映画備忘録「2017年4月」
『三つ数えろ』のローレン・バコール、かっこいい。 pic.twitter.com/acTS9PoC8k
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月1日
韓国のレトロポスター、デスロードのやつは以前見たことあった。 [인터뷰] 과거와 미래의 순환, 사우스빅(southbig) - 노트폴리오 매거진: https://t.co/w4OPgtgu4P pic.twitter.com/LmlyYfmYat
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月2日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月3日
If you live in Los Angeles and love Pablo Larraín's "Jackie," then you better clear your schedule right now.だって。 https://t.co/UPCBXuOuNF
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月3日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月3日
これに感銘を受けたことでサントラをチェックする習慣がついたよね。 https://t.co/eeXnUhgR23
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月3日
『ジャッキー』を観る前に観た方がいいと言われてた動画だけど、個人的にはあまりおすすめしないかも。観たせいで、冒頭「えー!喋り方激似!」とナタリー・ポートマンのコピーぶりに感心してしまい、暫くの間、話の内容が頭に入ってこなかったので(複雑な話ではないので別に困りはしなかったけど)
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月4日
ど頭にこれが流れた瞬間「キター!」と思わず叫びそうになった。やっぱりちゃんとした音響で聴くと音の厚みが全然違う。というか、本作を劇場で観る意味は絶対音楽にあるはずなのに、なぜ音響こだわってます系上映でやらない! https://t.co/zSaayR4DXD
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月4日
『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』 傑作でしょ。勝手に惹句を考えると、あるファーストレディが「忘却」という危機に立ち向かった闘争の軌跡。夫を偉大なる大統領として歴史に残さねばならない静かな闘いは、彼女にとっては文字通り生死を分ける闘いだった、みたいな感じだろうか。 pic.twitter.com/Lv6fD448sl
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月4日
ジャッキーが例の事件から葬儀までの話をジャーナリストに語る回想形式で進行するが、ここに彼女の強かさが垣間見える。事の顛末を語りながらも記事にしていいことと悪いことをコントロールし、偉大な大統領夫妻のイメージを築きあげていく。実はスモーカーであったことを隠したりしながら。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月4日
というと悪いことのように聞こえるかもしれないが、そんなことはないことぐらい自分が彼女の立場になって考えてみれば誰にでもわかるはず。しかもここでしくじるようなことがあると、夫妻は歴史から抹殺されてしまう危険があった。過去の大統領の事例を語ったり、実際その不安を口するシーンもある。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月4日
方や偉大な大統領夫妻のイメージを築きあげるパートに対して、亡きジョン・ハート演じる神父との告解パートの存在が効いてる。実は浮気を重ねていた夫に対する憎しみと、神への不信や自殺願望を語り、ジャッキー個人のより人間臭い部分がクローズアップされる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月4日
ふたつの要素の間で揺れながらも(Mica Leviの劇伴に耳を傾けて)、遺された子供たちのために生きていかねばならないジャッキーだが、この作品内では語られない現実の彼女のその後を知ると更に深みが増すのも凄い。あと俺たちのグレタ・ガーウィグがビックリするぐらい地味な役を好演してる。 pic.twitter.com/CapsBhEkt7
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月4日
あと、この曲。 https://t.co/tG2KR8l3pE
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月4日
『トレインスポッティング』殆ど覚えてないからと見返してみたら、結末以外だいたい見覚えあった。ていうか、これ絶対続編作らなきゃいけないやつなのによく20年も放置してたなとw まあ2017年の視点から見るとそう思うだけなのかもしれないけど。当時どう思ってたか覚えてないのが悔やまれる。 pic.twitter.com/gQ91tsMRr7
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月5日
ディスられてるのに気前よく楽曲を提供してくれたふたりはもうこの世を去ってしまったわけで、これが20年という時の重みなのかと。 pic.twitter.com/X6Tb4vjDtm
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月5日
プロダクション・デザイナー、ケイヴ・クインのイメージボードに本物のジャンキーの写真などに混じってフランシス・ベーコンの絵など。こういうものが本作のビジュアルにおけるインスピレーションの源泉になっていたようで。 pic.twitter.com/SWG8bIJziK
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月5日
劇中に登場するポップアップブックを再現したジャケット仕様の『ババドック』サントラLP。作品自体は面白いけど、日本ではDVDスルー扱いの作品なのでそんなに需要あるの?って気もしなくはない。 https://t.co/T1nPoY3zYf
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月7日
『ネオン・デーモン』におけるエル・ファニングって、絶世の美女であるかどうかということより、覚醒した後のアンファンテリブルとして見せる不遜な表情を意識しての抜擢だったのではないかと。 pic.twitter.com/UnPkSoQQq9
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月9日
ストリーミングサービスでも観れるらしいけど、音声解説や削除シーンなどの特典映像が凄く面白いので、ソフトで観るのも悪くないと思う。あと当時二十歳ぐらいのケリー・マクドナルド(ダイアン)めちゃ可愛い。 pic.twitter.com/mr4BFqd6Jn
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月9日
日本版まで含めた『Free Fire』ポスター集。 Posterized April 2017: ‘Free Fire,’ ‘The Lost City of Z,’ ‘Colossal,’ and More https://t.co/u3NhfQawNJ pic.twitter.com/Kv2vqwZZuD
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月9日
『ムーンライト』を観て何が驚いたって、ジャネル・モネイってこんなに胸がデカかったのかと。分かりやすいセックスアピールとは無縁な存在なのかと勝手に思い込んでたので本当にビックリした。 pic.twitter.com/rnjpin5NkI
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月10日
シャイロンのパートで細いジーンズ履きやがってと絡まれるシーン、自分も昔ヒップホップ好きのやつから「(ヒップホップ好きなのに)そんな細いパンツ履いてんじゃねえよ」と茶化されたことを思い出した。あいつらホント自分がチンケな格好してることを棚に上げてそういうこと言ってくるよなあとw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月10日
これ、サントラにも入れてくれよと思った。 https://t.co/xE1tivJp0e
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月10日
オリジナル。 https://t.co/MhnIwusp26
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月10日
リーミーックス。 https://t.co/ZlHn9Uyrir
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月10日
このMVに出てるジャネル・モネイはよく観たらエロかった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月10日
"岩井俊二監督の『リリイ・シュシュのすべて』は最高の映画"! 「最も影響を受けたのは『御法度』」 『ムーンライト』監督、日本映画へのリスペクト明かす https://t.co/kfiGGaND4k
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月10日
『ムーンライト』 フアンのカーステからこれが流れてくる冒頭を観ただけでガッツポーズでしょ。またいいところでブツっときられる感じとか、映画好きにはたまらんものがあるという。 https://t.co/Qds0GDluV2
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月10日
ブラックのパートになってこれが流れた時は首を振りながら「キタ、キター!」ってなったけど、どうしてこの曲が流れてきたのかと考えると同時に切なくなるという、こういう感じ、ホント上手いなあと思った。 https://t.co/fV9FfAioUe
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月10日
やっぱり本作の白眉はダイナーのシークエンスでしょ。もう完璧としか言いようのない美しさで泣いた。ダイナーの鈴に限らず、全編を通してドアを開けるという行為が印象的に描かれていて、最初のリトルが閉めたドアをフアンが開けるというシーンから「ああ、そういう話なのね」と理解して泣いていた。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月10日
50セント(ではない)が好きな相手(男)の前でモジモジしてる画をスクリーンで観るという行為が新鮮過ぎてそこにばかり刺激を感じてしまうかもしれないが、やってることはどストレートなメロドラマで、観てて「恋っていいなあ」と久々に思った。トッド・ヘインズは本作をどう評しているのだろうか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月10日
ただ、映画内でのドラッグ描写はなんとも思わないんだけど飲酒運転だけは引っかかるんだよなあ。割とすぐ酔っ払う(自転車に乗るのも怖い)人間からすると、あの後海に突っ込む描写でもないと納得がいかないというか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月10日
『オーディション』がかっこよすぎるのに対して、『CURE』は何故こうなった?と。 ’90s Horror: 50 Scary Movies From the End of the Century https://t.co/3SWydG6Knl pic.twitter.com/GFSMJQYRWj
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月14日
『オーディション』は國村隼の演技力に度肝抜かれる。『哭声』と違って怖い役ではないが、作品自体は度を越して気持ち悪い(特に石橋蓮司のせいで)。 pic.twitter.com/zURBOpVDNu
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月14日
ルックは素晴らしいけど、予告編に映ってるところだけで判断すると現代の視点は切ったということなのだろうか。それだと『HHhH』である意味ないのでは? https://t.co/wwwunKhvHq
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月15日
先日亡くなった韓国初の女性監督 박남옥(パク・ナムオク)の『미망인 The Widow (1955)』って、Korean film Archiveにあるのね。 https://t.co/QmEB0um8Ro
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月15日
『アルジェの戦い』 凄い。実録ヤクザ映画と似たノリで、フランスから独立しようと戦ったアルジェリアのゲリラを描いていてとにかく面白い。ヤクザ映画と違うのは女性も率先してテロ行為に参加していることだろうが、ヴェールを脱いで入植者になりすまし検問を突破するシーンのスリルがハンパない。 pic.twitter.com/M98otQfNx4
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月16日
ただ、その後の爆弾テロの描写がリアル過ぎてドン引きするんだけど……。とにかく全編を通して爆破シーンの迫力が凄まじいのだが、そこに映画的な快感があることは否定できない。 pic.twitter.com/zMfmh5wSmM
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月16日
結局アルジェリアは独立を勝ち取るわけだが、似たような鬩ぎ合いによって引き起こされる惨劇が今もカタチを変えて繰り返されていることにはゲンナリしてしまう。 pic.twitter.com/XBVotPEcNv
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月16日
『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』(長い!)は『妻は告白する』(名作)の若尾文子にベットするタイプの人間としては、当然のように暁美ほむらの気持ちに寄り添って観てしまうよねと。二作を比較すると、まどマギの方が幾分ハッピーエンドであることが際立つというか。 pic.twitter.com/g9JF5Es6c5
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月17日
『もし、あなたなら ~6つの視線』パク・チャヌクの短編が見られるオムニバス映画ということで何の情報も入れずに観たら「人権」をテーマにした短編集だと知って驚く。面白いものを期待して観るとえらい目にあう作品が並ぶが、固いテーマでも面白く見せようとするパク・チャヌクの気概は感じられた。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月18日
「N.E.P.A.L 平和と愛は終わらない」韓国に出稼ぎに来てたネパール人が、韓国人と見分けがつかない見た目のため言葉が喋れない精神障害者だと勘違いされ6年4ヶ月もの間精神病院などを盥回しにされるという、実話を元にしてることが俄には信じ難い話をPOV的手法を取りれながら撮った作品
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月18日
映画のトリを飾り、他の監督より長めの尺を任されているだけあって特別扱いを受けてるのは間違いないが、(扱う題材の違いで好き嫌いはあったとしても)アイディアや見せ方の面での格の違いは歴然としていた。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月18日
『T2 トレインスポッティング』 今年のベスト入り確実の傑作!前作がピンとこない人には基本勧めないが、当時リアルタイムで観てピンとこなかったという人だったら、もしかしたらハマる可能性があるかも。何故ならこの俺がそうだから。20年という月日は長いようで短いということを痛感する一作。 pic.twitter.com/vmMGIPgqhb
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月19日
続編としては『ハングオーバー! 』シリーズ的な作りなので、前作を観ていることが絶対条件の作品だが、前作ファンにサービスしながらもきちんと20年後の話を描いていて驚愕。『スティーブ・ジョブズ』を撮った後の作品なだけあって、前作以上にダニー・ボイルの演出の巧さが光っている。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月19日
前作において重要曲だった「Lust for Life」と「Born Slippy」をいつ、どうかけるかということに腐心していて、この2曲で前作と今作をがっちりクラッチさせる手腕には感動してしまった。トラックリストを観ると一番貢献してるのはYoung Fathersなんだけど。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月19日
『アイアムアヒーロー』 めちゃくちゃ面白かった。っていうかこれ、文句つけるところなくない?JK(しかも有村架純)にこれといった理由もなく好意を持たれた上に、感染により人形、もしくはペット化って男性ファンタジーが過ぎないか?と思ったけど、舞台をモールに移してから途端に面白くなった。 pic.twitter.com/tJkpogFHsG
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月21日
閉鎖空間における社会的な軋轢により、元いた社会より作品内の深刻度が一段階上がるためファンタジーが通用しなくなる。というか出番が無くなる。後半、JKがほとんど寝っぱなしなのはそういうことだと思う。JKの後退とともに現れるのがフュリオサこと長澤まさみってのも憎い展開。 pic.twitter.com/HRFws3yc21
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月21日
結果的に、ヒロインという宝を手にいれる男性神話的な話なのかと思いきや、メインは必要な時(ここ重要)に撃てなかった銃を撃てるようになるという(自らの殻を破る)女性神話的な話の方であり、決して単純なマチスモ礼賛にならないよう周到な演出プランが組まれていた。 pic.twitter.com/U8RToG4fBB
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月21日
そのため最後まで観ると、序盤でひっかかっていた部分は綺麗さっぱり吹き飛んでおり、気付いたら泣いていた……とかなんとか分析したくなる見事な作品なのだが、一番凄いのは自分の中で全く言語化できていない有村架純独自の色気なのではないかという気もしている。この片目だけ、ってやつ最高! pic.twitter.com/XFOS8kmrFH
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月21日
『フィッツカラルド』ヨーロッパ人の傲慢さと誇大妄想が炸裂する胸糞悪くて面白くもなんともない話にクラクラする共に猛烈な眠気に襲われるが、「もう二度とこんな映像は撮れない」という規模の狂気のトンデモ映像が見られるので観る価値はあるのかなと。ラストシーンとか「ズコー!」って感じだけど。 pic.twitter.com/9FgnVkfD05
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月22日
エドワード・ヤンがヘルツォークの映画から多大な霊感を得たと発言していたらしいが、本作を観て初めてその影響関係が見て取れた。対象との距離の取り方が確かに似てるなと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月22日
『フリー・ファイヤー』の元ネタのひとつである『エディ・コイルの友人たち』を観たが、激シブな内容で驚いた。派手なことがほとんど起こらないことで全てのシーンが等価に描かれる。何がいいとも悪いとも言わず、ただ「そういうことがありました」とでも言うような作り手の冷め切った語り口に痺れる。 pic.twitter.com/qaoadWziPQ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月25日
『ジョイ』 米の女性発明家ジョイ・マンガーノの半生をベースにした作品。現代最高の俳優のひとりジェニファー・ローレンス主演、同じくデヴィッド・O・ラッセル組のロバート・デ・ニーロ、ブラッドリー・クーパーまで出てるのにビデオスルー扱いとはこれいかに、という感じの愛すべき佳作だった。 pic.twitter.com/CnuQ5bf7q8
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月26日
発明したモップを売り込み、あのショッピングチャンネルQVCに素人ながら出演しモップを見事に売りさばくシーン(ジェニローの素人になりきる演技が凄い)といった見せ場もあるが、基本ビジネスで成功するのに立ちはだかるあらゆる困難に負けずに自分を貫き通すという物語。監督自らこう語っている。 pic.twitter.com/XSvEt7inpY
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月26日
味方であるはずの家族が実は悩みの種だったり、女性であることから舐められたりしながらも、神から与えられたギフト(才能)を信じて成功を掴む話って、ジェーン・スーさんなんかにプッシュしてもらえば劇場公開も出来たのではないかという気もするが、結構レンタルされてるみたいだからまあいいのかな pic.twitter.com/Sr9XYZpjR1
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月26日
『午後8時の訪問者』 自分は必ずしも「登場人物に共感できる作品が優れた作品」とは思っていないが、本作の導入部における観客全てを主人公の気持ちに共感させようとする作劇術はまさに超絶技巧と呼べる域にあり、脚本家志望の人間が彼らのような話を書きたがるというのも納得の、匠の技に触れ唸る。 pic.twitter.com/HDnwS9eCJD
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月28日
入口は誰でも共感できるような理由による些細なミスから始まるが、それにより罪を背負った主人公ジェニーがとる行動にまで誰しも共感できるとはかぎらないだろう。人によっては彼女は罪を背負う必要はないとすら思うかもしれない。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月28日
ただダルデンヌ兄弟はハッキリこの物語に移民問題を重ねていると発言していて、本作を観ていると、彼らは人は誰しも彼女のようにあるべきだと発しているように思えてならない。その強固な姿勢から(初ダルデンヌ作品だったこともあり)思っていた以上に硬派な作品であるように感じた。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月28日
硬派な印象を受けるものにタバコを吸うシーンがある。ジェニーは喫煙者なのだが、いわゆる一服的な使い方ではなく、この後一波乱起こることを覚悟した上で精神を落ち着けているように見える使い方で、これはハードボイルド(探偵もの)の手法だなと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月28日
中盤以降の行ったり来たりの探偵もの的な展開にそんなに広がりがないため、若干中だるみを感じなくもないのだが、導入部に呼応するような、真相にたどり着いてからラストショットまでの展開がこれまた見事なので、してやられたという気持ちになる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月28日
