映画備忘録「2017年3月」
いい意味でバカっぽいのが来て安心、かな。この作品にシリアスなのは期待してないので。 pic.twitter.com/XgDkOnLC8o
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月1日
『痴人の愛』に引き続き、谷崎X増村の『卍』を。ファムファタルの若尾文子に振り回される女を岸田今日子が演じてるが、元々彼岸の人感があるのでそれほど狂気を感じない(後に岸田より狂った男が出てくるので相対的なものかもしれないが)。全ての人間を虜にしてしまう魅力を放つ若尾の説得力は異常。 pic.twitter.com/ZM7AQVABb7
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月1日
後半、物語上ハッキリ破綻したと感じる箇所があってそこからはコメディのようになるが、全体的には頭と結のカットが対になってて悲恋の物語として美しく閉じたように感じてしまうため、冷静に振り返ると「なんの話やったんや!(劇中のセリフはすべて関西弁)」と煙に巻かれたような気持ちになる。 pic.twitter.com/ARxbMji4Ol
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月1日
『お嬢さん』のパンフレットにキム・ミニのおかげで、我らがホン・サンスの名前(実はムン・ソリも出演してるので『3人のアンヌ』や『自由が丘で』などのタイトルも)が出てくるの結構笑える。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月3日
『お嬢さん』痛快!作品を覆うキッチュというベールから、パク・チャヌクが真に描こうとしている(成瀬&増村からも継承してるであろう)女性像が露わになった瞬間映画が走り出す、ストレートな感動作。女優は全員素晴らしいが、ケツ丸出しも厭わず怪演を見せるハ・ジョンウも素晴らしい。 #お嬢さん
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月3日
イル活してない俳優の日本語演技に耐性がない人は、本作の日本語のセリフが結構ノイズ(単純に聞き取りづらい箇所もある)になるかもしれないので、前もって何かの作品で慣れておくことをお勧めします。そして世界中で日本語話者だけがこのクレイジーなセリフを字幕なしで楽しめる悦びに浸って欲しい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月3日
ちなみに俺は『僕の妻のすべて』という作品で体験済みでした。 https://t.co/4W3PMBvUG6
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月3日
「狂ってる」と書いたけど、本人たちは狂ってることに気づいてないんだよね。だから2人だけの夢の世界に不穏さとかはあまり感じない。まあ自分も狂ってる側の人間だから違和感がないのかもしれないけど。 https://t.co/CEosJGbq4n
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月4日
だから何故オーディションの場面で感動したかと言うと、エマが狂ってる自分を受け止めた上で修羅の道を歩むことを宣言したからなんだよね。って、似たような感想を『ネオン・デーモン』の時も呟いたような…
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月4日
『偽りなき者』キツすぎる。元々優しい人柄の主人公が親切に接していた親友の娘に嘘をつかれ、周囲の人間たちから性犯罪者に仕立て上げられてしまうという本当に悲惨な話。最後は折れない心を持つという意味で『沈黙』みたいな領域にまで突入するが、終始観ながら顔が引きつってしまう映画は久しぶり。 pic.twitter.com/ilk17I9MBR
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月4日
主人公が唯一犯したミスは、恋心を抱かれてしまった親友の娘からもらったラブレターを若干デリカシーに欠ける方法で返してしまったこと。たったこれだけのことで生まれた嘘が真実になり、自分が信じたいこと(子供は嘘をつかない)しか信じない者たちの間で広まっていく。これぞ真のホラーというか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月4日
なにより、あるともないとも言えない感じの絶妙な主人公に対する救いの匙加減がリアルでキツい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月4日
気になる。 https://t.co/W048bcSAP4
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月4日
「付き合う前の女性と一緒に観るのにちょうどいい映画」にディズニー作品を選ぶ弱腰連中はまず1人でレフンの『ブリーダー』を観てほしい。気になる女性から好きな映画を訊かれて『悪魔のいけにえ』と即答するボンクラ(マッツ・ミケルセン)が最終的にデートに誘う映画のタイトルを聞いて反省すべき。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
どんな役でもやるティルダ・スウィントンが『サスペリア』のリメイクで遂におじいちゃんに! pic.twitter.com/BuhRz8R8bS
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
『でんきくらげ』の『親切なクムジャさん』感。 pic.twitter.com/BO36eAJVTA
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
『親切なクムジャさん』は本当に画が綺麗なので、Blu-rayで出してもらえないだろうか。 https://t.co/7vWQ87xj85
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
ちなみに『でんきくらげ』DVDのジャケの可愛さは異常。 pic.twitter.com/QWmj35Fdfs
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
オリンポスに神々大集合。ギリシャ神話における「神々の掌の上で踊らされてる」感覚って、東洋人には飲み込みづらいところがある。 pic.twitter.com/p43L1z0Elc
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
