POだけど)がEP7にして遂に登場ですよ。

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時折、山本彩とダブる受け口美女のデイジー・リドリー演じるレイ

 

映画は女優中心で観る質なのでプリクエルのパドメには期待してたんですけど、EP2以降のパドメがアナキンの添え物的な、凡庸な女性キャラに堕ちてしまいプリクエル自体の評価にも影響したのですが、レイにはその心配が無さそう(ルーカスが脚本に参加してない、なにより『アナ雪』を生んだディズニー制作、等の理由で)なので、EP8以降もパドメのように落胆をせずとも済みそうです。それにレイのような奥行きのある人物造形は相棒であるフィンにも、敵役であるカイロ・レンにも当てはまり、こういうキャラクターの描き方は、個人的には旧作より優れた点としてあげても良いと思います。その分ダースベイダーのような「魅力ある圧倒的な悪役」が存在しえないのは痛し痒しでしょうが。

 

そういった魅力的な新キャラの存在もあって無事私の好きなエピソードのNo.1になってくれた『フォースの覚醒』。そのタイトルにつられるように私のスター・ウォーズ熱も覚醒(とりあえずレイのベーシック・フィギュアと大著『スター・ウォーズはいかにして宇宙を征服したのか』なんかを購入)してしまったわけですが、あまり人様のブログを覗いたりしないので、今世間のEP7に対する評価がどうなっているのかよく分かりません。アメリカでは当初の絶賛モードに対するバックラッシュが起きてるなんて話を聞きましたが、自分の中での『フォースの覚醒』の評価軸はレイなので、今後そんなに評価が大きく揺らぐことは無いと思います。むしろ心配なのは、無邪気にレイ、フィン、BB-8が走り回れた本作とは違い、必然的にユーモラスなやりとりが減ることになるであろう次作EP8のことでしょうね。まぁ、それも「果たして無事EP9まで見届けることができるだろうか」という心配と比べたら取るに足らないことですが。

 

 

1ヶ月でフォースは覚醒できるのか ④

これでとりあえず旧6作は一周したのですが、正直この程度の煮え切らないテンションではSWの魅力の本質を掴んだとはいえず、心のライトセイバーも半勃起状態、これではいかん!と自分を奮いたたせ、今度はオリジナル3部作をBlu-ray特典であるスタッフの音声解説付きで鑑賞してみることにしました。

 

文中の内容とは関係ないが、韓国のアイドルグループEXOのSTAR WARS公式コラボレーション曲「LIGHTSABER」。ライトセーバーの刃は最後に一瞬しか映らない。

 

結論からいうと、この読みが大当たり。これはテレビで放送されていたSWを観てピンとこなかった人たちにもオススメしたいです。各タイトル毎に2バージョンの音声解説が付いてるのですが、今回はジョージ・ルーカスキャリー・フィッシャーアービン・カーシュナー(自身が監督した『帝国の逆襲』のみ参加)、ベン・バートデニス・ミューレンによるバージョンを再生。制作の裏話や思い出話*1、ルーカスの弁解等々、その内容の面白さもさることながら、ここで特に注目すべき点は、この関係者が入れ替わり立ち替わりSWについて色々喋っているのを聴いてるうちに、作品自体がみるみるうちに面白くなっていくことでした。SWについて語ることが、SWの作品世界の描ききれなかった部分を補強していく様子が実感できたのです。

 

唐突に結論めいたことを言いますが、これがSWの魅力の本質だったのでしょう。そんなに多くはないですが他作品の音声解説も聴いたことはあります。そういったものの多くがより深く作品を知るために機能していることは知っていますが、ここまで作品への評価を劇的に変化させたものは初めてでした。これは音声解説自体が優れているという話ではなく、おそらく作品と音声解説の相性が良かったのではないでしょうか。あと、SWには歴史があります。作品自体は観てなくてもSWを完全に避けて生きて行くことが不可能に近いこの世界を生きる、SWとほぼ同世代である自分には約30年の間に積み重ねられてきた(おぼろげではありますが)SW知識がありました。その知識と音声解説で語られる関係者のSWに対する想いとが相互作用を起こし、SWとの間にあった時間的隔たりを一気に埋めてくれたのです。まるで眠っていた作品が目を覚ましたような、本当に新鮮な体験でした。

 