音楽が1曲しか使われない(しかもBGMではなく具体音)、ジェニーの衣装がニットの色が変わる(コートはずっと同じ)だけでほとんど一緒など、マリオン・コティヤールのタンクトップ姿(前作『サンドラの週末』)といった甘みがほとんどないため、苦いのがちゃんと食える人にオススメしたい作品。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年4月28日
映画備忘録「2017年3月」
いい意味でバカっぽいのが来て安心、かな。この作品にシリアスなのは期待してないので。 pic.twitter.com/XgDkOnLC8o
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月1日
『痴人の愛』に引き続き、谷崎X増村の『卍』を。ファムファタルの若尾文子に振り回される女を岸田今日子が演じてるが、元々彼岸の人感があるのでそれほど狂気を感じない(後に岸田より狂った男が出てくるので相対的なものかもしれないが)。全ての人間を虜にしてしまう魅力を放つ若尾の説得力は異常。 pic.twitter.com/ZM7AQVABb7
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月1日
後半、物語上ハッキリ破綻したと感じる箇所があってそこからはコメディのようになるが、全体的には頭と結のカットが対になってて悲恋の物語として美しく閉じたように感じてしまうため、冷静に振り返ると「なんの話やったんや!(劇中のセリフはすべて関西弁)」と煙に巻かれたような気持ちになる。 pic.twitter.com/ARxbMji4Ol
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月1日
『お嬢さん』のパンフレットにキム・ミニのおかげで、我らがホン・サンスの名前(実はムン・ソリも出演してるので『3人のアンヌ』や『自由が丘で』などのタイトルも)が出てくるの結構笑える。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月3日
『お嬢さん』痛快!作品を覆うキッチュというベールから、パク・チャヌクが真に描こうとしている(成瀬&増村からも継承してるであろう)女性像が露わになった瞬間映画が走り出す、ストレートな感動作。女優は全員素晴らしいが、ケツ丸出しも厭わず怪演を見せるハ・ジョンウも素晴らしい。 #お嬢さん
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月3日
イル活してない俳優の日本語演技に耐性がない人は、本作の日本語のセリフが結構ノイズ(単純に聞き取りづらい箇所もある)になるかもしれないので、前もって何かの作品で慣れておくことをお勧めします。そして世界中で日本語話者だけがこのクレイジーなセリフを字幕なしで楽しめる悦びに浸って欲しい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月3日
ちなみに俺は『僕の妻のすべて』という作品で体験済みでした。 https://t.co/4W3PMBvUG6
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月3日
「狂ってる」と書いたけど、本人たちは狂ってることに気づいてないんだよね。だから2人だけの夢の世界に不穏さとかはあまり感じない。まあ自分も狂ってる側の人間だから違和感がないのかもしれないけど。 https://t.co/CEosJGbq4n
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月4日
だから何故オーディションの場面で感動したかと言うと、エマが狂ってる自分を受け止めた上で修羅の道を歩むことを宣言したからなんだよね。って、似たような感想を『ネオン・デーモン』の時も呟いたような…
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月4日
『偽りなき者』キツすぎる。元々優しい人柄の主人公が親切に接していた親友の娘に嘘をつかれ、周囲の人間たちから性犯罪者に仕立て上げられてしまうという本当に悲惨な話。最後は折れない心を持つという意味で『沈黙』みたいな領域にまで突入するが、終始観ながら顔が引きつってしまう映画は久しぶり。 pic.twitter.com/ilk17I9MBR
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月4日
主人公が唯一犯したミスは、恋心を抱かれてしまった親友の娘からもらったラブレターを若干デリカシーに欠ける方法で返してしまったこと。たったこれだけのことで生まれた嘘が真実になり、自分が信じたいこと(子供は嘘をつかない)しか信じない者たちの間で広まっていく。これぞ真のホラーというか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月4日
なにより、あるともないとも言えない感じの絶妙な主人公に対する救いの匙加減がリアルでキツい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月4日
気になる。 https://t.co/W048bcSAP4
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月4日
「付き合う前の女性と一緒に観るのにちょうどいい映画」にディズニー作品を選ぶ弱腰連中はまず1人でレフンの『ブリーダー』を観てほしい。気になる女性から好きな映画を訊かれて『悪魔のいけにえ』と即答するボンクラ(マッツ・ミケルセン)が最終的にデートに誘う映画のタイトルを聞いて反省すべき。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
どんな役でもやるティルダ・スウィントンが『サスペリア』のリメイクで遂におじいちゃんに! pic.twitter.com/BuhRz8R8bS
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
『でんきくらげ』の『親切なクムジャさん』感。 pic.twitter.com/BO36eAJVTA
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
『親切なクムジャさん』は本当に画が綺麗なので、Blu-rayで出してもらえないだろうか。 https://t.co/7vWQ87xj85
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
ちなみに『でんきくらげ』DVDのジャケの可愛さは異常。 pic.twitter.com/QWmj35Fdfs
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
オリンポスに神々大集合。ギリシャ神話における「神々の掌の上で踊らされてる」感覚って、東洋人には飲み込みづらいところがある。 pic.twitter.com/p43L1z0Elc
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
海からおっさんが出てきてビックリ。 pic.twitter.com/6fg4YVaMDE
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
『ブレックファスト・クラブ』 血を流しながら他者とコミュニケーションをとることで大人になる、みたいな結構壮絶な内容だった。あと、ゴスの子は不潔なのが問題なだけで、そのままでも可愛いのに、と思った。 pic.twitter.com/lJ7Gnez1W8
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月6日
誰も菊地さんの『ラ・ラ・ランド』評の意図を理解してない。要は本当に観るべき作品は『ジャッキー』だってことでしょ?w ただこの期に及んで『ムーンライト』と公開日が被ったことで、さらに不遇な扱いを受けそうなのは不憫。 https://t.co/ltR5CERJdw pic.twitter.com/VEtRYc6fu8
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月6日
俺たちのグレタ・ガーウィグや、先日亡くなったジョン・ハートも出演してるよ。 https://t.co/sltzRjRxUh
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月6日
『ジャッキー』のナタリー・ポートマンを見かけるたびに思い出すMV。 https://t.co/gPCHHNLPUf
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月6日
『アンダー・ザ・スキン』のMica Levi作。 https://t.co/vbxdNI9bzG
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月6日
『回路』テーマは悪くないけど、登場人物の行動が無軌道過ぎて気持ちが付いていけず。インターネットに対する無理解からくる素朴な不安を強引に物語に落とし込んだがために生まれた歪みを懐古趣味的に楽しめるのはもう少し先のことになるのだろうか。更に有坂来瞳や可愛かった頃の小雪に時代を感じる。 pic.twitter.com/KmIXOwVqdy
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月7日
『リアル~完全なる首長竜の日~』 韓国からの帰りの飛行機で途中まで観て結構面白いと思ったまま数年放置してたが、ちゃんと最後まで観ても面白かった。黒沢清の描く現実界に侵されない存在として綾瀬はるかを置くというキャスティングは見事だし、久々に可愛い綾瀬はるかが見れたのも良かった。 pic.twitter.com/jIogQmkeTi
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月8日
トラウマや罪の意識に振り回される純愛SFものだけど、一見関係ないように見える要素が意識下で繋がってるという感覚だけ理解できれば中心軌道は掴みやすく、結構シンプルな話だと思う。あと、作り手が意識してるかどうかはわからないけど、好きな女の意識下にすら残っていなかった男の悲哀には涙。 pic.twitter.com/J9zqWIQrCk
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月8日
ついでに言うと本編とは全く関係ないが、エンドクレジットの雑なつくりと、バックで流れるミスチルの曲の組み合わせが爆笑ものなので、興味ある人は最後までちゃんと観て欲しい。 pic.twitter.com/IUcm2UteS9
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月8日
ダニー・ボイル版というかアーロン・ソーキン版の『スティーブ・ジョブズ』 「娘リサの養育費を払う、払わない」「Apple IIのスタッフに謝辞を言う、言わない」「スティーブの出自の話」の3つでワンセットの会話劇を時代ごとに3回繰り返すだけなのに、めちゃくちゃ面白い。 pic.twitter.com/bfYr4vcYpO
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月8日
『お嬢さん』:パク・チャヌク監督インタビュー https://t.co/7HFj4pbm46
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月10日
こんな映画があったのね。モンゴメリー・クリフト主演のフロイトもの(そんなジャンルがあるのか知らないけど)。『Freud: The Secret Passion』監督:ジョン・ヒューストン、音楽:ジェリー・ゴールドスミス。 https://t.co/gKCyX6OylX pic.twitter.com/m4nfTRs3tW
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月10日
『情無用のジャンゴ』ガチでファシストとやりあってた戦争体験者が監督なだけあって、ファシスト批判はもちろん、同時にキリスト批判まで盛り込んでて厭世観がハンパない。西部劇なのにガン・アクションの撮り方が致命的なまでに下手だけど、本人も西部劇を撮ってる自覚がなかったそうなので仕方なし。 pic.twitter.com/aUM0MUJNM1
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月10日
『ラ・ラ・ランド』のセバスチャンを「こいつめんどくせー」と思いながら観てたんだけど、普段ジャズは60年代ぐらいまでのしか聴かないし(最近聴いてるのはエロール・ガーナー)、「パーカーは神」な人間なので、完全に近親憎悪だったりする。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月10日
何故ぽっと出の若手監督がアカデミー賞の常連のようになってしまったのか謎だったけど、この評で腑に落ちた。 "彼の正体は、大衆の無意識的な、しかし激しい飢餓感に訴える天才なのである" 菊地成孔の『ラ・ラ・ランド』評 第二弾 https://t.co/SXPRJkouj8
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
俺はそこまで彼のことを嫌ってないけど、やっぱり彼の作品から感じる「軽さ」が気になってて。インディペンデント映画祭とかならそれが逆に適性になるかもしれないけど、ある種の重厚さを求められる(と一般的には思われてるであろう、権威ある)アカデミー賞に相応しいのかは疑問だった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
ただ『ラ・ラ・ランド』はその軽さが露呈しないよう、大量の映画的記号で作品全体を覆ってしまったことが功を奏したのではないかと。『理由なき反抗』の天文台のシーンの(引用というより)反復には鼻白んだりしたけども。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
『殺しが静かにやってくる』 一言も発しないジャン=ルイ・トランティニャンのかっこよさと、ビヨンセを更にセクシーにしたようなボネッタ・マギーの艶っぽさにクラクラしてるだけでも満足なんだけど、驚愕のエンディグにはぶっ飛ばされた。『ヘイトフル・エイト』の元ネタとして観ても面白い。 pic.twitter.com/xI9EZHx8BB
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
敵役のクラウス・キンスキーが憎たらし過ぎて、パリの映画館で画面上のキンスキーを撃ち殺そうとした観客がいたという話も納得というか。 pic.twitter.com/h4ixIAfJOh
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
『乱れる』へのコメント「正直、私もあんな兄嫁がいたらいいな、と思います(笑)」って素直すぎて信用できる! 『お嬢さん』のパク・チャヌク監督が選ぶ『私の好きな日本映画』 | Rolling Stone(ローリングストーン) 日本版 https://t.co/wYowl3W2OI
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
『乱れる』は最高だけど『放浪記』は苦手なんだよなあ。『清作の妻』は未見なので観るのが楽しみ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
『お嬢さん』が好きな人にオススメしたい若尾文子作品。 https://t.co/Yq1iXe4Gk3
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月12日
『ミッドナイト・スペシャル』旧作の『MUD』もそうだったんだけど、話自体は何も難しいところがないにもかかわらず、他の人が感動している勘所が自分にはわからず、置いてけぼりを食らったような気分。個人的な趣味で言えば、好きなジョエル・エドガートンが出てるだけでそれなりには楽しめたけど。 pic.twitter.com/3C0cbGOc3n
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月12日
『アシュラ』韓国エンタメ映画のイメージを覆す革命的映画だなと思った。フレッシュな映像センスと、地獄のような世界に耽溺することなくユーモアのセンスを動力に物語を駆動させる胆力には圧倒された。正直『ベテラン』『インサイダーズ』あたりが束になっても敵わないぐらいの強度を誇ってると思う。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月16日
『アシュラ』とにかく終始酷い事しか起こらないのが、まるでスラップスティック・コメディのようで可笑しくて仕方ない。ホントこういうバランスの犯罪映画を待っていた。西島秀俊ベースに時折草刈正雄や松岡修造が顔を出すチョン・ウソンの存在無くしては、このバランスは成立しなかっただろう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月16日
あと本作はラブストーリーであるというツイートを見かけたが、何処に愛の要素があるのかと考えた(それぐらい殺伐としてる)が、あえて言うならこのゲスな登場人物たちをハンパに生かしたりせず、ちゃんと死なせてやるのは作り手の愛だなと感じた。 https://t.co/GcSWWMlENM
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月16日
『お嬢さん』『コクソン』『アシュラ』の中で複数回観たいと思うのはやっぱり『お嬢さん』だなあ(次点は『コクソン』)。とはいえ、サラ・ウォーターズが5回ほど観たってのは凄いなと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月17日
エロいからというのも当然あるけど、俺の大好きな『親切なクムジャさん』のその先を行く感動作であるということの方が重要だったりする。やっぱりパートナーがいるのっていいことなのかもねw https://t.co/6UgT3mBojK
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月17日
どうでもいい話だけど、パク・チャヌクはあの春画を実写化した新藤兼人の『北斎漫画』を観ているのだろうか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月17日
『イノセント・ガーデン』 パク・チャヌクがミア・ワシコウスカを美しく撮ってるというだけでド頭から軽く10億点ぐらい出てるのだが、当時あまり評判を聞かなかったせいかアメリカでは丸くなってしまったのではないかと危惧してたら、より研ぎ澄まされた偏執狂的美意識が炸裂してて感動した。 pic.twitter.com/e3pSRUfREB
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月18日
「連弾とセックスほぼ同一行為説」をストレートに証明してるのが韓国ドラマの『密会』だとすると、パク・チャヌクの連弾シーンは予想通り歪んだ性の匂いを放つシーンに変換されていて、期待を裏切らないなと。悪魔が野に放たれるというオチまで含めインモラルであることにブレがなくて最高! pic.twitter.com/Dp6K3CBHcm
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月18日
瑣末なことをいうと、アメリカ学園ものみたいなシーンにさしかかると、やはりそういったものに興味が薄いのか途端に精彩を欠いてしまうのが面白い。ちなみに、そのパートで重要な役割を果たすのがヤング・ハン・ソロだったりする。あとタイトル(原題『Stoker』)は多分こっちの方がいいよなと。 pic.twitter.com/ArGkVDSPLz
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月18日
市長との蜜月期間なんてあったのかな?単に絶大なる権力を持った義兄に妻のこともあって服従せざるをえなかっただけなのではなかろうか。その関係に弟分が横入りしてくると、好きではないけど「俺の兄貴だぞ」ってなっただけで。ただ、そもそも弟分をそう仕向けたのは自分ってとこが本作の凄いところ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月18日
『アメリカの夜』7年ぶりぐらいに再見。当時よりは多少映画のことに詳しくなったせいか見え方が違った。本当にただ映画の撮影が始まって、終わるまでの映画だったんだなと。だけどそれがとても豊かでドラチックなことなのだと、映画とスタッフに対する愛を炸裂させながら描いてるので感動してしまう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月19日
ジャクリーン・ビセット最高!だけど、個人的にはアナイス・ドゥムースティエっぽい若かりし頃のナタリー・バイが可愛くて仕方なかった。特典の20年ぐらい前?のインタビュー映像では原田美枝子っぽさがあってこれまた最高。グザヴィエ・ドランの作品でしか彼女を知らない人にも是非見てもらいたい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月19日
『牯嶺街少年殺人事件』 たまげた。同じエドワード・ヤン監督作でもあまりピンとこなかった『恐怖分子』の100倍良いと思う。236分もひとつの作品に付き合わすだけの力は圧倒的で(物語は細部まで理解できなかろうが)その世界に観客を浸らす力は世界映画史屈指のものなのではなかろうか。 pic.twitter.com/zKElkSHFZD
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月20日
台湾の文化や歴史的背景を理解してないとわからない箇所があったり、そもそも誰が誰なのか把握するのに時間がかかる(主人公の名前が「小四」と「張震」のふたつあるとか、そもそも登場人物の数が多い)などの難点はあるが、不思議と作品世界に浸ってしまう。この感じ『悲情城市』を観た時にも感じた。 pic.twitter.com/Wd09OcoMhR
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月20日
とにかく作品が描こうとしているものの射程がとんでもなく広いため、観た人全員何かしら身につまされる箇所があるはずなので、ここで描かれてるものを全くの他人事として見ることはできないと思う。そう感じることができるのは、もしかしたら同じアジア人としての特権なのかもしれないが。 pic.twitter.com/Zc1zyQvj4C
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月20日
『くちづけ』 増村保造の監督デビュー作(57年なので本家ヌーヴェルヴァーグと同時代)で、タイトル通り「くちづけ」というピークに向けて爆走する、瑞々しさに溢れたハイテンションな青春ドラマ。主演の野添ひとみ(相手役の川口浩は実際のパートナー)のルックスがほぼ広瀬すずであることに驚く。 pic.twitter.com/iMaEbFzB8Q
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月21日
『くちづけ』と、同じ増村の青春ドラマでも大映時代最後の『遊び』(71年)とを比較すると、作品の空気感の違いに日本映画の栄枯盛衰を重ね合わせて見ることができてなかなか味わい深いものがある。ちなみに『遊び』公開直後、大映は倒産している。 pic.twitter.com/4ujFnvq9lI
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月21日
これ、イラストだけ見てお気に入りに入れてたけど、今日になって突然浮上してきた『パーソナル・ショッパー』の記事だったのね。しかも開いてみたら結構なテキスト量。 https://t.co/nFnRWJ4wYD
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月21日
『からっ風野郎』映画に出たいと言う三島由紀夫の希望をかなえるために撮られたヤクザ映画。仕上げた肉体を誇示しやすいよう素肌にライダース・ジャケット、相棒役の船越英二とはBL要素ありと、ある意味イメージを裏切らない俳優三島が楽しめる人なら、という感じ。監督は同じ東大法学部出身の増村。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月22日
脚本の菊島隆三は『からっ風野郎』と同じ年に成瀬巳喜男の『女が階段を上る時』の脚本も担当してるが、両方とも最後に主人公が階段を上るショットで終わるのは偶然なのか、狙っていたのか、知ってる人がいたら教えてほしい。まあ、厳密に言えば『からっ風野郎』は階段を上ってるわけではないのだが。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月22日
