映画備忘録「5月」
『風と共に散る』紛らわしいタイトルだが、巨匠ダグラス・サークの作品ということで俗に言うメロドラマ的展開を予想して観たら、アクロバティックな結末を迎えるサスペンス要素の強い作品で驚いた。某キャラが過度な抑圧の果てに金の模型を撫でまくるというオチには苦笑い。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 1, 2016
『ガンマン大連合』「殺っちまおう 殺っちまおう 同志たちよ」と連呼するモリコーネ曲が耳に残る、アイアンマンとキャップのバディ物(?)。政治的で革命の苦さも説くところから、昨今のマーベル作品に近いマカロニと言っても過言ではないかとw https://t.co/eRoHy9sLHk
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 4, 2016
『ミスター・ノーボディ』大したストーリーもなくほぼ退屈な映像の積み重ねだけで、西部劇→マカロニの変遷、ペキンパーへの揶揄、そして終わり行く西部劇に対する鎮魂歌といった要素まで描き、最終的には何か凄いものを見た!という気にさせる前衛作。https://t.co/tkgROEgegL
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 5, 2016
『山河ノスタルジア』初ジャ・ジャンクーだったが、正直今作だけでは好きか嫌いか判断つかなかったので早速『世界』と『長江哀歌』を借りてきた。菊地さんがトークイベントで言ってたように、叙情的でないのは良いと思ったね。あとダンスシーンと火薬絡みのシーンは必見。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 7, 2016
出来たら18歳の自分に、自分の母より年上の60代の女性を抱けるか、と訊いてみたい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 7, 2016
『世界』全編通してうんざりするようなことしか起きないのが凄い。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 8, 2016
『山河ノスタルジア』の1999年パートと2014年パートの間に『世界』を置いても、あまり違和感ないけど、当然『世界』自体には『山河』の2015年パートにあたるものがないので鬱屈した気持ちのまま終わる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 8, 2016
『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』前々から気になってたトミー・リー・ジョーンズ初監督&主演作。05年作だが、これが今年公開された作品だとしても余裕で年間ベストに入るような、フレッシュな感覚の傑作だった。比較するのもなんだけど『レヴェナント』より絶対こっちの方が面白い。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 9, 2016
脚本は『アモーレス・ペロス』『バベル』などのギジェルモ・アリアガ。前半はテキサス国境地帯の田舎町を舞台にした不条理劇、後半は国境を跨いでメキシコへ向かう西部劇という構成で、ひとつの物語の中でふたつの時間が流れている感覚がある点で、やはり中南米文学的とも言えるかと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 9, 2016
予備知識を何も入れずに観たが、前半で主人公(トミー・リー・ジョーンズ)の年下の友人であるメキシコ人を殺した犯人を追い詰めていく展開はあっさり解決され拍子抜け。結局どういったタイプの話なのか分からない宙ぶらりんの状態で最後まで行くと、これがどういう話なのかがきちんと明かされる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 9, 2016
そこに至るイニシエーション的展開を楽しめるかどうかで評価が分かれるだろうが、個人的には本作のテーマとフレッシュな話運びに感動した。初監督作にしてこのクオリティ(カンヌで主演男優&脚本賞)なのに、他の監督作2本が日本未公開なのはおかしいだろ!BOSSのCMよりそっちをなんとかして!
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 9, 2016
レボン・ヘルム演じる盲目の老人のシークエンス、あそこはなんとも説明のつかない凄みがあってグッときてしまった。本作にはメキシコからの不法移民への差別というテーマがハッキリ扱われているのだが、特にここでの老人の言動はこの問題に対して示唆に富んだものとなっている。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 9, 2016
あとはバリー・ペッパーの体の張り具合がディカプリオと同等とか、ジャニュアリー・ジョーンズの超美人なのに無個性な感じが良いとか、モリコーネの弟子筋である音楽のマルコ・ベルトラミの作る曲を聴いてトミーが「レオーネはまだ健在か?亡くなったのなら眠らせとけ」ってダメ出ししたの最高!とか、
— ®_OM (@co2bjetdudesir) May 9, 2016
タイポグラフィが何気にゴダールとか、実は制作がヨーロッパ・コープでDVDにはノリが違いすぎるリュック・ベッソン制作のB級作のCMが多数収録されてるとか色々あるけど、とにかく『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』は傑作!ヤバい!