 ですが、音声解説は所詮ソフト化された際に付いた特典です。SWファンの中でも音声解説の内容を知らない人はたくさんいるでしょう。それに私が特に引っかかっていた時間的隔たりなど関係ないリアルタイム世代もいるでしょう。では彼らにとって音声解説にあたるものは何なのか。おそらく、SW好きの友人との会話や、二次創作といったものがそれにあたるのではないでしょうか。それこそタマフルでEP7公開までの半年間をかけて行われた月一連載企画:月刊『わたしのスターウォーズ』も多くのSWにとって音声解説的な役割を担ったはずです。私の場合は残念ながら放送時にまだSWを観てなかったので、その機能を生かしきれませんでしたが、観た後に聞き直してみるとやっぱり余計に面白い。SWのようにあらゆる角度から切り込んで語れる作品にとってはポジティブな意見に限らず、ネガティブなものでも見識を深めるのに大いに参考になりました。前回のプリクエルの感想を読んで頂ければわかるように、ネガティブなものこそ語り甲斐があるなんてもこともありますし(ファンの中にはプリクエルのことは触れるのも嫌だという人もいるでしょうが)。

 

あらゆる意見やファンによる二次創作物などを飲み込んで拡張するSWの世界は、自分から能動的に参入していくことで面白さを享受できる特性があるようです。SWに熱くなっている人々を遠くから眺めて「SWってそんなに熱くなるほど面白いかぁ?」なんて在り来たりな感想を抱いている人(まさに私自身がそうだった)には、ただ作品を観るだけではなく、あと何かしらアクションを起こしてみることをオススメします。アクションといっても大袈裟な話ではなく、SWに対しての感想を頭の中で整理してみるとか、グッズを買ってみるとかだけでも何かしら変化が起こるかもしれません。ここまでの流れでお気づきかもしれませんが、このブログの記事もそういったアクションのひとつなのです。

 

1ヶ月でフォースは覚醒できるのか ⑤ - TMOMの日記

 

*1:特にキャリー・フィッシャーのコメントが彼女本来のキャラクターが滲み出てくるような内容で最高。

1ヶ月でフォースは覚醒できるのか ③

続いて評判の悪いプリクエル3部作を鑑賞。公開当時プリクエルにあまり惹かれなかった理由はそのルックの悪さにあって、オリジナル3部作が爆発的人気を誇った大きな理由として特撮的質感や独創的なルックにあったのに対して、CGによるツルっとした質感で凡庸なプリクエル3部作のルックの悪さは致命的。今回初めてちゃんと観ましたが、その悪印象が覆るようなことはありませんでしたね。ただ、だからと言ってプリクエルが巷間言われるほど悪い作品かと言われれば、そこまでボロクソに叩かれるほど悪くないのではないか、というのが私の感想です。

 

SWファンから忌み嫌われているジャー・ジャー・ビンクスですら、そんなに嫌いになれないというか。確かにジャー・ジャーは死ぬほどイラつくキャラですが、人種(異星人やドロイドまで含め)、性別分け隔てなく共に暮らす「共和」を理想に掲げるSWの世界では「ジャー・ジャー・ビンクスのようなやつとでも手を取り合って平和な世界を築いていかねばならない」というのはSW世界の創造主ジョージ・ルーカスによる託宣であるのだから、真のSWファンであることを自認するならば、むしろ率先してジャー・ジャーを擁護すべきなのではないかと思うのですが、それでも多くのSWファンがそれを拒否しているということはなかなか興味深いポイントでもあります。

 

そのあたりのファンとルーカスの対立構造はドキュメンタリー映画『ピープル vs ジョージ・ルーカス』で確認できますが、やはりプリクエルの問題(ミディ=クロリアンの存在などもありますが…)はルーカス自身の存在が作品の中で前景化してしまったことにあるのは明白です。ですが、私がプリクエルに対して比較的肯定的な立場をとる理由は、作品に蔓延するそのルーカスの作家としての切実なる承認欲求を否定することができないことにあります。オリジナルは連続活劇を意識して作ったものなのだから、子供向け映画といった批判がどうであろうと大ヒットした時点である程度目標は達成できたはずなのですが、やっぱりドラマとしてクオリティの高いものをつくって認められたいという作家としての欲求は抑えきれなかったのでしょう。権威的な父との確執から自身をルーク・スカイウォーカーに重ねていたオリジナルから、自身がダース・ベイダー化していく様とアナキン・スカイウォーカーがダーク・サイドに堕ちていく様を重ね合わせたプリクエルへという流れに関しては散々語り尽くされていることでしょうが、プリクエルを観ていると単純にルーカスはそういった神話的モチーフを援用した重厚なドラマが作れることを証明して世間に認められたかったのだという風にしか見えませんでした。そのことは、自分の実力を周りが認めてくれないことに対するアナキンの苛立ちが、アナキン自身をダークサイドに傾かせる大きな理由であることからも窺い知ることができます。私はそういう作家自身が抱える病と向き合う作品が好きなので、プリクエルに対して肯定的な立場をとってしまいますが、これは批判や揶揄でもなく、そんなことは多くのSWファンにとってはどうでもいいことなのでしょう。このことはジャー・ジャーの件と同じように、SWの魅力の本質を知る手がかりになる要素のひとつだと思います。