歌唱、作詞、三島由紀夫の映画主題歌。オープニングにクレジットされてるにもかかわらず、劇中では全く使われていない。 https://t.co/tmnphawSsU
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月22日
『華岡青洲の妻』 原作、有吉佐和子。麻酔薬を開発し、世界で初めて全身麻酔を用いた(乳癌)手術を成功させた人物である華岡青洲/雲平の功績の影に、献身的に夫に尽くした妻・加恵の存在あり、といった二人の活躍を讃えるような作品かと思いきや、実はそうではないところが面白い。 pic.twitter.com/y1hm1vOY75
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月25日
加恵(若尾文子)と母・於継(高峰秀子)の雲平を巡る嫁姑争いを中心に、医師としての志は高いがその様子を見て見ぬフリをし、あろうことかその争いを麻酔薬の実験に利用する雲平(市川雷蔵)という構図によって、何時の世も男に尽くすことで女が犠牲になってきたということを告発するのが本作の主題。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月25日
高峰秀子が成瀬組で磨かれた見事な嫁いびりを見せヒールを買って出ているが、彼女すら男社会の被害者であるという描き方で、一貫して女性の立場に立った描き方をしている。ただ、あくまで原作自体史実をベースにした創作なので、これは増村監督や脚本の新藤兼人の視点から見た話と考えるべきだろう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月25日
ちなみに麻酔薬の人体実験の前に動物実験の描写があり、特に猫好きにはきついシーンがあるので注意。可愛がっていた猫たちがバタバタ死んでいく様子に心を痛める若尾文子の表情をインサートすることで、動物実験の是非に関して多少の配慮はなされてると思う。一応1967年の作品と断りを入れておく。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月25日
『青空娘』 増村若尾コンビのデビュー作で、ひとことで言ってしまえば若尾文子版シンデレラストーリー。前作にあたる『くちづけ』と比べると通俗的な青春ドラマという感じで、今観ると結構恥ずかしい点も多いが、実はこれも『華岡青洲の妻』と似ていて、想定していたのとは違う意外な所に着地する話。 pic.twitter.com/vhMS9gGMYd
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月25日
『ムーンライト』 pic.twitter.com/cjNPxKH0vZ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月27日
っぽいカット。『地獄の黙示録』より。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月27日
『キングコング: 髑髏島の巨神』 イケメンコングの勇姿より、タンクトップ姿のブリー・ラーソンの方にブチ上がるタイプの人間の感想なのであまり当てにならないと思うけど、普通に面白かった(比較してた人がいるのであえて言うと、個人的には『シン・ゴジラ』の方が面白かった)。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月28日
そもそも怪獣詳しくないしエヴァやポケモンなどのアニメ/ゲーム方面の引用もなんとなくしかわからないけど、戦争映画オマージュだと何はともあれ『地獄の黙示録』だよなと。カーツやギルゴア程度の人間を狂気だなんだと崇めてる連中にコング(神)が鉄槌を下してるように見える展開は本当にアガった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月28日
怪獣バトルの前ではわりとどうでもいい扱いのストーリーも、おざなりにせず結構上手くまとめてた印象だけど、オマージュ要素ばかりが目について、強烈なこの作品独自の要素というのが見当たらず、なんか惜しいなと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月28日
あくまで前述したように怪獣バトルより、タンクトップ女子に興奮するタイプの人間の感想ですが。それでも一連のレジェンダリー作品『パシフィック・リム』、ギャレス・エドワーズ版『ゴジラ』の中では一番面白いと思うけど。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月28日
タンクトップ女子バトルで『キングコング』のブリー・ラーソンと『トゥームレイダー』のアリシア・ヴィキャンデル。パッと見、どっちがどっちわからない。 pic.twitter.com/GWL4vQuk3b
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月28日
IMAXで観た『ダンケルク』の5分間のフッテージ。確かに凄かったけど、内容どうこうじゃなく煽り方が『アメリカン・スナイパー』にちょっと似てて嫌な予感してる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月28日
ハービー・ハンコックだ!リアーナやクリス・ウーも出演するリュック・ベッソンの新作『Valerian and the City of a Thousand Planets』の予告編。 https://t.co/KmmNQ8emtk pic.twitter.com/0QrsWsCrFa
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月29日
『パッセンジャー』 最高ぉおー!噂通り女性からしたら本当に胸糞悪い話だとは思うが、それが終盤「本当に愛した女は命をかけて守る」という強力な動機に反転して、王道ラブストーリーっぽくなるところが面白い。まあ、あの役がクリプラじゃなかったらと思うとゾッとするけど。キャスティングの勝利。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月30日
明確な根拠はないが、ツッコミを入れながらも、「この都合のいい展開、嫌いじゃない!」と楽しめる韓流ドラマ好き同志にオススメしたい感じ。個人的な感想としては「こんなにガッツリ愛しのジェニローが拝めるなんて最高!」のひと言に尽きるのだが。 pic.twitter.com/ubCAnkRwKQ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月30日
SF要素で敬遠してしまうような人も、豪華客船で行く世界一周の旅の宇宙版ってこんな感じか、ぐらいのノリで観れる話なので問題ないと思う。むしろ、そう観た方がエンドクレジットで感動できると思うし。 pic.twitter.com/86pmfzT2nW
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月30日
撮影監督は『沈黙』のロドリゴ・プリエト。 pic.twitter.com/obyqbPfAic
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月30日
韓国のエリック・ロメール回顧展のポスター。 pic.twitter.com/sTxxmkZ92s
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月31日
映画備忘録「2017年2月」
『ザ・コンサルタント』 馴染みのない言葉であるが故に改題は仕方ない気もするが、観た後だとタイトルは『ザ・アカウンタント』以外ありえないという気になる。凄く変な映画だが、ベン・アフレックかJ・K・シモンズのファンなら観て損はないのでは。上手いとかいうより、とにかく変な作品だと思う。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月1日
『沈黙-サイレンス-』 浅野忠信が出てくるあたりから俄然面白くなった感じ。淡々としてるけど面白い感じは『哭声』と近い印象だった。あと、前半の溝口健二『雨月物語』にヒントを得たという画作りには『ヴァルハラ・ライジング』っぽさも感じた。これは単なるNWR厨の感想だけど。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月1日
あと、ちゃんと笑えるところもあるバランスで作られてるので、そんなにビビらなくても大丈夫。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月1日
美文過ぎてヤバい。 pic.twitter.com/Mb2ugne4ca
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月1日
『モデル連続殺人!』(『Sei donne per l'Assassino』)オープニング、完璧過ぎる! https://t.co/mVp8GbQqiY
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月2日
で、これがUS版『モデル連続殺人!』(『Blood And Black Lace』)オープニング。悪くはないけど、こんなおどろおどろしい映画じゃないw https://t.co/GgOS6RAjtg
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月2日
『ネオン・デーモン』に対しては愛しかない。 https://t.co/VdcLoZWCKd
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月2日
『フィアー・エックス』NWRの3作目。めちゃくちゃ地味な話でありながらとてもレフンらしい内容で面白かった。『ビデオドローム』と『シャイニング』を足したまではいいけど、重要なシーンは全部見せないという作りが酷評の原因だろうが、俺はその奥ゆかしさが嫌いじゃない。 pic.twitter.com/yc0uXu77VK
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月3日
ただ、本作ではあえて見せなかった派手なシーンを『ドライヴ』で直接描くことで、レフン自身の積年の恨みが果たされるという流れには落涙を禁じえない。あと犯人を追いかける側の主人公ジョン・タトゥーロがやたら尋問されるという展開も捻りが効いてて面白い。ちなみに音楽はブライアン・イーノ。 pic.twitter.com/1ZlQB5NyYt
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月3日
『セリーヌとジュリーは舟でゆく』 全く緊張感のない怪奇映画であり、女同士のバディものというか御機嫌なギャル映画、そして猫映画でもある。185分という上映時間になることも恐れない全編に亘るオフビートっぷりだが、終盤の高揚感は『デス・プルーフ』のそれとも似てて、とにかく愛らしい傑作。 pic.twitter.com/7f8UotyMLT
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月4日
ホン・サンスって描きたいことが明確にあるタイプじゃないけど、とにかく映画的手数が多いから、似たような題材で違った印象の作品をポンポン撮れる監督だと思っている。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月4日
対してチャン・ゴンジェは(二作しか観てないが)恋愛の一番良いところを描きたいという欲望があるタイプに見えるので、その強度を最大限に生かす条件が整えば『君の名は。』みたいなトンデモないヒットを飛ばす作品を生み出す可能性もあるのではないかと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月4日
『ザ・コンサルタント』を観る前に観とけよって話なのだが、『ウォーリアー』を観た。これ二つ共全く同じ話じゃん。家族の絆の話、というより家族という呪縛の話というか。このことで『ウォーリアー』と『ザ・コンサルタント』の間にある『ジェーン』のことが俄然気になりだした。西部劇でもあるし。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月5日
『ウォーリアー』でジョエル・エドガートンが凄い良かったと思って検索したら、『ジェーン』の方では出演するだけでなく脚本にもクレジットされてるのね。やべえ、『ジェーン』すげえ気になる。でも、おそらくギャヴィン・オコナーは観てて「なんかちょっと変じゃない?」って感じに仕上げてると予想。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月5日
『ヒストリー・オブ・バイオレンス』 フリとオチが効いた傑作コメディ。特に前半の音楽の使い方とかヤバい。フリの部分では「あくまでフリなので」というような寝ぼけた展開が続くが、その合間でも暴力描写とセックス描写だけは目がギンギンになってる感じにDCの変態性が垣間見えて楽しい。 pic.twitter.com/BBXxzgjxhC
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月6日
『ヒストリー・オブ・バイオレンス』で好きなカット。深読みしようと思えばできなくもないけど、恐らく本筋とはそんなに関係のない、印象的な背中の傷。どうしてついたのかは明白なんだけど、この傷を見せるために役者に負荷のかかるシーンを追加してる手間とかを考えると、監督の異常性にグッとくる。 pic.twitter.com/AxWHl7qauR
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月7日
『サンセット大通り』 問答無用の名作だが、自分も含め映画に詳しくない人は名匠ビリー・ワイルダー監督1950年の作品という情報から生まれるであろう先入観からテーマを見誤る可能性大。できたら先に『映画なしでは生きられない』のビリー・ワイルダー論に目を通しておくことをお勧めする。 pic.twitter.com/y7d5k6o4H1
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月7日
フィルム・ノワールにカテゴライズされてるみたいだけど、決して単純な悲劇としては描かれていない。そもそも、殺された人間が殺された経緯を自ら語るとか冗談がきつい。ラストでは映画に取り憑かれてしまった人間達がたどる末路が、観る側の倫理観を超えたところにある事を高らかに謳い揚げている。 pic.twitter.com/5l2U8DmqsU
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月7日
このテキストを読むと、いかに性格が悪い監督が撮った、狂った作品かが分かる。 https://t.co/VnJLEWRaSN pic.twitter.com/SzBt25MI5P
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月7日
『ウエスタン』165分の上映時間中、145分まで観ないと主人公の目的が分からないというとんでもない映画。その上セルジオ・レオーネ特有のゆったりとした西部劇時間が流れてるため、観てると軽くトリップする(そこが好き)。あと、この環境では危険過ぎるクラウディア・カルディナーレの衣装ね。 pic.twitter.com/fPUqMcIGkL
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月9日
『波止場』マーロン・ブランドの役がエリア・カザン監督自身の姿であるとか映画史的な話を抜きにしても凄い映画だった。裏切り者が自らの権利を取り戻すってのは大変なことなのよねーと、ボコボコにされたマーロン・ブランド(トム・ハーディの雰囲気と被るが、一番似てるのはヨンベ)を見ながら思う。 pic.twitter.com/7dHEfLDXXF
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月12日
『アンストッパブル』こんなの面白いに決まってるという安定感と強度がある。テーマは「Work」(実際↓が流れる)で、職業倫理を叩き込まれる教育映画のような側面もあり。意識的なのかどうか知らないけど、後進に道を譲るという遺作感もあった。 https://t.co/uhhq4NcVzr
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月13日
『ローマの休日』 良過ぎて泣く。オードリーの可愛さ爆発の序盤と、ラストシーンとのコントラストよ(その効果を狙ってか、一般的に見所と思われている一連のデートシーンでは若干ダレる)。仲間を売ったりしないトランボの強い意志と、「人は己の義務を果たすべき」というメッセージが重く響いた。 pic.twitter.com/G2zIpKhc6z
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月14日
『マーズ・アタック!』 政府はタカ派の陸軍大将の言うことを無視して他民族(火星人)との友好を図ろうとするが…なんて展開、今となっては前提からして成立しないわけで、前世紀末も遠くになりにけりというか。後年ジャッキーを演じることになるナタリー・ポートマンが大統領の娘を演じている。 pic.twitter.com/QLmdqsaSJY
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月15日
ニューエイジを茶化したり、ナタリー・ポートマンが読んでるのが釈迦の本だったりするんだけど、キリスト教が不在なのはなんなんだろ?って感じ。 pic.twitter.com/zNeiQZx1JS
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月15日
ルチオ・フルチの『荒野の処刑』 恐らく誰が観ても「思ってたのと違う」となるであろう怪作。原題は『I QUATTRO DELL'APOCALISSE』で、驚く程宗教色強め。バンバン人が死ぬ西部劇にあって、死と同等の比重で生も描いてて「えっ!出産シーンにこんなに尺とるの?」となる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月16日
サントラのジャケとか↓だし(何故このデザイン?)、決して上手くもなければ、話のバランスもおかしいんだけど不思議と感動してしまう、個人的には傑作だと思う。あと娼婦役のリン・フレデリックがとにかく可愛い(これ重要)。 https://t.co/0qi8ZZ0OXr
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月16日
上述の記事で蓮實重彦が"撮れる人"と評した小森はるかの長編1作目。そこまで言っただけあって、紹介者の役をきちんと引き受けている。 残された命の響き、刻む ドキュメンタリー「息の跡」 映画評論家・蓮實重彦:朝日新聞デジタル https://t.co/Myusukcx49
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月17日
『遊星からの物体X』再見。初見より細部に目がいって面白かった。さらに『ヘイトフル・エイト』を観た後だと、思っていた以上に西部劇要素が叩き込まれていることに気づいたので、JCの資質もあるだろうがオリジナルのH・ホークス製作『遊星よりの物体X』も確認しなくては、という気分になった。 pic.twitter.com/ahBaeCTBYK
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月18日
橋本奈々未は『超能力研究部の3人』を観て好きになったんだよね。逆に言うと、超能力研究部を通して見た橋本奈々未しか知らないんだけど、噂を聞く限りこちらの幻想を裏切らないタイプの女性であることは間違いみたいなので、今も心の中で応援してる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月20日
『殺人の追憶』ってこんなパンフレットだったの? https://t.co/wOtvEr0pIQ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月20日
『忘れられた人々』 救いの要素ゼロ。貧困に絡め取られた者(主に子供)すべてが不幸になるという最高に後味の悪い作品。特にラストシーンの陰惨さには度肝を抜かれる。あと、盲目の男にはカラックスの『メルド』を、ブニュエルらしい悪夢のシーンでは『ダゲレオタイプの女』のイメージの源泉を見た。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月22日
『ラ・ラ・ランド』観た。アカデミー会員の皆様、主演女優賞はエマ・ストーンにあげて下さい。お願いします。 https://t.co/McHVDMYJn1
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月24日
エグゼクティブ・プロデューサーにクレジットされながら、汚れ役をやってるジョン・レジェンド凄い。 #ララランド
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月24日
『ラ・ラ・ランド』 過剰な記号、色彩、情熱の映画。ひと言でいうなら「狂ってる」と。でも、だからこそ「狂ってたっていいじゃない。狂ってる私を笑いたきゃ笑え」と力強く歌われたら、そりゃ泣くよね。『シェルブール』風の苦い終わり方もいい。 https://t.co/GytjlQuAEe
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月24日
ただ、これはジャズ警察が黙ってないのも確か。まあ、『セッション』よりは「愛してるが故に……」って感じにはなってたけど。何せ作り手は狂ってるからね。ジャズに限らずあらゆる方向に喧嘩を売ってるw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月24日
「マイルスがおしっこしたマット」「え!本物?」はバカバカしくて笑った。 #ララランド
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月24日
これが噂の『ディストラクション・ベイビーズ』ですか……。いや、『哀しき獣」か。 pic.twitter.com/auWFsWssiG
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月25日
信じられないぐらいスタイリッシュな映像だけど、話はデカダン過ぎてつらい。特に可愛すぎる多岐川祐美が不憫で……。 pic.twitter.com/6n01gDiOd4
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月25日
冒頭の、インタビュー音声による石川力夫は頭が良かったという前振りが、劇中まったく活かされてないのヤバいと思った。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月25日
四方田犬彦『ルイス・ブニュエル』の『忘れられた人々』の項に記憶違いの記述が多すぎて驚く。スチル写真とか使ってるのに内容を再確認しなかったのだろうか。全部読んだわけではないので、どこかにエクスキューズが載っていたりするのかもしれないけど。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月25日
『妻は告白する』凄い。本当に凄い。これは世界の映画史に残る傑作ではなかろうか。法廷ものだが、ブニュエルの『エル』なんかを彷彿とさせる凄まじい狂気を湛えた作品。でもブニュエル好きよりパク・チャヌク好きとかに勧めたい。あと名画座通いの人たちが若尾文子に狂ってしまう理由がよくわかった。 pic.twitter.com/yLz86hd5QN
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月26日
妻の若尾文子にレイプ、DV、モラハラを働く夫の小沢栄太郎のこのツラを見たらそりゃ殺意も湧くよね、となる流れを丁寧に描いた先に何があるのかというのが物語の肝なので、イライラせずに最後まで観てもらえればという感じだろうか。まあ、ゾッとするよね、これは。 pic.twitter.com/Lub8U6mGlH
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月26日
デミアン・チャゼルの闇がさらに深くなりそうで不憫。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月27日