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月9日
『親切なクムジャさん』狂ったバランスの作品で「なんじゃこりゃ⁉︎」な展開多めだけど、雪が舞う中クムジャが娘の許に駆け寄るシーンで「5億点!傑作!」みたいな、そういうとこある。 pic.twitter.com/JjYmLaHD5S
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月11日
『아가씨』 pic.twitter.com/NvL2iEXjAI
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月11日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月16日
「ペドロ・アルモドバル:ラテンビーツ」 https://t.co/FfPlcVtyiN
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月16日
「ペドロ・アルモドバル:ジャンヌ・モローを称えて」 https://t.co/waOyrYkkS6
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月16日
「ペドロ・アルモドバル:お気に入りブラジル音楽 vol. 1」 https://t.co/35l1QNVsK6
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月16日
「ペドロ・アルモドバル:お気に入りブラジル音楽 vol. 2」 https://t.co/JtgXN4nQ2P
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月16日
Alberto Iglesias『Julieta (Banda sonora original)』 https://t.co/HMs3Wf2X2O
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月16日
"Julieta", la nueva película de Pedro Almodóvar - Trailer oficial https://t.co/VPbrRfPCAt
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月16日
何故こんなにアルモドバル関連のプレイリストが充実してるのだろうか。 「ペドロ・アルモドバル サウンドトラック:ポップ、ディスコ&ダンサーズ」 https://t.co/YcAKXHsy8C
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月16日
「ペドロ・アルモドバル サウンドトラック:バラード&ボレロ」 https://t.co/JpYwDrm8l1
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月16日
映画としてのルックの良さが際立ってるわりに口を濁した感想しか見当たらなかったので、(コーエン兄弟にはそんなに思い入れはないのだが)これは自分で確認するしかない!と観た『ヘイル、シーザー!』 なんだよ、これ最高じゃん! https://t.co/R7tn7jGWkf
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月18日
大筋はシンプルな話なんだけど、そこに絡んでくる要素が多いから散漫に感じる人もいるのか?よくわからんけど。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月18日
俳優陣は元々好きだったジョシュ・ブローリンとチャニング・テイタム、さらに次期ハン・ソロのアルデン・エーレンライクが素晴らしかった。特に最近チャニング・テイタム・ウォッチャー化し始めてる身としては、またこういう役回りか!と思いつつも、当然の如くダンスシーンでの輝きっぷりに感動。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月18日
今回は(時代背景を考えれば当然)『マジック・マイク』タイプではなく、カネジュン先生などにオススメしたいタイプのダンスだったけどw 彼は当然わかってやっているはずだが、さすがにサービスしすぎなのではないかと思ったw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月18日
そもそも本作は、作り物、紛い物であるところの「映画」讃歌であって、50年代のハリウッドのスタジオを正確に再現することが目的ではないはず。当時どうであったかより、今の時代から見て、こうだったら面白いという「映画」的なシーンの方が重要だと判断したのではないかと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月19日
今更ながら『アジアの純真』を観たけど、正直残念な出来だと思った。テーマに寄り添うならもっと緻密に、荒唐無稽な話にするならもっとぶっ飛んだアプローチをとるべきだったのではないかと。ただこれを観て、高校生の頃に自分も通学中たまにチョゴリの制服を着た学生とすれ違ってたことを思い出した。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月20日
当時の自分の認識は正直あの男子高校生と同程度のものだったと思うけど、俺が彼だったら、まあ彼女の行動は止めるよね。罪の意識があったら尚更。それじゃ映画にならなさそうだけど、止めた上で世界を変えるというアプローチを取るべきでしょ。それが結果、荒唐無稽な内容になろうと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月20日
深田晃司監督って『ほとりの朔子』の監督か!今気づいた。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月23日
こんなに愉快な話、どうやって怖くするんだろ? 映画『貞子vs伽椰子』予告編 https://t.co/5kkMTT0SPV
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月24日
『ある結婚の風景』第5話 ユーハン VS マリアンの地球を揺るがす壮絶な対決が見物。ただ、女性に手をあげちゃ、ダメ、ゼッタイ! まだ未見の人は、第1話と今回だけ観ても「えー!こんなになっちゃうの!」という落差でむしろ楽しめるかも。 https://t.co/LgyDwkUSbB
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月24日
イザベル・ユペール主演作って何本公開を控えてるんだ?『愛と死の谷』、『アスファルト』、『Things to Come』、『Elle』、ハネケの次回作、ホン・サンスの次回作は主演ではないのかな?
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月24日
『ドニー・ダーコ』最高。これは『ある優しき殺人者の記録』の元ネタってことになるんですかね?