 

私はこの時点で「SWとして1番面白いのはEP6、映画として1番面白いのはEP3」だと思っていました。ルーカスはプリクエルの制作で自身の願いをある程度叶えたとも言えるし、SWファンの存在を軽視した姿勢に取り返しのつかない大きな失敗を犯したとも言えて、このアンビバレントな要素が入り混じった様がプリクエル独自の味わいを醸し出しているように思います。私はプリクエル、嫌いじゃないですね。

 

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1ヶ月でフォースは覚醒できるのか ④ - TMOMの日記

 

 

1ヶ月でフォースは覚醒できるのか ②

とまぁ、大げさに言ってはみたものの、基本夏休みの宿題は8月末ギリギリにやるタイプの人間なので、前述のティーザーを観て即「12月の公開に向けて予習を始めるぞ!」とはならず、会話の内容がほとんど理解できないタマフルの「月刊 わたしのスターウォーズ」を聞いたりはしつつ、ダラダラと終わりなき日常を生きていたのですが、気づけばもう11月18日。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』オープニング3日間の日本全国“同時刻”特別上映、座席指定チケット先行受付開始日じゃないですか!チケット争奪戦になることが予想されていたので、日付が18日になった0時頃「まぁ、行きつけの劇場でIMAX3D上映のチケットが取れたら観に行こうかな」と一応公開初日18時30分の最速上映回のチケットを目当てにチケット販売サイトを覗いてみたところ、全く繋がらない。多少時間が経ってサイトに繋がるようになっても、販売開始状態になってないので買えない。こうなると人間焦ってくるもので、急いでIMAX上映のない別の劇場の2D上映の最速回のページを開いてみたところ、ほとんどの席が埋まっているにも関わらず、何故か劇場中央ど真ん中の席が1席だけ空いている!おそらく誰かがキープ状態にして買えなかったものがキャンセルされた瞬間に立ち会ったと思われるのですが、この時点で冷静さを失ってるので「これはフォースのお導きに違いない」と混乱状態のまま、その座席のチケットを即購入。結局IMAXのチケットは朝になるまで買えなかったらしいですが、2Dで最初に観て面白かったら後日IMAX3Dで観るということでチケットに関するゴタゴタは切り上げて、12/18の上映のためにコンディションを整えることに気持ちを切り替えました。

 

SWファンだらけの公開初日最初の上映回にいても気後れしなくてもすむように、とりあえず最低限やっておくことは「SW旧作6本を観てSWの魅力の本質を掴む」ということになりますが、公開日まで1ヶ月の猶予があるとはいえ、ここからSWのことだけ考えて生活するなんてことは移り気な性格の自分には到底出来そうにもないので、自身に多少プレッシャーをかけるような意味で、ちょうどリリースされたばかりの「スター・ウォーズ コンプリート・サーガ ブルーレイコレクション(9枚組)」を思い切って購入。「コンプリートと銘打っておきながら、収録されているのは所詮『特別編』だろ?」という、うるさ型ファンの声が聞こえてきそうなところ耳を塞ぎ、まずは可能な限り細部にまで意識を集中しながらオリジナル3部作を鑑賞してみることにしました。

 

 

「まぁ、面白いっちゃ面白い。けど…」

 

これがオリジナル3部作を一回通して観た正直な感想です。前述したように、幼少時に断片的には観ているので、オチは知っているというか、話の流れはほとんど知ってるわけです。この後どうなる?といったハラハラ感が一切ないまま、記憶の断片と断片の間を繋いでいくような体験。『新たなる希望』(1977)のオープニングというか、SWサーガ全体のオープニングでもあるタトウィーンのシークエンスや、『ジェダイの帰還』(1983:公開時は『ジェダイの復讐』)でのジャバ・ザ・ハットとボバ・フェットのシークエンスなど、当然全く見覚えのない箇所もあったのですが、『帝国の逆襲』(1980)には見覚えのない映像が殆どなかったので、もしかしたら忘れてるだけで、本作だけは通して観ていたのかもしれないということに気づかされたりもしました。そんなこんなで、全ての記憶の断片が線で繋がったとしても、正直「SW最高!フォー!」となるような作品だとはとても思えませんでしたね。公開当時と現在では時間の隔たりがあまりに大きく、技術面や社会状況の違いなどにより、そのような反応になってしまったのかとも思いましたが、SWと同じように『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の公開に合わせて観た旧作1(1979)と2(1981)に関しては、時間的な隔たりがあまり気にならず「マッドマックス最高!フォー!」となったので、とりあえずここではオリジナル3部作に対する判断は保留にして先に進むことにしました。

 

1ヶ月でフォースは覚醒できるのか ③ - TMOMの日記