『ラ・ラ・ランド』独占を切り崩した『ムーンライト』と『ハクソー・リッジ』が結果的においしい思いをした回なのではなかろうか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月27日
でも、これがデミアン・チャゼル的にはプラスなんだよね、きっと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月27日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月28日
小沢昭一、31歳精油所の技師(実際は30代後半)。田村正和、大学生(実際は20代半ば)。 pic.twitter.com/yJgIVGtZkI
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年2月28日
映画備忘録「2017年1月」
今年最初の映画(去年の元日に観たのは『クリード』)ということで景気付けに『東京流れ者』を再見。任侠x007xアングラのミックスである上に、強烈な映像センスとセオリーを無視した作りのせいで、真剣に観ててもどうしたって意識が飛んでしまう恐ろしい映画。1番印象の近い作品は『サスペリア』 pic.twitter.com/3RUClI3XAr
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月1日
『ミューズ・アカデミー』のこの問答、既視感あるよなあと、ジョンヒョンの例の騒動を読み返す。 「見きわめる目と傾ける耳」を持ったアイドル、SHINeeジョンヒョンとフェミニストとの対話(韓東賢) https://t.co/DN5B9Ox4U1 pic.twitter.com/QKSURyocYd
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月5日
『去年マリエンバートで』 睡魔と闘いながらも「こんなに面白い映画があったのか」という感想を抱かせる蠱惑的な作品。元祖マネキンチャレンジのような映像に戸惑ったり、時系列がグチャグチャ(実はさらに一捻り加えてて厄介)なので混乱したりするが、巷間言われる程難解な作品だとは思わなかった。 pic.twitter.com/89eQnjdlv4
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月7日
あのスタチューの解釈に関するやりとりがヌーヴェルヴァーグっぽくて痺れるんだが、このシーンが本作を理解するヒントになるのかな、なんて。 pic.twitter.com/awXB4K2NCv
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月7日
『欲望のあいまいな対象(Cet obscur objet du désir)』何度観ても面白い。フェルナンド・レイ演じる老紳士が18歳の小間使いに惚れ込んで追い回すんだけど「セックスだけは絶対にイヤ!」なんて頑なに拒否されて、悔し涙を流したりする映画。 pic.twitter.com/Cy3mbKTzIo
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月8日
実はちょっとしたギミックがあって、それを知らずに本作を観たらどうなるのか興味があるので是非観てほしいんだけど、DVDのパッケージにも書いてあるようなことなので全く知らずに観るのは難しいかも。まあ、当然知ってても面白いんだけど。ホン・サンスが好きな人にとっては間違いない作品。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月8日
菊地さんがまた韓国ドラマの『密会』を「凄まじい音楽と性愛の作品」と激推ししている。最近チェ・スンシルと娘の顛末を予言していたドラマとして取り上げられたのには笑ったが、そんなこととは関係なく、ドラマのクオリティ自体最高なので観て欲しい。https://t.co/If68Q89P5i
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月9日
ほんと『密会』と『大丈夫、愛だ』を超えるドラマがあったら誰か教えて欲しい。『逃げ恥』も『The OA』も良かったけど、やっぱり違うんだよなあ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月9日
『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』再見のはずなのに全く内容を覚えてなかった。序盤は酷い!とか言いながらゲラゲラ笑って観れるのだが、途中から、しょっちゅう悪夢にうなされてる人間としては身につまされる内容になってきて全然笑えなくなる。ブニュエル最初の一本にこれを選ぶのはオススメしない。 pic.twitter.com/ESoVGdNR1Z
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月10日
『小間使の日記』成瀬を観まくった後に観ると、なんとなく共通点が見出せて面白かった。ジャンヌ・モローと高峰秀子が被ったり、男がみんな気持ち悪かったり、人があっさり死ぬ感じ(本作の死に方は本当にドン引きするけど)あたりに。ちなみに本作と関係ないけどレア・セドゥ版があるの知らなかった。 pic.twitter.com/QLXYXa7197
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月10日
『怒りのデス・ロード』ブラック&クロームエディション最高!白黒の名作群と並べても違和感のない画になったのもあるし、とにかく汚れてる箇所と「白」が際立つ。なかでもフュリオサの美しさは格別で、慟哭のシーンでは『裁かるゝジャンヌ』のルネ・ファルコネッティと重なった。 #utamaru
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月13日
『ネオン・デーモン』みたいな極彩色豊かな作品を観た後に観たので、ぶっちゃけ序盤はカラー版に比べ情報不足みたいに見えたんだけど、慣れてくると逆にそのことで核となる情報が浮かび上がってくるというか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月13日
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』7回目だけど、新しい発見といえばフュリオサとマックスの関係のセクシーさね。恋愛関係にしなかったのが偉いとか言われてるけど、2人の信頼関係には下手な恋愛映画を観るよりグッときたし、正直、2人の息の合った連携プレーで3回ぐらい泣いた。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月13日
あ、『ネオン・デーモン』は今年のベスト入り確定です(あっさり)。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月13日
なんで『ネオン・デーモン』制作の際、インスピレーションを受けた曲を集めたコンピのジャケがこのデザインなのか、ようやくわかったというか。 pic.twitter.com/Gz8DewP2Xe
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月13日
『ネオン・デーモン』国によってはR18+になってるみたいで、どこが引っかかったんだろうと思って観てたら後半を観て納得。ていうか、むしろうちの国はR15+でよかったのかとすら思った。R15+だった『デスロード』が白黒になってPG12になってるのも含め、基準がよくわからん。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月14日
薄っぺらいことなんて百も承知なんだよ。挫折を知ってるものが「こいつは消化できなかったみたいだけど、私はやってやる!」と手を出してしまうところに歪んだワンサゲイン感を感じてグッときた。でも、その先に更なる修羅の道が続いていくこともわかっているからこそ、エンディングで泣けてしまう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月14日
初めてSIAを良いシンガーだと思った。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月14日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月15日
どっちかというとこっちなのでは。ナスターシャ・キンスキーが可愛過ぎる。 https://t.co/SrIwpalqGC
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月15日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月15日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月15日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月15日
レフンの『ブリーダー』で流れるやつ。ちなみに左は去年の大晦日に観たやつでもある。 pic.twitter.com/pkewY0d1bA
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月15日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月15日
何故NWRにはこういう企画が多いのか。 https://t.co/xR6vGDDi4Z
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月16日
出てくる本。 pic.twitter.com/1TnLOLbq7d
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月16日
祝『ネオン・デーモン』ヒットの裏で、『ブリーダー』がいかに素晴らしい映画かを伝える術を模索中。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月17日
エル・ファニングの笑顔がキュート過ぎる!(本編映像が結構流れるので、未見の人は注意) https://t.co/s2180DcxVz
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月18日
『アメリカン・スリープオーバー』良い。超良い。めっちゃ良い。超弩級の傑作。『The Myth of the American Sleepover』と書いて「10代の神話」と読む、みたいな。俺は『イット・フォローズ』より断然こっちの方が好き。 pic.twitter.com/iImeUwGU2k
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月18日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月18日
立て続けに『アメリカン・スリープオーバー』2周目。最高。最高だ。 pic.twitter.com/Nm0exQDgIA
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月18日
マジかよ。 pic.twitter.com/aUkuUIc1Fo
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月21日
『蜘蛛巣城』凄い。『マクベス』と「能」の混交により生まれた、全編不穏で(主演は三船なのに)薄ら寒いという、黒澤明による怪奇映画。テンポの悪さは能をベースにしてるせいだろうが、徹底的に作り込んだ画をじっくり見せるというスタイルは『ネオン・デーモン』まで通じる怪奇映画の伝統ともいえ… pic.twitter.com/m7uwjj3AnB
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月22日
『哭声』凄い。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月24日
『哭声』途中まで何の映画かわからない、最後まで観てもそれほど怖くない……のに気づいたら手汗びっしょりになってることが心底恐ろしい映画というか。とにかく凄い。ナ・ホンジン作品で初めて心から好きだといえる作品だった。 pic.twitter.com/UFINhjN1q7
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月24日
神は沈黙しない。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月24日
國村隼も褒めてたチョン・ウヒ良かった。『ビューティー・インサイド』にも出てたらしいけど、『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』の人なのね。『ハン・ゴンジェ』は腰が引けてなかなか観る気になれないのだけれど、観てみますわ。 pic.twitter.com/FaszX3dJAN
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月24日
ファン・ジョンミンはファン・ジョンミンだった。同じく國村隼も國村隼なんだけど、それ以外のキャスティングが思い浮かばないぐらい役にハマってるんだよね。主役なのにティーチインでは全く名前のあがらなかったクァク・ドウォンも最高だし、端役まで含め、この並びになった時点で勝負あった感ある。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月24日
ウォン・カーウァイ再評価みたいな流れ来てる? Under the Influence: Barry Jenkins on Wong Kar-wai https://t.co/6fZOnjbuTe
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月24日
『マグニフィセント・セブン』はあまり期待せずに、もしも『イコライザー』のあいつが『七人の侍』の志村喬(ユル・ブリンナーでもいいのかもしれないけど『荒野』は観てないので)だったら……ぐらいのノリで観るのが吉だと思う。いっそドアのシーンをもう一回やってくれたらという気分にすらなったw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月27日
『マグニフィセント・セブン』を観ると、西部劇って撮るのが難しいんだなぁとつくづく思ってしまう。『ヘイトフル・エイト』は素晴らしいけど、あれ(『ジャンゴ』も同様)は西部劇の皮を被った別のジャンルの映画だし。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月29日
そう考えると『3時10分、決断のとき』は本当によく出来た西部劇だなぁと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月29日
アレックス・コックスの『レポマン』を観たら、レフンと同じ気分になった。 https://t.co/GjJa5nOfXa
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月30日
ハリウッド出入禁止 要注意映画監督アレックス・コックス https://t.co/F0q2Evf5Sy
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月30日
で、新作『TOMBSTONE RASHOMON』は完成したの? https://t.co/k0KBNILbpf
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月30日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月30日
『フランケンシュタインの逆襲』 毒々しいカットの連続で良かった。ラストショットの切れ味もハンパない。…ギロチンだけに。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年1月31日
映画備忘録「12月」
『愛と死の谷』が入ってるよ!『Elle』も入ってるからイザベル・ユペール好きなのかな。 ジョン・ウォーターズが選ぶ16年映画ベスト10: https://t.co/UkWN5Pxwrv
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 1, 2016
『最後の追跡』いやぁー凄い。『グラン・トリノ』と『ボーダーライン』を結ぶ現行アメリカ映画の傑作。気持ちよく車を走らせるようにスムーズに物語を進行させる手際の良さが見事。追う側、追われる側それぞの物語がすれ違った瞬間のカタルシス。そして何より、ジェフ・ブリッジスの存在感がヤバい。 pic.twitter.com/5Z44lJzM6h
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 1, 2016
件のイーストウッドより良いんじゃないか? あとは脚本(カウボーイ役で出演もしてる)のテイラー・シェリダン。『ボーダーライン』に引き続きこんな本が書けるなんて、ちょっとどうかしてるでしょ。遂に監督業にまで手を出したという『Wind River』も期待せずにはいられない。 pic.twitter.com/TX5O3IsTrW
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 1, 2016
『浮雲』 キツい。クソしみったれた、心底胸糞が悪くなる作品。なんでこれが成瀬の最高傑作なのか全く理解できない。特に森雅之演じる富岡という男のクズっぷりが尋常ではなく、こいつの煮え切らない態度に憤死してしまう人もいるのではないかと心配になるレベル。 pic.twitter.com/BVbCCkKKsh
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 5, 2016
ゆき子(高峰秀子)が迎える結末を単なる悲劇ととるか、それとも富岡への復讐ととるか。俺は後者と捉えてなんとか正気を保ったが、それにしても救いがなさすぎる。というか単純に退屈。ただまあ皮肉にも、こんな話なのに今まで見てきた成瀬作品の中で1番美しく高峰秀子が撮れていたりするんだよなあ。 pic.twitter.com/KfHB5suugg
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 5, 2016
『イット・フォローズ』って「セックスは愛する人とすべきだけど、愛してなくてもセックスできちゃう」のであんな複雑な話っぽく見えてるけど、本質的には「愛せる人としかセックスしちゃいかん!」というシンプルなメッセージを発してる作品なのではないかという結論に至ったのですが、いかがでしょう
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 6, 2016
「愛の終り」はいつ何時やってくるかわからんのだよ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 6, 2016
映画っていいなあと思える素晴らしい動画。これ観たらみんな『ヘイル、シーザー!』観たくなるんじゃない?えっ、ならない?w https://t.co/ZD25Hpp1pP
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 7, 2016
ランキングの内容はこちら。The 25 Best Movie Moments of 2016, According to IndieWire Critic David Ehrlich https://t.co/kqRBMLZsTh
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 7, 2016
ラナ・デル・レイのMVかよ!という感じで『Jackie』のナタリー・ポートマンが出てきた瞬間から掴まれっぱなし。『Moonlight』に辿り着く頃には号泣ですよ。どっちも観てないのに。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 7, 2016
どっちもというか、ほとんど観てない作品だけどね。『ロブスター』に関しては過大評価だと思うけど。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 7, 2016
『死霊館 エンフィールド事件』「そりゃ暗闇からデカイ音立てて何か出て来れば驚くっちゅうの!」という前作から『エクソシスト』要素をブーストしてひと捻り加えた本作は格段に恐ろしさが増していた。心臓に悪いことこの上ないが、ヴェラ・ファーミガ好きになったので今後もシリーズを続けて欲しい。 pic.twitter.com/lgR6BWKgwU
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 7, 2016
ちなみに前作『死霊館』には、人類史上最強の美少女ことマッケンジー・フォイが出てるので見逃す手はないぞ!知らないという情弱野郎には『インターステラー』のあの娘役の子とだけ言っておこう。 pic.twitter.com/7RMolGKTjh
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 7, 2016
『山河ノスタルジア』が。 The 10 Best Movies of 2016 | Vanity Fair https://t.co/FCTQbzKzG9
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 7, 2016
やっぱり ‘ELLE’ AND ‘THINGS TO COME’ (TIE) みたいな選び方出てくるよね。 The Best Movies of 2016 https://t.co/8saSE7G65W
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 7, 2016
The top 10 best movies of 2016 https://t.co/oRkupQVzLw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 7, 2016
からの。 The top 10 worst movies of 2016 https://t.co/E9ft67sOAe
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 7, 2016
『お!バカんす家族』 エド・ヘルムズ主演のコメディ。徹頭徹尾中身のないバカに振り切った作品で、ここ最近観た映画の中で1番笑えた。みんな絶対観た方が良い。しれっとマイケル・ペーニャやノーマン・リーダスなんかが出てたり、クリス・ヘムズワースのナニがボカシなしで見れたりするよ! pic.twitter.com/akVIduy06c
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 9, 2016
一応『お!バカんす家族(Vacation)』が『ホリデーロード4000キロ(National Lampoon’s Vacation)』のリメイクというか続編であるということだけは頭に入れておくといいかも。予習する必要は全くないけど。 https://t.co/VW05IyaMj3
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 9, 2016
FXのポスター。 pic.twitter.com/MBrSrsLmV8
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 10, 2016
Millie Bobby BrownとHaley Bennettってこういうポジションなんだという。納得ではあるけど日本では実感湧かない。 IMDb’s Top 10 Stars of 2016 List https://t.co/FGAsGWJut1
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 11, 2016
『ストレンジャー・シングス』傑作だと思うけど、唯一の難点はバーバラの扱いが酷過ぎることだと思う。冴えない男子は救いがあっても、冴えない女子には救いがないってなんなんだよ!っていう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 11, 2016
『リップヴァンウィンクルの花嫁』 ハッキリ苦手と断言できる作品だったけど、結構面白かった。黒木華はべらぼうに上手いし、Coccoの実在感にはビックリ。ただ、俺は水槽を眺めて(出たー!海月!)何か考えてるように見せる演出をする映画が苦手なんだということがわかった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 11, 2016