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月24日
Joy Division - Love Will Tear Us Apart [OFFICIAL MUSIC VIDEO] https://t.co/UK3vajPtcB
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月24日
スタニスワフ・レム発、リドリー・スコット経由っぽい、S.ソダーバーグによる『ソラリス』、かなり良かった。ソラリスの「あの設定」のみを最大限に活かしながらもタイトに見せることに徹したつくりで、睡魔に襲われる心配なく最後まで観れた。Cliff Martinezの音楽も良かったし。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月25日
ソラリスのエッセンスを理解しやすいプロットになってるので、タルコフスキー版に尻込みしてしまう人にもオススメできるが、タルコフスキー版にあった得体の知れない凄みには欠けるので痛し痒しといったところか。決して悪くはないんだけど、主演がジョージ・クルーニーでよかったのかも微妙なところ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月25日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月26日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月26日
[제7회 러시아.유라시아 영화제] 안드레이 타르코프스키 서거 30주기 전작전: 시간에 새긴 삶, 영화로 쓴 시 pic.twitter.com/gWBldgQ6Nr
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月26日
키에슬로브스키 서거 20주년 특별전: 사랑과 존재에 관한 필름들 pic.twitter.com/Qmj4bc1q4O
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月26日
A Hard Day's Night (1964) pic.twitter.com/6BHcZvEKp8
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月26日
ダソムじゃん!あとタイトルが直球。『프랑스 영화처럼(Like a French Film)』 https://t.co/30QQKTYb29 pic.twitter.com/lJgKoYZqUN
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月26日
ドヌーヴ VS ユペール Beauties Presents WEEKEND CINEMA vol.7 https://t.co/dBMabri659
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月27日
『8 1/2』DVD特典映像のドキュメンタリー「ザ・ロスト・エンディング」(BSでやってた『ヴィスコンティ VS フェリーニ』も面白かったけど)でフェリーニの映画観を学んだ上でオリジナル劇場予告編を観たら、普通に泣いてた。やっぱり『8 1/2』が1番凄い映画かも知れない、なんて。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月27日
同じ年に『山猫』と『8 1/2』に出演したクラウディア・カルディナーレのイケイケっぷりたるや。片やマルチェロ・マストロヤンニは世界一のイケメンだし…… https://t.co/FSjFH8os2H
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月27日
映画秘宝でイ・ジュニク監督インタビュー。知的でロジカルな語り口が印象的だが、現場でユ・アインと写ってる写真では「永ちゃんファンで、バイクショップのオーナーやってます」みたいなルックスなのにはビックリ。「正反合」の話を聞くと、自然とイ・サン役であるソ・ジソブの演技への期待が高まる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月28日
なんでスター扱いされてるのかよくわからなかったソ・ジソブだけど、『バリでの出来事』を観てガッツリ付き合ったあとだと、本作のラストを飾るイ・サン役と知っただけで「なるほど!」ってなっちゃう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月28日
あと映画秘宝の杉作さんによる『ローリング・サンダー』推薦記事が素晴らしすぎて震えた。なるほど、そういうことならタランティーノがオールタイムベストにあげるのも納得だなと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月28日
【映画と生きる】「脚本は撮影の朝に書く」“韓国の奇才”ホン・サンス監督が特別講義 先入観から解放される「快感」とは - 産経ニュース https://t.co/ECip9TRe2j
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月28日
ホン・サンス監督がおすすめする「僕の作品の原点になった映画」 - 韓国芸能ニュースはKstyle https://t.co/aHanFSBYYy
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月28日
この記事を読んで「トルストイの無双っぷり凄いな!」となりトルストイに興味をもったが、いちから読む気力はなかったので、130分で知った気になれる、俺たちのキーラ・ナイトレイ主演の『アンナ・カレーニナ(2012)』を観てみた。 https://t.co/04ZBgnfwTh
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月30日
結論からいうと、かなり面白かったし、おそらく原作を読んでも面白いのだろうということが伝わってくるぐらい映画としてよく出来ていた。長編を130分の内容に強引に収めてるので(テンポもめちゃくちゃ早い)原作ファンには名シーンを繋いだだけに見えてしまうかもしれないがこれはこれでなかなか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月30日
作品の中にひとつの劇場を用意して、ほとんどの出来事がその劇場のセットの中だけで展開されるという演劇的演出が、個人的な好みのせいもあって最初鼻についたのだが、観てるとテンポの早さに合わせるように目まぐるしく場面が入れ替わるのに好都合なのだなと理解し気にならなくなった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月30日
1870年代のロシアと1950年代英国?のデザインをミックスした素晴らしい衣装(日本の芸者のスタイルも取り入れてる)や、バレエを取り入れた社交ダンスなど、この作品ならではのアレンジは概ね成功しているのではないだろうか。突っ込むなら、そもそも英語喋ってる時点でアウトなわけだし。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月30日
『エクス・マキナ』のアリシア・ヴィカンダーがキティ役で出てて拾い物って感じなのだが、とにかくキーラ・ナイトレイが素晴らしい。不貞の誹りもなんのその。フィジカルな愛に驀進しながらも、決してエキセントリックにはならないギリギリのところでアンナを演じきっている。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月30日
原作のテーマ自体が現代においても有効なのかどうか、敬虔なクリスチャンではない自分にはよくわからないが、アンナが辿る悲劇的な末路に「彼女はヴロンスキーと出会ってしまったことで、そうせざるをえなかった」と同情的な視線も向けている分、現代的な解釈も入り込む余地があるのかと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月30日
出来ることなら、ベッキーに石を投げる人たちが、原作や今作をどのように評価するのか訊いてみたいところ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月30日
『ウイークエンド』 pic.twitter.com/rdZqPWhN1E
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2016年5月31日