『シェルブールの雨傘』この世のものとは思えないほど美しいカトリーヌ・ドヌーヴ(妊娠してお腹が大きくなった時の可愛さたるや)と、凄まじいクオリティのミシェル・ルグランのスコアに否が応でももってかれてしまうために名作扱いされているが、実際は奇怪な実験映画という感じ。 pic.twitter.com/dRyAx0xyjg
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 13, 2016
フランソワ・オゾンが『しあわせの雨傘』でジュヌヴィエーヴの物語にちゃんと落とし前つけてるの最高だと思う。 pic.twitter.com/SmjV8hrGkv
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 13, 2016
『スノーピアサー』 超重量級の話でそれなりに感動するけど、肩に力が入りすぎて視覚的な技巧に走りすぎだし、全体的にパク・チャヌク(製作にクレジット)色が強すぎて、ポン・ジュノらしさを期待すると肩透かしを食うことに。しかし、ティルダ・スウィントンの変な役をやりきる力には毎度感心する。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 13, 2016
『タンジェリン』クリスマスイブのロサンゼルスで主要人物が全員クソみたいな目に遭うという、なかなか面白い作品だった。話の内容や三台のiPhone 5sだけで撮影という荒っぽさから、レフンの『プッシャー』を初めて観た時に似た衝撃を受けた。来年劇場公開だが、既にNetflixで観れる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 14, 2016
『ローグ・ワン』観た。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 16, 2016
『ローグ・ワン』を観るなら『この世界の片隅に』もマストでしょ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 16, 2016
ヒロシマ、ナガサキ。ゴジラの監督が意識してないわけないよなと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 16, 2016
あと『草原の実験』も。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 16, 2016
当時黒澤明が新作を取り始めたというニュースが新聞の社会面に大きく載ってたって話、凄い。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 17, 2016
子供の妄想みたいな世界(ディスではない)に、リアルな戦争のイメージを持ち込んできたことの是非ついて考えてしまう。少なくともルーカスはこういうアプローチを避けて来たのではないか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 17, 2016
『アポカリプト』 男性神話的な「恐れずに戦え」というストレートでわかりやすいテーマだが、作品の主人公に対する追い込み方が尋常じゃなく、自分が主人公だったら3分で死ぬ光景しか思い浮かばないため、「いや、そんなん言われたって無理でしょ」と、マッチョ過ぎるメッセージとして響いてくる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 17, 2016
別の観点では第二幕の「神だ、文明だ」と言い出した「虚構をつくる能力」を手にした人間の野蛮さにドン引きする箇所が、話題の『サピエンス全史』で書かれているような話と繋がってて面白い。最後に出てくる連中がもたらす災いを考えると、人類は狩猟採集生活を送ってた方が幸せだったのではないかと…
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 17, 2016
これが観たい作品が1番並んでるランキングって、俺はいつからホラー好きになったのだろう……。 The 13 Best Horror Movies of 2016 https://t.co/w4MlQ911Mb
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 18, 2016
『Hush』よりによって『サイレンス』という邦題になってNetflixで公開中。 https://t.co/8frEJLLaNx
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 18, 2016
『サイレンス』 一人暮らしの聾啞女性作家と快楽殺人者の対決という結構無茶な設定でありながら、ガジェットを駆使するなど工夫を凝らして最後までよくやりきった!という感じの作品。さらに主演のケイト・シーゲル(監督のマイク・フラナガンは夫)の健康的な色気推しで評価2割増し。 pic.twitter.com/AgcNOLu649
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 18, 2016
やっぱりフランソワ・オゾンの語り手としての巧さは異常。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 18, 2016
魅力ないジンのドラマばかり描き過ぎ。逆に他のキャラはドラマ描かな過ぎ問題。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 19, 2016
感動的な解説。ただ、だからこそ希望を繋いでくれたあいつらが「愛すべき連中」として丁寧に描かれていたら凄い傑作になっただろうに、と思ってしまう。前半部が後半部にきちんと物語を繋げてない。テーマと物語の構造が相似形だったら良かったのに。 https://t.co/LlV0zSbEoU
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 19, 2016
『ドント・ブリーズ』 面白かったけど、アメリカのドラマのワンシーズンぶんをギュっと88分にまとめたような作り(無駄はないが若干くどい)で、映画としての飛躍がなく、ちょっと物足りなさも感じた。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 20, 2016
#2016年映画ベスト 11-20+α
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 20, 2016
11 この世界の片隅に
12 シン・ゴジラ
13 マジカル・ガール
14 さざなみ
15 キャロル
16 10クローバーフィールド・レーン
17 ヘイル、シーザー
18 白鯨との闘い
19 最後の追跡
20 妹の体温
チャンピオン:クリード
『ももいろそらを』名作『ぼんとリンちゃん』の前作にあたる小林啓一監督の長編映画デビュー作。やっぱり破格の才能の持ち主というか、ふざけた話をすることから逃げずに嘘をつき通す力が尋常じゃない。好き嫌いはわかれるだろうが、個人的には最注目の日本人監督である。 pic.twitter.com/BOZy4ClKSQ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 21, 2016
ただ、それぞれの作品の主人公であるいづみとボンちゃんの印象が近すぎるので、このキャラクターから離れた人物が主人公のドラマだとどうなるのかなっていう不安もないではない。ちなみに本作はたまに遭遇する、演じてるうちに役者が上手くなっていく様がハッキリ記録されてしまっている映画でもある。 pic.twitter.com/8D5F8J8wJX
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 21, 2016
『熱波』 植民地のアフリカで、現地の黒人を召使として働かせヨロシクやってたポルトガル人同士の不倫の思い出話とか心底どうでもいいという感じで本当に退屈だった。成瀬の『浮雲』といい楽園(植民地)で良い思いした連中の顛末なんて碌なもんじゃないな。ただ悔しいかな、音楽のセンスだけは良い。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 22, 2016
年末年始はお家で韓国映画三昧ってことなのか知らないけど、Korean Film Archiveがポンポン新しい作品をアップしてるぞ! https://t.co/S2locAWDKT
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 22, 2016
こんなのがあるのかあと眺めるだけで、実は一本もちゃんと観たことないけど。ちなみに『豚が井戸に落ちた日』なんかもあったりする(日本語字幕なし)。 https://t.co/YfmkEO9yBl
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 22, 2016
『残穢-住んではいけない部屋-』ヤバい。『死霊館』とか軽く吹き飛ぶ恐ろしさで、Jホラーの悪質さ全開!ホラー版ブラタモリといった内容なのだが、この内容でオープンエンドはホント犯罪的。マジでやめて欲しい。それとは別に、竹内結子と橋本愛が必要以上に普通の人になってるのは凄いと思う。 pic.twitter.com/ThDpYX6ZHw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 24, 2016
#2016年映画ベスト10
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 24, 2016
① ダゲレオタイプの女
② ひと夏のファンタジア
③ ヘイトフル・エイト
④ 永い言い訳
⑤ シング・ストリート 未来へのうた
⑥ ビューティー・インサイド
⑦ ボーダーライン
⑧ あなた自身とあなたのこと
⑨ 愛と死の谷
⑩ ミストレス・アメリカ
①から⑥までは全部1位でいいのだが、色々理由をつけて順位付けしてみた。今年が邦画大健闘の年だったことを疑う余地はないが、個人的にはそれほど邦画邦画という気分にはなれなかった中、実質邦画1位となったのが④。『この世界』でも『シン・ゴジラ』でもなく④なのは単純に好みの問題。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 24, 2016
実は単独で1番評価してるのは③で、3時間あるのに全く飽きさせないつくりな上に、重層的なストーリーであるが故に観た後も引きずり続け(3時間あるのに)もう一回劇場に足を運んでしまったという、さすがタランティーノな一本。⑤、⑥も凄く好きなのだが、より映画映画した重量級の本作を上位に。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 24, 2016
②は若手韓国人監督が撮った日本映画になるのかな?とにかくキスシーンからの花火ドーン!でしょ。アテネフランセで観た過去作『眠れぬ夜』と合わせて「ロマンチストな監督に乾杯!次回作も期待してます!」の意味で2位に。2012年から毎年必ず入れてるホン・サンス新作は今年8位に。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 24, 2016
そして日本人監督が撮ったフランス映画①を、大充実作『クリーピー 偽りの隣人』との合わせ技で1位に。『クリーピー』単独だと『さざなみ』の上ぐらいかな。とにかく個人的に今年は黒沢清イヤーだったという印象で、結果的に怪奇映画の扉が開いてしまったのでこのジャンル、定期的に掘っていきたい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 24, 2016
①は、実は基本恋愛映画なのだが、あるワンシーンにおける恐ろしさはオールタイムベスト級の恐怖描写で度肝抜かれた。他に観たホラー映画等ではショッキングなだけで怖くない作品が多かったが、スクリーンの向こう側との境界が曖昧になり自分の存在が揺らぐような恐怖は本作でしか味わえなかった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 24, 2016
あと⑨はフランス映画祭のみの上映(ちなみに⑧は東京国際映画祭のみ)、⑩は配信限定。どちらも特殊なバランスで成り立ってる映画なので万人受けしない作品かもしれない(だから劇場公開されない?)が、だからこそ推したくなる作品でもある。⑨はジョン・ウォーターズが年間ベストに入れてた。流石!
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 24, 2016
『ガール・ライク・ハー』三宅隆太監督が年間ベストに選んでいた作品。偶然取材クルーが入っていた高校で起きたイジメ事件を追ったという体のフェイク・ドキュメンタリー。凄い。公式サイトに載っている「BASED ON A MILLION TRUE STORIES」の文言は伊達じゃない。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 25, 2016
イジメを、イジメる側とイジメられる側の個と個の問題として描くのではなく、個の周縁まで引っくるめてロジカルに描くことで、イジメによる悲劇が起こる普遍的な構造自体を暴き出してるので、安易な感情論が入り込む隙がなく、イジメをちゃんと頭で理解できるような作りになっているのが凄い。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 25, 2016
だからこそ綺麗事抜きのショッキングな描写が続くため、個人的な理由で本作を客観視できない人に勧めるのは酷な話だが、本来は客観視できない人にこそ観てもらいたい作品なんだろうなあ。特にイジメてる側の人に。まさに作品自体がそういう構成になってるので。Netflixで観れるので是非にと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 25, 2016
物語のその後がネットで公開されてるんだけど、日本語字幕がないので3分の1ぐらいしか理解できないのがつらいw それにしても主演のイジメる側を演じたハンター・キングの演技力は見事としか言いようがない。 https://t.co/YAwouQFIMQ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 25, 2016
『The OA』良いところと悪いところが点在してて、ほんと悪路を進むような感じで観るのが結構しんどかったんだけど、エピソード5まで我慢して観てたら、とんでもないことになった。これはひょっとするとひょっとするかもしれない…… pic.twitter.com/4JbCdzFv3w
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 25, 2016
『愛の解体新書』人体に取り憑かれてる医学生と放射線科医が互いの肉体を通して惹かれ合うというヤバい予感しかしない文芸エロス。「愛する人のことはすべて知るべき」なんて破滅へのフラグを立てた末に迎える結末に、作り手が「こんな愛のカタチもある」と本気で信じてるのが見て取れて良い。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 26, 2016
これ倫理的にアウトじゃね?とか、よくこんな撮影できたなというシーンも「アートですから」と押し切ってるとしか思えない感じとか、他人の部屋のドアの前で見知らぬ女性が寝てるのを一瞥しただけで通り過ぎる老人などに「さすがフランス!」と思ったり思わなかったり。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 26, 2016
ブリット・マーリング、全然知りませんでした。ごめんなさい。 https://t.co/OcGALPTjMC
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 26, 2016
『The OA』超弩級の感動作。ラストシーンで泣きながら、今まで体験したことのない動悸がしてこのまま死ぬのかと思った。ってこれ、わりと冗談ではなく、エンドクレジットのところで横から声をかけてもらえず現実に引き戻されてなかったらマジで危なかったと思う。本当に危険。みんな気をつけろ! pic.twitter.com/JHxMSeAn5f
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 27, 2016
本当に飲み込みづらい話を強引にひとつの話にまとめてるため、ハッキリ言って脚本は穴だらけだと思うのだが、この先どうなるのか予想がつかないという理由で無理して観続けてたら、いつの間にか抜け出せなくなっていたというか。なんでだろう。その理由は、検証してみる価値があると思う。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 27, 2016
危うく「俺も『第五の動作』を習得しなければ」とか言い出しかねないところだった……(これを言い出したら抜け出せてない証拠) pic.twitter.com/x5syICetQy
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 27, 2016
『The OA』で洗脳されかかったことに落ち込んだので、観たら確実に元気になる『ホドロフスキーのDUNE』を観た。元気にはなったが、どちらも神に近づこうとする誇大妄想家の話という点では変わりなく、結局ヤバい人が語るぶっ飛んだ話が好きだということは常にその危険と背中合わせなのだと。 pic.twitter.com/14RdFcT8pC
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 28, 2016
まあ、ホドロフスキーに洗脳されてる自覚はあるけど。『ホドロフスキーのDUNE』に出てくるもの、全部好きなわけだし。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 28, 2016
Undying Classics: Nicolas Winding Refn's 10 Favorite Horror Films - MovieMaker Magazine https://t.co/0HrZA3r8pG
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 29, 2016
14 Films to Watch After Seeing Nicolas Winding Refn’s ‘The Neon Demon’ - https://t.co/Aw1AO6nppP
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 29, 2016
新作は念願の鈴木清順リスペクトな作品になるのかな? Check out Nicolas Winding Refn’s Top 10 https://t.co/d9KTAD94cy
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 29, 2016
このポスター良い。 pic.twitter.com/WHsGmYp1GM
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 29, 2016
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 29, 2016
『インサイド・ミー』愛しのエミリー・ブラウニング主演のサイコスリラー。ロックスターが狂信的ファンに迫られる、90分ぐらいでサクッと観られるスリラーというオーダーがあったのなら、しっかりその期待に応えた作品と言えるのではないかと。傑作とかではないけど、結構よく出来てると思う。 pic.twitter.com/9flcfMBWAY
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 29, 2016
序盤のセットアップも手際が良いし、何よりスリラーの基本、何気ない仕草などで「このあと何かが起きそう」と観客に予感させるのが上手い。その上、エミリー・ブラウニングが可愛いんだから、ロックバンドの扱いがステレオタイプ過ぎるとはいえ、これは最後までちゃんと観ちゃう。 pic.twitter.com/emWkz7Vbxb
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 29, 2016
ただ2013年公開の作品なのに、バンドの音楽性が威勢が良い頃のNINみたいだったり、エミリーのストラトにRADIOHEADのロゴステッカーが貼ってあるとか、作り手のロック観が90年代後半で止まってるのは気になった。 pic.twitter.com/0zWbSrdrI9
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 29, 2016
旧作で初見の作品(複数回観たものだと『七人の侍』や『エル』などがあるので)で1番面白かったのは成瀬巳喜男の『流れる』だった。『流れる』4KデジタルリマスターしてBlu-rayで出してくれないかなあ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 31, 2016
『ディーパンの闘い』がイマイチだったのと、結構陰鬱な内容なのに上映時間が155分もあるので尻込みしてたが、『ダゲレオタイプの女』のタハール・ラヒムが主演ということで根性出して観た『預言者』、わりと面白かった。 pic.twitter.com/Z7BCd3LJkn
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 31, 2016
北野映画的な暴力描写で観てるこっちまで痛い思いをしなくてはいけないのが辛いが、とにかくタハール・ラヒムが良かった。『ダゲレオタイプの女』でもそうだが、男前なのにちょい情けない顔が災難に巻き込まれる役にハマる。でも作品自体はそんなに好きじゃないなあ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 31, 2016
映像のセンスは悪くはないのだが、劇中流れるNasの「Briding the Gap」や楽曲の使い方がそんなに上手くないし、全体的に「センス良さげ」な域を出てないような……
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 31, 2016
で、今年最後に観た作品はこれ。最高。 pic.twitter.com/kJSjjAFPvF
— ®_OM (@co2bjetdudesir) December 31, 2016
映画備忘録「11月」
『10 クローバーフィールド・レーン』 前作は現在進行形のスタイルで新しいことをやってやろうというタイプの作品だったが、今回はサイレント、スリラー、サイコホラー、モンスター、SFとアメリカの映画史を一気に縦断することで、結果新しい何かにタッチするというタイプの作品だった。 pic.twitter.com/xV9iPzeZgj
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 2, 2016
話の内容(中身には全く触れられない)云々より、クリント・イーストウッド等の一般的に賞賛されるようなアメリカ映画ではないタイプのアメリカ映画を支える、アメリカのオタク(ボンクラ)クリエイターたちの矜持に感動した。そして同時に浮かび上がるヒッチコックの偉大さ。 pic.twitter.com/FktHIb6PHc
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 2, 2016
一箇所だけネタバレっぽいことを言うと、ある登場人物が身なりをきちんと整えて出てくるカットがあるのだが、その人物のいやらしさや気持ち悪さがそのワンカットだけでわかるという見事な演出で震えた。 pic.twitter.com/BUXJhQbKk4
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 2, 2016
こんなチャレンジングなシリーズがこれから毎年公開される(かもしれない)ことに喜びの念を禁じ得ない。いつまで続けられるのかわからないけど、ありがとうJ・J・エイブラムス。 https://t.co/nqA51lq6Ae
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 2, 2016
『永い言い訳』の聖地巡礼をしてきた。というか、とある印象的なシーンのロケ地がうちの超近所ぽかったからなんだけど、聖地巡礼というより裏を取ってきたというのが正確か。いつの間に撮ったんだよ!という感じだけど、見慣れた風景が作品に使われてるっていうのもその作品を好きになる要素になるよね
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 3, 2016
アンリ・ジョルジュ・クルーゾーの『悪魔のような女』。確かに恐いけど、それとは違う意味で後味の悪い作品。のちに主演女優であるH.G.クルーゾーの奥さんが……しまうのも、こんな罪深い作品を作ってしまったのでは然もありなんという感じ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 3, 2016
『さらば愛しき大地』 ただひたすら「シャブ」は恐いという印象を植え付けられる啓蒙映画だった。蟹江敬三のシャブ中演技が凄すぎて引くw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 3, 2016
チャン・ゴンジェ監督が選ぶベスト成瀬巳喜男作品は『乱れる』。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月4日
『眠れぬ夜』良かった。チャン・ゴンジェ監督がホン・サンス フォロワー的な扱いを受ける理由が『ひと夏の〜』では分からなかったけど、本作を観て分かった。でも基本的にチャン監督の方が純粋で、ロマンチストであることは間違いなく、本作もホン・サンス作品と比べたらストレートに良い話だなあと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 4, 2016
撮影当時の監督自身の切実な問題を扱ったというだけあって、若い夫婦にありがちなあれやこれが描かれている上に、子供をつくるつくらないのやり取りがとにかくリアルで、なんだか色々考えてしまった。「残された時間は短い」といったセリフに込められた想いの切実さが身につまされる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 4, 2016
『溺れるナイフ』は中上健次感あること以外、何も知らないまま観る。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 4, 2016
市川実和子が小松菜奈の母親って、こんなにしっくりくるキャスティングないよなと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 5, 2016
『溺れるナイフ』は神話を辿ってるとかじゃなく、神話そのもの。かなり残酷な話でもあるので、覚悟して観て頂きたい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月5日
正直なところ、山戸結希監督のトゥーマッチで登場人物を容赦なく追い込む演出に面食らってしまう人続出なのではないかと心配してしまう面もあるが、監督特有の「光輝く対象への憧れの眼差し」に同調できたら、こんなに美しい映画はないわけで。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月5日
「選ばれた人間は、選ばれた人間なりの覚悟を見せてくれ」と思いながら観ると分かりやすいかと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月5日
予告編でテレンス・マリック新作『聖杯たちの騎士』が流れてたけど、断片を見せられてるだけなのに泣けてくるぐらい感動的な画なのに、実際に画面で起こっているのは別段感動するようなことではないことに驚かされる。https://t.co/O9cSdSla7m
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月5日
言いたいことを全部言われてしまい、その上、独自に掲げているテーマに関する考察まであって(というかそっちがメイン)見事な批評。個人的には重岡最高!の立場で、次点で恐るべし上白石という感じ。あと"若い女性監督の強烈な童貞性"問題よ。 https://t.co/MNwdChG1iZ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 6, 2016
『ズートピア』 こんな映画だった。 pic.twitter.com/puPeshJ1nR
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 6, 2016
かわいい見た目に反して異常に込み入った話で情報量も多く、ちょっと頭がパンクしそうになったw あとキスシーンはないけど、首に噛み付くシーンがあるって凄い倒錯的w pic.twitter.com/LDKr6N4brp
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月6日
特典映像のボツになったシーンを観ると、開発段階ではディズニーといえども、シーンによっては迷走してる箇所があることを知れて、なんか励まされたような気分w pic.twitter.com/0VvsTFbpbC
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月6日
すごっ! pic.twitter.com/blJgOpQETr
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月6日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 6, 2016
『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』 チ○コ○ンコ言ってはしゃいでる体育会系連中の、大学の新学期が始まるまでの3日と15時間に起こるしょうもないエピソードの数々に付き合わされる映画。こういう環境に身を置いたことがないので、楽しさよりもキツさの方が目につく。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 8, 2016
『バッド・チューニング』とほとんど同じ構造だけど、今作は「このくだらないやり取りから教訓を読み取れ」という作り手の態度が見え透いて若干イラっとするんだよなあ。その点『バッド・チューニング』の方がポエジーがあって好き。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 8, 2016
噂の「Rapper's Delight」のシーンは最高だけど、冒頭も冒頭のシーンのため、始まってすぐにクライマックスが来るみたいな感じだし、ヒロインのビバリー(ゾーイ・ドゥイッチ)が泰葉似だったりして「えっ?彼女に一目惚れって無理っしょ!」ってなるし……
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月8日
ジャック・クレイトン監督の『回転』。恐い。ただ、家庭教師の女が善意でとった行動は素人目に見ても危険きわまりない行為であり、現代だったらあんたが1番恐いよ!って話になりかねない。作り物である映画でもなかなか見ることができない、子供が気が触れる演出のキツさったらない。 pic.twitter.com/t5am6YOuRV
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月8日
ひー! pic.twitter.com/UXJVfMEydj
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月8日
『悪魔のいけにえ2』これは酷いw 主演デニス・ホッパーという時点で、本気で続編をやろうなんて思ってないだろうし、レザーフェイスがチェーンソー振り回すのを露骨な射精のメタファーにするのとかやめてくれっていうw 冒頭の「テキサスに取りつく永遠の悪夢だ」ってフリもそんなに上手くないし。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月10日
その上、エンディング曲がスチュワート・コープランドのレゲエ曲で拍子抜け。あと、またしても『サイコ』オマージュがw そこまで好きなのか!っていうぐらい強引にブチ込んでるw 今はコメディとしてある程度評価されてるみたいだけど、自分が86年にいい大人だったらどう観ただろうかと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月10日
久々に成瀬巳喜男を。林芙美子の未完の作品を原作とした『めし』(監修に川端康成)、めちゃくちゃ面白い。主婦としての終わりなき日常にうんざりし、夫の無理解にブチ切れ家を出る原節子が素晴らしい。あと、にゃんこが可愛い。 pic.twitter.com/Id4CtxDEYu
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月11日
上原謙の情けない態度に「つまらない草食系男子でホントすみません」と代わりに土下座したくなるような展開から、意外な方向に流れて吃驚。成瀬や脚本の田中澄江・井手俊郎アレンジによる結末をどう受け取るかで評価が分かれると思うけど、俺はとにかく美しく感動的な物語だと思った。 pic.twitter.com/oy8CQvGXoM
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月11日
上原謙は女性神話における"誤ったレスキュー"なのかどうか議論したいところ。明らかに成瀬はふたりを祝福するような演出をとってるけど、それを皮肉と受けとることも可能だろうし。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月11日
『ホワイト・ドッグ』 凄い凄いとは聞いてたけど、ここまで超弩級の傑作とは思わなんだ。何も知らずに観たら白い犬が出てくるから「ホワイト・ドッグ」なんだと思ってしまうが、「ホワイト・ドッグ」とは黒人だけを襲うように調教された犬のことである。(左のサミュエル・フラー自身も劇中に登場) pic.twitter.com/hRQiWNhz0I
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月13日
もふもふしてて可愛いなんて余裕かましてると、殺る気満々の目をして獲物を襲う獣に豹変した犬の姿にドン引き。引き取り手のない犬が殺処分されるシーンなどもあり、犬好きなら観るのに覚悟のいる作品であるが、事態はもっと深刻である。ただ犬がモンスターのように暴れる作品なら気楽に観れるのに。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月13日
ホワイト・ドッグへの訓練は子犬の頃に行われる。白人が黒人のジャンキーやアル中に金を渡して子犬を殴らせ、憎しみを抱かせることで黒人のみに攻撃性を爆発させるホワイト・ドッグにしてしまうわけだが、本作でその洗脳を解こうと挑むのは黒人のキーズである。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 13, 2016
詳しい粗筋は各自で調べてもらいたいが、本作では暴力によって生まれた憎しみを糧としている殺人モンスターを、保護して教育することで治療しようとする。どちらの調教も黒人の手によって行われるわけだが、終盤ホワイト・ドッグを生み出した張本人である白人のジジイが姿を現わす。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 13, 2016
本作がよく出来ているのは、ジジイが姿を現わすことで、犬を挟んで調教する者同士の鏡像関係が生まれてしまうところにある。要は「黒人は敵ではないと理解することで洗脳が解けたらどうなるか」ということなのだが、これ以上はネタバレになるので控える。こんなに苦い結末はない。泣いた。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月13日
『この世界の片隅に』先鋭的な映像作家は戦争映画を更新していく義務があるのかもしれない。片渕監督はその義務を果たし、我々にとてつもない映像体験を提供してくれた。そのことにとても感謝するし、すず役はのん、音楽はコトリンゴで大正解。とんでもない傑作だと思うので世界中で観られるべき作品。 pic.twitter.com/i4e9xTRtf5
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 15, 2016
『永い言い訳』のパンフレットに引き続き¥1,000する『この世界の片隅に』のパンフレットを買ってしまった。中を見たら、まあそれぐらいするわなと納得の出来。やはり¥1,000なんて価格設定をするパンフレットは気合いが違うw pic.twitter.com/CWoswW6vgW
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 15, 2016
特にネタバレにならない印象的だったところ。布団に入りながら天井の模様を指でなぞるの、俺も子供の頃やってたなあ。あと「いも」はサツマイモのことで、ジャガイモは「馬鈴薯」って呼ぶんだ(ジャガイモの別名が馬鈴薯であることは知っている)、とか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 15, 2016
『山の音』原作が川端康成ということで嫌な予感はしていたのだが、思っていた以上に気味の悪い強烈な作品だった。作品全体に「文学作品だから許される」と思われているようなインモラルな空気が充満しているため、その空気に耐性のない人は本当に気分が悪くなりかねないので注意が必要。 pic.twitter.com/dItqFsBthd
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 16, 2016
舅であえてボケ老人と呼びたい山村聡に夫でゲスの極み加山雄三の父な上原謙。夫からの怒涛のモラハラと不貞を耐え忍び続けた結果、唯一の拠り所である舅の前でグロテスクな表情で涙を見せる原節子。原が上原からのモラハラを受けるという点で類似性のある『めし』と比較して観るとその異様さが際立つ。 pic.twitter.com/KYAUgcVxWG
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月16日
『デンジャラス・バディ』正直自分の趣味ではなかったけど、この作品を支持する人たちがいるのは分かるし、おそらく今作の成功が『ゴーストバスターズ』のポール・フェイグ監督起用に繋がっているのだろうということは理解できた。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月17日
本作は刑事ものバディ映画的シチュエーションに女性を配置するという生易しいつくりではなく、男性が演じるような不良刑事とマジメFBI捜査官というキャラをそのまま女性に演じさせるような結構荒っぽいつくりで、これが『ゴースト〜』の男女の役割逆転というスタイルに繋がっているのかな?と。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月17日
ただ、コメディであるが故にメリッサとサンドラ・ブロックがそれぞれに抱える葛藤の描き方が弱く、いまいちふたりの物語にノリ切れず。コメディなのでそこを気にするかは好みの問題だろうが、ラストのふたりのやり取りにほろりと来てしまったが故に、個人的にはもったいないと思ってしまった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 17, 2016
しかし、何故サンドラ・ブロック新作(ビデオスルー)の『選挙の勝ち方教えます(Our Brand Is Crisis)』の邦題を沈黙シリーズに倣って『デンジャラス・エレクション』とかにしなかったのだろう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月17日
ちなみに『デンジャラス・バディ』の原題は『The Heat』で、そもそも論的に言えば『デンジャラス・ビューティー』の原題は『Miss Congeniality』であったりする。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月17日
『放浪記』 林芙美子の自伝的小説の映画化。舞台版の「森光子のでんぐり返し」しか知らなかったので、こんな「文化系女子残酷物語」だったとは露知らず。とにかく、林芙美子役で終始しけたツラした高峰秀子の演技が凄まじい。特に理由はないが、ちょっとベッキーっぽく見える瞬間もあり。 pic.twitter.com/Q9h8Y7CUSY
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月18日
『MUD』 観たことないので「現代版スタンド・バイ・ミー」と言われても、それで蛭の代わりにヌママムシなのか!とか頓珍漢なことしか言えないが、「子供が通過儀礼を通して大人になる映画」としてなかなかのものだった。あとマシュー・マコノヒーのぼくのおじさん感、とにかく臭そうで見事だったw pic.twitter.com/vnhcIDmBg3
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月20日
『ガール・オン・ザ・トレイン』面白かった。エミリー・ブラントのアル中演技最高。語り口がそんなにスマートではないので序盤の展開は若干飲み込みづらいが、ディティールを丁寧に作り込んでるので途中から「なるほど、そういう話ね」となる。酒の飲み過ぎとマウンティングしてくる男には気をつけろ! pic.twitter.com/9iF7T5TC90
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月22日
ジェニファー・ローレンス好きとしては、ほぼジェニファー・ローレンスなヘイリー・ベネットの体を張った頑張りにグッときた。個人的にはミステリー好きより、『4人の食卓』とか好きな御人にオススメしたい。フィンチャー以降と言えそうな(おそらく)CGによる不自然な画作りもたまらない。 pic.twitter.com/Veakzl214i
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月22日
『私はゴースト(I Am a Ghost)』直訳邦題のせいで若干ポップな印象を持ってしまうかもしれないが、ガッチガチのホラーでめちゃくちゃ怖い。もし『ダゲレオタイプの女』をホラーだと勘違いして(でもめちゃくちゃ怖いけど)消化不良だという人がいるのだとしたら、これをオススメしたい。 pic.twitter.com/wo0IhR8oDw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 23, 2016
序盤は意図的に退屈な作りになってて眠気との戦いになるが、どうしてそういう作りになってるのかが明らかになると物語が一気に動きだす。個人的には主演のアンナ・イシダが精神を病んでしまった知人に雰囲気がそっくりだったせいで、彼女が苦しんでる様子を見ながら気が気でなかった。 pic.twitter.com/eIWNRigxdO
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 23, 2016
監督、脚本、撮影、編集、音楽全部ひとりでやってるH・P・メンドーサ、めっちゃセンス良いなあと思って、どんだけキレキレなやつなんだろうと検索してみたら、向こうのザ・オタクという感じのルックスの人が出てきてほっこりした。次回作も楽しみだ。 pic.twitter.com/1xTewPuUxN
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月23日
『コングレス未来学会議』どう考えても絶望的な結末にしか見えないよなあ。そうなると全てがアイロニーであり、音楽や感傷的なシーン等全てが泣きスイッチを押すような機能でしかなかったと。結果、手のひらで泳がされてるだけで、内から沸き起こるような感動ポイントはひとつもなかったという結論に。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 25, 2016
『見えない恐怖』主人公のミア・ファローが盲目であるという設定を活かした死体描写(というか配置?)が見事過ぎて怖い。目が見えないということをいいことに、これイジメだろ!というレベルでミア・ファローを追い込みまくる、さすが『マンディンゴ』を撮った鬼畜監督リチャード・フライシャー。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) November 25, 2016
その上、PC的にどうなの?と思うような展開で巧みにミスリードを誘ったり、「そういうけどさ、お前らが見たいのはこういうことだろ?期待に答えてやったんだよ」と観客を嘲笑うようなラストショットまで用意してて抜け目ない。この監督、最低だけど最高!w
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月25日
『血を吸うカメラ』元々本作の前にフロイトに関する映画を撮ろうとしていたこともあって、60年に撮られた作品とは思えないぐらいディテールが徹底している。が故に、批評家から強烈な反発を受けてしまったのもやむなしという感じか。その上『サイコ』と同時期の作品っていうのもなんとも皮肉な話で。 pic.twitter.com/oggTduOT8G
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月27日
自分で撮ったスナッフ・フィルムでしか性的興奮を得られない男に惚れてしまった娘に対して盲目の母が発した「(上階に住む男の生活音から判断して)静かに歩く人間は信用できない。コソコソしてる」というセリフ、あまりにも正鵠を射ていて驚いた。それ以外にも、男の過去フィルムやラストがヤバイ。 pic.twitter.com/81oWmChhlN
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月27日
酷評から上映中止。そこからとある配給会社にフィルムが渡ってしまって上映できない状態が20年続いたところでフィルムを救ったのが、ご存知マーティン・スコセッシ!マジで映画好きは彼に足を向けて寝られないよなあと。 pic.twitter.com/c6IO0okWz2
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月27日
『娘・妻・母』成瀬作品お馴染みの役者を集めも集めたオールスターキャストで何をするかといったらハードコア『東京物語』といった感じの、とんでもなくキツいホームドラマだったというところに成瀬らしさを感じるというか。あの原節子が出戻りの未亡人として一家のお荷物扱いを受けるとか壮絶過ぎる。 pic.twitter.com/u6neOR3pbY
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月28日
『乱れ雲』 成瀬巳喜男の遺作。バカ可愛い加山雄三が、旦那を轢き殺してしまった身でありながらその未亡人である(超美しい)司葉子にグイグイ迫る「ザ・メロドラマ」といった趣の作品だが、とにかく武満徹の音楽がヤバい。ニーノ・ロータの曲?ってぐらい叙情的な曲が過剰に涙腺を刺激してくる。 pic.twitter.com/Z2XPUjX0Ju
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月30日
映画備忘録「10月」
「2時間で名作文学を知った気になろうシリーズ」で『プライドと偏見』を。ロマンティックコメディの元祖で『クルーレス』や『ブリジット・ジョーンズの日記』の元ネタでもある『高慢と偏見』の何度か目の映画化作品。主演はシリーズ初回の『アンナ・カレーニナ』でも主演だったキーラ・ナイトレイ! pic.twitter.com/IRnHuBmS90
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 2, 2016
共演者も凄くて、愛しのロザムンド・パイク、これが映画初出演のキャリー・マリガン、英国人全ての母であるジュディ・デンチ、そしてドナルド・サザーランドと豪華。とにかく、タイトルを『ベネット家の〇〇』とかにしてもいいのではないかというぐらい、ベネット一家が魅力的に描かれている。 pic.twitter.com/BX7IMMS7bb
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 2, 2016
前半の「うひょー!良い男を見つけるぜー!」と婚活に驀進する一家のエネルギー(18世紀の話なので今と結婚の意味が違う)とスピードに付いていくのに必死。舞踏会こと婚活パーティの一部始終に付き合わされるが、男も女も躍動感がハンパないので観ていて本当に楽しい。ワンカット3分長回しとか見事 pic.twitter.com/HWbgg8blRV
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 2, 2016
もう姉妹のかしましい感じがリアルで最高!
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 2, 2016
「今度あのお屋敷に引っ越してくるやつ、独身のイケメンらしいぜ!」
「えっ!マジで!」 pic.twitter.com/ToD3XshjKc
しっかり者の姉ふたりと、何も考えてない妹ふたりに挟まれた、文学と音楽にしか関心のない三女(タルラ・ライリー)の存在も最高。舞踏会で男には目もくれず、ピアノの弾き語りを披露してたところを父親に止められるシーンの切なさたるや。 pic.twitter.com/g7xRURrse5
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 2, 2016
ドキュメンタリーを観ると、この家族、撮影中ガチで仲がよかったらしく、オフショット映像のはしゃぎっぷりも最高で、母親のブレンダ・ブレシンも含めて、このアイドルグループなら推せる!と思った。 pic.twitter.com/VcuRDet7O3
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 2, 2016
「だりー」
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 2, 2016
「えっ!いきなり来るとか聞いてないんですけど!散らかってるっつーの」
と急いで片付け、平然を装ってのご挨拶。 pic.twitter.com/T7E8lxGN4c
前半のノリで最後まで突っ走ってくれたら、もしかしたらオールタイムベストとかになったかもしれないけど、後半は本来のテーマである「偏見を振り払い、相手の真の姿に目を向ける」という方向に一気に舵を切るため、シリアスなパートとコミカルなパートとがちぐはぐになってしまい失速感が否めない。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 2, 2016
とはいえ愛すべき作品であることは間違いなく、『高慢と偏見とゾンビ』への前哨戦としては大満足の一本でしたとさ。 pic.twitter.com/WK45zELJoN
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 2, 2016
『流れる』完璧じゃない?これぞ真のクールジャパンというか。芸者の置屋「つたの屋」を舞台に、完璧に仕事をこなす田中絹代演じる女中の目を通して、つたの屋の零落を描くという作品だが、シナリオ、演技、美術、音楽、何から何まで凄すぎて一瞬も目が離せなかった。ちなみに本作の猫の名前はポンコ。 pic.twitter.com/SID2VTJLPP
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 3, 2016
全編、女同士で嫌味や陰口が飛び交うシーンの連続で、最初はそのキツイやり取りに戸惑うが、主要人物それぞれの表と裏の表情がしっかり描かれるので、実在感が増してきて、そんな嫌味のひとつひとつにまで愛着が湧いてくるようになる。最後は田中絹代の気持ちに同調して彼女たちの姿を見つめることに。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 3, 2016
『高慢と偏見とゾンビ』 B級作品としてはよく出来ている(ゾンビものとしては平均的?その辺の評価は詳しい人にお任せします)といった印象。当たり前だけど原作ありきの作品なので、付け焼刃とはいえ予習しておいてよかった。https://t.co/QxiGTBX285
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 4, 2016
原作を知らなくても見れないことはないだろうけど、原作のどこにゾンビをブチ込むかが本作のキモなので、話の流れぐらいはおさえておいた方がいいと思う。原作ではなく『プライドと偏見』との比較で申し訳ないが、ゾンビを絡ませた上で『プライド』より上手いと思うシナリオ運びの箇所もあった。 pic.twitter.com/uCWSNoglWF
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 4, 2016
ただ、パロディとしてのシナリオ改変も途中までは上手くいってた感があるが、最後まで持ち堪えることは出来ず、なんとなく消化不良で終わってしまった感が。アジアの武術を学ぶことがたしなみとされていて、金持ちは日本、そうでもないものは中国で少林寺拳法を学ぶとかアホすぎて最高だったんだけどw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月4日
なのでベネット姉妹は少林寺拳法を駆使し、それに対しダーシーは京都で何かの武術を学んで、武器は日本刀を使うという、なんだかよく分からない拘りの設定を披露しているw まあ、ストーリー上どうにも納得しがたいことがあっても、画像みたいなシーンにグッときてしまう人なら観て損はないと思うw pic.twitter.com/Z47qYprAmk
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 4, 2016
コリンズを演じるマット・スミスが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のジョージ(クリスピン・グローヴァー)みたいで、愛嬌があって良かったw よく知らないんだけど、なんか人気ある人らしいですね。 pic.twitter.com/t8ChdBVpVP
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月4日
あ、ここで言う原作とは『高慢と偏見』のことであって、小説版の『高慢と偏見とゾンビ』のことではないので悪しからず。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 4, 2016
リジー(エリザベス)かっけー!キャサリン夫人は、狙いは分からないでもないけど、ちょっと残念な扱いだったね…… pic.twitter.com/2t1dLmgRhe
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月4日
『女が階段を上る時』高峰秀子が銀座のバーのママを演じ、ただいるだけでも不穏な空気を放ち続ける仲代達矢がマネージャー役、テーマ曲は夜の街に合わせてジャズ(音楽は黛敏郎)ということで、甘みの一切ない、苦いを通り越して痛いぐらいに厳しい女のドラマ。個人的にはちょっとキツかったなあ。 pic.twitter.com/qnTZIIPzyO
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月5日
ベビーフェイス的な扱いの加東大介が見兼ねて高峰を救おうとしたりもするのだが、成瀬は決して甘い着地を許してはくれず、最後はタイトルの重みが骨身に沁みるつくりになっているが、それにより現代にも通じる作品としての強度を保っているともいえる。あと中村鴈治郎のイヤらしさが本当にキツいw pic.twitter.com/PcNUfss5Pk
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月5日
タマフルで三宅隆太さんが紹介していた『チャット 罠に堕ちた美少女』という劇場未公開作を観た。感動したというか、めちゃくちゃ良い作品だった。煽情的でガッカリな邦題だが、原題は『TRUST』と至ってシンプル。 pic.twitter.com/dRSJ0ZoewW
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月6日
14歳の女子高生がチャットで出会った男に騙されてレイプされてしまうという邦題通りの内容だが、厄介なのは、彼女があくまで自らの意思で相手の行為を受け入れたと思い込んでしまってること。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月6日
会ったら倍以上歳の離れていたことが発覚する男に、年齢差からうまく丸め込まれて依存状態になってしまい、「あれはレイプではなかった」と自身に起きたことを受け入れられない。さらにレイプにあって可哀想という周りの反応から、余計に殻に閉じ籠ってしまう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月6日
それに対して、子供達に理解のあるように振舞っていた父親(クライブ・オーウェン)が犯人への「怒り」から心理的視野狭窄になってしまい、勝手に捜査に乗り出して、無実の人間をボコボコにするなど『プリズナーズ』のヒュー・ジャックマンばりに暴走。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月6日
(ちなみに『チャット』の方が古い。2人とも雰囲気が近いので今後記憶がごっちゃになりそう)
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月6日
実のところ、心理的視野狭窄で互いが見えなくなってしまったこの親子がどうやって関係を修復するかがテーマで、親子の徹底した心理描写こそが本作の見所になっている。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月6日
特に娘が自分はレイプされたのだと自覚する流れがリアルで、自覚することで事態が進展するかと思いきや、当然防衛機能が壊れた形になるので、精神的には一時的により不安定になるなど、性被害者の苦しみが丁寧に描かれている。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月6日
ただこれ、とんでもないオチが付いてて、一応実話ベースらしいので事実なら仕方ない(創作だとちょっと悪質かも)が、結構ドン引きするオチになってる。ただ、これも本作のテーマを見失ってなければ、「そりゃこういうこともあるだろう」と冷静に観られると思う。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月6日
「怒り」に囚われて視野狭窄になってしまってはいけないのだと。家族のために実際捜査にあたるFBIの捜査官より、心理カウンセラーの方がフォーカスされてるように見えるのも本作の特徴かと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月6日
『ディーパンの闘い』え!これがパルムドール?悪くはないけど、なんか煮え切らない作品だなあ……と。良い顔をした疑似家族3人の存在が良かっただけに、後半の飲み込みづらい展開が残念。ただ、セックスの本質的な必要性を描いてたのは、冗談抜きで良かったと思う。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月7日
『ミストレス』のフックとして、ブルックの登場を匂わすカタチで使われるアンティゴネーの名前。読んだことなかったので、新潮版の『オイディプス王・アンティゴネ』を読んでみた。なるほど、「善き市民」でいるか「善き個人」でいるか、という命題が、ブルックというキャラを形作っているのだなと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 9, 2016
『技術者たち』とことん賢いヤツと、とことん悪いヤツが対決するという構図を作るだけで、ちゃんと面白いエンタメ映画が出来るというお手本のような作品。観た後に菊地さんの批評を読むと、言いたい事がストレートに伝わってきて何とも味わい深い。 https://t.co/iMhs6p1nyV
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 10, 2016
『ロシアン・スナイパー』 結構面白かったのだが、文章にして褒めようと思うとドンドン穴が見えてきて褒める要素が無くなってきてしまったw とにかく女性に観てもらいたい。で、感想を聞きたい。女性の描き方はこれでいいのかと。 pic.twitter.com/gVfXxmv5tZ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 11, 2016
軍人である父親に認めてもらいたいと願う何事も優秀なファザコン女性が、狙撃の才能があったために進んで戦場に向かう。自分の才能を理解できる自身も優秀な狙撃手である上官(続けて2人)と恋に落ちるが、次々と戦死。 pic.twitter.com/6WKw1ebP9G
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 11, 2016
女らしさを捨てて戦場に身を置いたものの、どこかで女としての幸せを求めてることに苦しみながら戦禍を生き延びる、みたいな作品。実在した女スナイパー、リュドミラ・パブリチェンコの実話をベースにしているのだが、おそらく創作であろう恋愛要素の描き方に古臭さは否めないし、
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月11日
エレノア・ルーズヴェルト大統領夫人との交流(一応事実)によって女らしさを取り戻すという展開もオチでガッカリしてしまう。でも途中までの、狙撃手として才能を開花していくシーン(最初の実践で仲間が撃たれていけばいくほど冷静になる)や、
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 11, 2016
上官に褒めてもらうために戦果を上げたくて、敵兵をバンバン射殺しまくって笑顔をみせるシーンの悲痛さとか良いんだよね。時代が時代なら、もっと違う生き方も出来ただろうし(大学で史学を学んでいた)、狙撃の才能がなければ進んで兵士になんかならなかったろうにと思うと……
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 11, 2016
エミリー・ブラント系の美女、ユリア・ペレシドがとにかくかっこいい!優秀なスナイパーとしての画的な説得力が並外れている。逆に肩から胸のあたりが逞しすぎて、可愛らしいドレスがあまり似合わないのは狙い通り? pic.twitter.com/jq066XujyQ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 11, 2016
厳しい軍人の父に男のように育てられたせいで、ドレスを着るのにも許可が必要という、女らしさを否定された家で育ったという設定に見事にハマっている。 pic.twitter.com/EEBInf18Xe
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月11日
一応断っておくと、明らかにタイトルを意識してる『アメリカン・スナイパー』と違い、解釈が分かれようのないゴリゴリのロシア「プロバガンダ映画」(『アメリカン・スナイパー』俺はプロパガンダ映画だと思ってるけど)なので、そこで怒ったりする人にはオススメしませんw pic.twitter.com/pmbSIhf5uK
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 11, 2016
キービジュアルに『ラスト・ナイツ』感があるのは気のせいか? pic.twitter.com/TGYUW2g1GZ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月11日
『セシボン』ハン・ヒョジュとキム・ヒエが出ているという一点突破で観たけど、これ酷い話じゃない?w ふたりが演じたミン・ジャンミンってやつが本当いけ好かない女で、彼女のために心に深い傷を負うことになる男が可哀想で可哀想で……
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 12, 2016
しかも実話を元にした作品でありながら、この男は完全な創作で、本当にくだらない物語に奉仕するだけのただの都合のいい男扱いされてて憤慨ものだよ!俺の好きな女優をふたりも使ってこの体たらく。いやあ、俺みたいな人間に向けて作られた作品でないことは分かってるけど、それにしたって酷い。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 12, 2016
今年観た映画の中では『ルーム』と並んでドーピングがキツイ作品。本当、頭に来る作品って、つまらない作品とかじゃなくてこういう作品なんだよなあ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 12, 2016
『エージェント・ウルトラ』 主演は『イカとクジラ』でお馴染みw のジェシー・アイゼンバーグ。『イコライザー』に『アウトブレイク』やアレやコレやをマッシュアップし暴力描写キツめに仕上げた、いかにもオタクが考えそうな内容。ジェシーが実は殺人エージェントって設定が良かっただけに惜しい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 13, 2016
『イコライザー』ばりにホームセンターが戦場になったりするのだが、(クソ真面目なデンゼル・ワシントンと違って)基本大麻中毒でポンコツ野郎のジェシーがボケをかます度に緊張感が途切れてしまうのが難点。まあ、大麻でラリって観るにはこれぐらいの緩さが丁度良いってことなのかもしれないけど。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月13日
『乱れる』 決して演技が上手いわけではないが人を惹きつけてやまない若大将、加山雄三のスターっぷり。今演じるなら水原希子あたりが適任であろう、浜美枝のお侠っぷりに、草笛光子の草笛光子的薄情さ。そして何より高峰秀子!脚本が高峰の夫・松山善三だからか、高峰の健気な可愛さ爆発! pic.twitter.com/lNFdZodRUt
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月14日
「自分の女房をここまで輝かせるか!」とある種の狂気すら感じるが、その一方で、監督である成瀬の死生観が思いっきり負の方向に振り切れた作品でもあり、タイトル通りの見事な悲劇だった。現状オススメするなら『流れる』か『乱れる』か、というぐらいの超名作だと思う。 pic.twitter.com/MziolmtyFW
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月14日
基本、現状 "作家性の強い作品を作るためには、戦略的にヨーロッパの資本も視野に入れて" いかざるを得ないという話。面白い。[骰子の眼] "黒い情念"に突き動かされてカンヌで受賞するまで『淵に立つ』深田晃司監督 https://t.co/XUWaU4BrsX
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 14, 2016
最近観た中で1番ぶっ飛んでた作品。盗みたきゃ盗み、(ふたつの意味で)ヤりたきゃヤる、という欲望に忠実な主人公の女が1番の悪人という、これぞ本当の男女平等作品、か? "Faster, Pussycat! Kill! Kill!" https://t.co/ohdCjlOz9V
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 15, 2016
H.G.ルイスの『血の魔術師』観た。本当に酷いのでみんな観て欲しい。しかし、リマスター処理が驚異のハイクオリティのため(予告編はビデオ映像)、チープな作りではありながら、実はルックや音楽は結構良いことに気づかされる。 https://t.co/ghG2YB1TZ4
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月16日
リマスター映像。グロ注意。 https://t.co/YLXD2fW2lh
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 16, 2016
『ソドムの市』資本主義社会を戯画化したものとか言われてるけど、俺はナチス、ファシスト擬似体験映画だと思った。なので不快に感じて当然。ナイーヴな人だと精神に支障を来しかねない内容のため、「何それ?」という人には軽はずみに検索することすらオススメしない。ひとことで言えば地獄巡り映画。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 17, 2016
こうして見ると、湊かなえ的な作家は大人げないだけだから許せないけど、パゾリーニは狂ってるようでいて、本気で人間の暗部を告発しようという覚悟が見えるから許せるんだなと思ったり。こんな作品でもユーモアが随所に散りばめられていたり、本当にギリギリのところで配慮してる様子が窺えたので。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月17日
ジャック・オーディアール監督、タハール・ラヒム主演『預言者』Blu-ray。 https://t.co/SLJid7WjOd
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 18, 2016
https://twitter.com/co2bjetdudesir/status/788373812437929989
ハスミンのやつはTHE蓮實節って感じだけど、個人的にはこのふたりのコメントがしっくりきた。 pic.twitter.com/8v3A8JugB4
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 18, 2016
『ダゲレオタイプの女』最高。あなたが本作を観てどう思うかなんて知ったこっちゃないが、今年観た新作の中で「これは『映画』だなあ」と思った映画は『ヘイトフル・エイト』と『ひと夏のファンタジア』と本作(と『愛と死の谷』)だけだ。ちょっと長くて尻が痛くなったけど必見作だと思う。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月18日
名画座で上映する時は『アンジェリカの微笑み』と併映にして欲しい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月18日
ドレス。 pic.twitter.com/n27vdUnj9J
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 18, 2016
コンスタンス・ルソーの目がいいんだよね。本当、本作のマリーにピッタリの役者さん。ギョーム・ブラックの『女っ気なし』に出演してるそうなので、是非観てみたいのだが…… pic.twitter.com/h46DPYpD9X
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 18, 2016
『悪魔の沼』全編セット撮影、薄汚い気狂いジジイとハリボテの鰐が限定された空間(ド田舎のホテル)で暴れ回るということで、まるで松本人志のコントのような作品だが、大きな違いはトビー・フーパーが音響効果に異常な拘りをみせることで、観てるこちらまで気が触れそうになる音響になっていることか
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 19, 2016
薄暗く禍々しい雰囲気のホテル内で、ラジオから流れるカントリーソング、喧嘩してる夫婦の怒号、その夫婦の娘の泣き声という具体音に、さらにBGMとして電子音やノイズが同時に聞こえてくるという、まさに気狂いジジイの頭の中を再現したような狂気のミックスが何度も。マジで気が触れそうになる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 19, 2016
この音響設計に関してだけは、名作『悪魔のいけにえ』より狂ってるような気がする。ただ、それが良いことなのかどうかは分からないが。ムチャクチャなのは単にマリファナの吸い過ぎによるものっぽいし。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 19, 2016
『バッド・チューニング』字幕表示が最悪で観づらかったけど、めちゃくちゃ面白い。さすがリンクレイター。マシュー・マコノヒーは「これはマシュー・マコノヒーだ」としか言いようがないほどにマシュー・マコノヒーなのに対し、ベン・アフレックはベン・アフレックであることに全く気付かなかった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月20日
エアロスミスの「Sweet Emotion」から始まるのに原題の『Dazed and Confused』を変えちゃいかんだろと思ったけど、そんなことはどうでもいいって感じなのだろうか。 https://t.co/iSRJ1Q6nky
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 20, 2016
ディランとかもかかったけど、本当にBGMがハードロックばっかりなの最高。「Rock & Roll Hoochie Koo」がかったのも痺れた。 https://t.co/ARuY1S9SwQ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月20日
『バッド・チューニング』は1976年5月28日のテキサスを舞台にした93年公開の作品。昨日観た『悪魔の沼』は76年公開(米公開77年)のテキサスで起きた事件をモチーフにした作品で、共通点があるわりに同じ時代の作品だとは到底思えず、アメリカって広いんだなあとバカみたいな感想を抱く。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月20日
『エイリアン』初めてちゃんと観たけど、『オデッセイ』や『プロメテウス』を通ってしまった後に観ると、結構引っかかってしまうポイントが多かったなあと。でもビジュアルの作り込み具合は今見ても(Blu-rayで観たので、当時上映されたものと同じではないだろうけど)100点。 pic.twitter.com/a9jmWleCh3
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月21日
『トゥルー・ロマンス』って、むしろ大人になってから観るべきものじゃない?タランティーノの意図に反して「こんなロマンスは存在しない」って意味でのトゥルー・ロマンスなんだから、トゥルー・ロマンスがあると信じてるような世代には退屈なのでは?
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月22日
タランティーノの脚本通りの結末だったら分かりやすいんだけど、トニー・スコットはそこに大きな捻りを加えて来たから、あまりに拍子抜けな結末に「えっ!」ってなるっていう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月22日
『アッシャー家の末裔』(1928) https://t.co/5n9vIHAnyo
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 22, 2016
これを当てながら観た。たまに映像にバチッとハマって驚くw https://t.co/03siN394F8
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 23, 2016
今のような映画の文法が確立される前の古い作品なのでちょっと見づらいが、恐ろしくも壮絶な結末が素晴らしいので観る価値あり。『ダゲレオタイプの女』の元ネタのひとつなので、できたら『ダゲレオタイプの女』を観てから観るのをオススメします。 pic.twitter.com/CSKFUPzJpJ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) October 23, 2016
『ハウス』『チェンジリング』などの「対幽霊屋敷映画」のルーツにあたるであろうロバート・ワイズの『たたり』。恐ろしいものは何も映らないが、精神的に危うい主人公が次々と超自然的現象を招き入れてしまう様が怖いというか。主人公が画面に現れた瞬間から「あっ、この人ヤバい!」と分かるの凄い。 pic.twitter.com/HWQR1ppSDR
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月24日
原題は『Haunting』なので、祟りといった災難的なイメージより、本来は心霊的なものが現れる、つまり存在しないものが見えてしまう、聞こえてしまうという、存在しないものに執着してしまう的な意味合いの方が強いのではないかと。 pic.twitter.com/yTRauQsLFQ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月24日
もうこの世にはいない母の存在に怯え、統合失調症的な症状を抱えた主人公と、呪われた過去を持つ屋敷とが響きあうことで、症状が幻聴や幻覚といった域を超えて超自然的な現象へと具体化してしまうことが恐ろしいのであって、屋敷自体が恐ろしいわけではない。まあ、ちょっと建付は悪いみたいだけど。 pic.twitter.com/lbwr5TSyS9
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月24日
『マダム・イン・ニューヨーク』公開時に予告編を観た時から面白そうだと思っていたが、とにかくよく出来た作品で、NYを舞台にしたインド映画だけど、観ながら韓国のコメディ映画に通じるものを感じていた。画調が似てるのもあるけど、そのまま主人公をキム・ヒエに変えてリメイクできそうな感じw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月25日
女は家で大人しくしてろというモラハラ旦那と、英語が喋れないことをバカにしてくる娘からのダブルの無理解に悩まされる奥さんが、いとこの結婚式のために訪れたNYで英語を学び、自己更新していく話。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月25日
フランス人男性に惚れられたりするお約束要素もありながら、安直な方向には転がらず、主人公のキャラに誠実に向き合った話運びで、クライマックスの(一気に伏線を回収する)英語でのスピーチは『英国王のスピーチ』なんかより100倍感動できるつくりになっている。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月25日
異文化交流ものでありながら、決めつけや偏見はよくないという真っ当な態度で作られてるのでそんなに引っかかるところはないのだが、ユソンという名前で中国人?アジア人は全員中国人扱い?ってのはあったなあw あと、タイトルは原題の『English Vinglish』の方が良い。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月25日
『あなた自身とあなたのこと』 動きが乏しい上にひたすら会話。その上、関係性が成立してない中での探り合いの会話が多いので、いつも以上に会話に中身が無いように見えて退屈に感じるかもしれないが、ホン・サンス作品にしては珍しくクライマックス的な展開があって爆笑。とにかく寝るな!耐えろ!w pic.twitter.com/ggIYVdZ6KK
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月26日
ヒロインのイ・ユヨンが、「わたし男ウケするみたい」とハッキリ言い放つ、ホン・サンス作品史上最強の隙だらけの女を演じている。『アトリエの春、昼下がりの裸婦』の時より若干ふっくらして、やたらとスタイルのいい黒木華という感じで、文化系女子萌え野郎を皆殺しにする凄まじい破壊力を誇示。 pic.twitter.com/jgwQzWuSLC
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月26日
ただ彼女の役、よく考えてみるとちょっと怖くない?という、かなり不思議なキャラで、彼女と関わることで過去の某作品のように迷宮に迷い込んで行くような感覚に陥るが、後味的にはギリギリのところで爽やかな方向に舵を切っているような気がする。ちなみに舞台は延南洞で、京義線森の道とか出てくる。 pic.twitter.com/BWcnSR1ziX
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月26日
六本木ヒルズからアンスティチュ・フランセ東京に移動して、ステファン・デュ・メスニルドによる「フランス幻想映画史」の講演を聴く。今『黒沢清の恐怖の映画史』参考書にこの辺りの怪奇/恐怖映画を掘るのが楽しくて仕方ないので、めちゃくちゃタメになる講演だった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月26日
俺の中では、シュルレアリスムを媒介として、怪奇/恐怖映画とホン・サンスは繋がっているので、一本筋の通った、充実した一日を過ごせた。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月26日
『ダゲレオタイプの女』が『惑星ソラリス』を彷彿とさせる、ってなるほど。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月27日
『顔のない眼』を観ると、『クリーピー』のあの部屋の、オマージュの域を超えた独創性に感動する。美術的な面だけに限らず、墓地のシーンの機能まで取り込んでて凄いw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月27日
『デンジャラス・ビューティー』サンドラ・ブロックのブス演出が凄い。最初、度を越したガサツさにマジで頭に来るのだが、見た目の改造は一瞬である(ので一瞬で解けるのだが)のと対比して、気づいたらそのガサツさが減退してたというぐらい、緩やかに内面が変化していくのは見事。 pic.twitter.com/So2DNLmaet
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月28日
見た目に見合った理想的な女性像に近づいていくわけではなく、事を荒立てないために発動するユーモアのセンスを武器に、ありのままの姿で仕事をこなして行くことで魅力的な女性になっていくというプロットなので、細かい点で古臭さを感じるところはあるが、『アナ雪』以降の今観ても普通に面白い。 pic.twitter.com/7G1ytgvQQj
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月28日
オネエキャラのマイケル・ケイン(一流美容コンサルタント)による突貫工事が飛行場の格納庫で行われるのは、美容が武装のメタファーとして扱われてることの証。実際脇では男性捜査官が銃の整備を行なっている。にしても、このシーンはカッコよすぎて何度も観てしまうw pic.twitter.com/B27dlulhFC
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月28日
『ファンハウス/惨劇の館』 遊園地版『悪魔のいけにえ』で、一見対象年齢低めに見えるが、大麻やセックスは当然、PC的にその扱い方はアウトだろ!という描写もあり、なんなんだこれは!という感じ。散見するスリラー、怪奇映画オマージュは楽しい。 pic.twitter.com/C8aWVQOwUg
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月30日
ただ黒沢清言うところの「死の機械」が動き出して(具体的には巨大な換気口のファンが回り出して)からの展開は、子供が見たらトラウマ級の恐ろしさ。 pic.twitter.com/6Obnfsbup7
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月30日
またしても今年のNo.1候補が…… あらまり+BUCCIキッズ "ちゃぷちゃぷローリーのテーマ~The Theme of Chap Chap Rolly" https://t.co/MsYkhXaMjd
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年10月31日
『永い言い訳』は久々に出た、刺さりまくり、打ちのめされまくりの「俺の映画」と呼びたくなる作品だった。あらすじを読んでそこまで刺さらなさそうだという人も、真平&灯ちゃんの活躍を見るためだけに観ても損はないと思うので観て欲しい。 pic.twitter.com/LgV0UiE1m3
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月1日
【ネタバレ連投】『永い言い訳』は典型的な女性神話のモデルを辿ってるので、誰でも(刺さるかどうかは別にして)感動できるようなつくりになっている。陽一(竹原)はヒーローとして光の存在であり続けるのに対して、幸夫(本木)は影の存在であるが、陽一と出会うことで母/女神的存在へと成長する。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月1日
ただ幸夫は幼稚過ぎてスタート地点が人としてマイナスという感じなので、成長したといってもようやく人並みになれたぐらいの話なのかもしれない。だからこそ俺には「刺さる」のだが、皆さんはどう思われるだろうか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月1日
あまり指摘してる人がいないみたいだけど、幸夫が小説家であることを見逃してはいけないと思う。彼が陽一の家族の世話を申し出た動機に、ただの善意だけでなく、彼等との付き合いが小説のネタになるという魂胆があったのは間違いない。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月1日
だが幸夫は陽一の家族と接して幸福な時間を過ごしてるうちに本来の動機を忘れかけてしまう。そこに水を差してくるのが、池松壮亮演じる岸本や山田真歩演じる鏑木で、あなたがいる場所はそこじゃないと幸夫を追い込む。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月1日
陽一は過去を清算するために、亡き妻ゆき(堀内敬子)が携帯に残した留守電メッセージを消去するが、幸夫は過去を清算するために一連のエピソードを元にした小説を書く。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月1日
それが結果あの幸福な出版記念パーティーのシーンに繋がるわけで、ここに至るまでが幸夫にとっての「永い言い訳」であり、ここで初めて灯ちゃん(白鳥玉季)から受け取るプレゼントを手にすることで亡き妻、夏子(深津絵里)と向き合うことができるようになる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月1日
この幸夫の姿に、残酷なまでに人間の内面に切り込んでいく作法が他人を幸せにするかどうかわからないが、どこかでそう信じて作品を作っているという作り手、西川美和監督自身の姿が重なる。この作品は西川監督にとっての「永い言い訳」でもあるように思え、その監督の誠実さに共感を覚えた。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月1日
ただ本作に無理矢理ケチをつけるなら、劇中に悪い人が出てこないことをあげる。でも本作にも悪い人はひとりいて、それが「本作をただの感動作にしてたまるか!」と足掻く西川監督なんだよねw 西川監督までただの良い人だったら、俺はこの作品をここまで愛せないと思う。だからこれでいい。最高!
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月1日
『永い言い訳』のパンフレット。憎らしいぐらい隙のない充実した内容だが、話題の特典DVD「幸夫について本木が知っている二、三の事柄」が、映画本編の出来に揺さぶりをかけてしまうぐらいスリリングな内容で面白い。幸夫さん、俺も「捩れた自意識を救う会」に入れて下さいw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月1日
幸夫が撮影中カメラの前でブチ切れるシーン、ほんと好き。ほんと最高。あそこまで剥き出しになれる人間に憧れるわ。 https://t.co/VfQnER6tsM
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年11月1日