海からおっさんが出てきてビックリ。 pic.twitter.com/6fg4YVaMDE
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月5日
『ブレックファスト・クラブ』 血を流しながら他者とコミュニケーションをとることで大人になる、みたいな結構壮絶な内容だった。あと、ゴスの子は不潔なのが問題なだけで、そのままでも可愛いのに、と思った。 pic.twitter.com/lJ7Gnez1W8
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月6日
誰も菊地さんの『ラ・ラ・ランド』評の意図を理解してない。要は本当に観るべき作品は『ジャッキー』だってことでしょ?w ただこの期に及んで『ムーンライト』と公開日が被ったことで、さらに不遇な扱いを受けそうなのは不憫。 https://t.co/ltR5CERJdw pic.twitter.com/VEtRYc6fu8
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月6日
俺たちのグレタ・ガーウィグや、先日亡くなったジョン・ハートも出演してるよ。 https://t.co/sltzRjRxUh
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月6日
『ジャッキー』のナタリー・ポートマンを見かけるたびに思い出すMV。 https://t.co/gPCHHNLPUf
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月6日
『アンダー・ザ・スキン』のMica Levi作。 https://t.co/vbxdNI9bzG
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月6日
『回路』テーマは悪くないけど、登場人物の行動が無軌道過ぎて気持ちが付いていけず。インターネットに対する無理解からくる素朴な不安を強引に物語に落とし込んだがために生まれた歪みを懐古趣味的に楽しめるのはもう少し先のことになるのだろうか。更に有坂来瞳や可愛かった頃の小雪に時代を感じる。 pic.twitter.com/KmIXOwVqdy
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月7日
『リアル~完全なる首長竜の日~』 韓国からの帰りの飛行機で途中まで観て結構面白いと思ったまま数年放置してたが、ちゃんと最後まで観ても面白かった。黒沢清の描く現実界に侵されない存在として綾瀬はるかを置くというキャスティングは見事だし、久々に可愛い綾瀬はるかが見れたのも良かった。 pic.twitter.com/jIogQmkeTi
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月8日
トラウマや罪の意識に振り回される純愛SFものだけど、一見関係ないように見える要素が意識下で繋がってるという感覚だけ理解できれば中心軌道は掴みやすく、結構シンプルな話だと思う。あと、作り手が意識してるかどうかはわからないけど、好きな女の意識下にすら残っていなかった男の悲哀には涙。 pic.twitter.com/J9zqWIQrCk
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月8日
ついでに言うと本編とは全く関係ないが、エンドクレジットの雑なつくりと、バックで流れるミスチルの曲の組み合わせが爆笑ものなので、興味ある人は最後までちゃんと観て欲しい。 pic.twitter.com/IUcm2UteS9
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月8日
ダニー・ボイル版というかアーロン・ソーキン版の『スティーブ・ジョブズ』 「娘リサの養育費を払う、払わない」「Apple IIのスタッフに謝辞を言う、言わない」「スティーブの出自の話」の3つでワンセットの会話劇を時代ごとに3回繰り返すだけなのに、めちゃくちゃ面白い。 pic.twitter.com/bfYr4vcYpO
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月8日
『お嬢さん』:パク・チャヌク監督インタビュー https://t.co/7HFj4pbm46
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月10日
こんな映画があったのね。モンゴメリー・クリフト主演のフロイトもの(そんなジャンルがあるのか知らないけど)。『Freud: The Secret Passion』監督:ジョン・ヒューストン、音楽:ジェリー・ゴールドスミス。 https://t.co/gKCyX6OylX pic.twitter.com/m4nfTRs3tW
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月10日
『情無用のジャンゴ』ガチでファシストとやりあってた戦争体験者が監督なだけあって、ファシスト批判はもちろん、同時にキリスト批判まで盛り込んでて厭世観がハンパない。西部劇なのにガン・アクションの撮り方が致命的なまでに下手だけど、本人も西部劇を撮ってる自覚がなかったそうなので仕方なし。 pic.twitter.com/aUM0MUJNM1
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月10日
『ラ・ラ・ランド』のセバスチャンを「こいつめんどくせー」と思いながら観てたんだけど、普段ジャズは60年代ぐらいまでのしか聴かないし(最近聴いてるのはエロール・ガーナー)、「パーカーは神」な人間なので、完全に近親憎悪だったりする。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月10日
何故ぽっと出の若手監督がアカデミー賞の常連のようになってしまったのか謎だったけど、この評で腑に落ちた。 "彼の正体は、大衆の無意識的な、しかし激しい飢餓感に訴える天才なのである" 菊地成孔の『ラ・ラ・ランド』評 第二弾 https://t.co/SXPRJkouj8
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
俺はそこまで彼のことを嫌ってないけど、やっぱり彼の作品から感じる「軽さ」が気になってて。インディペンデント映画祭とかならそれが逆に適性になるかもしれないけど、ある種の重厚さを求められる(と一般的には思われてるであろう、権威ある)アカデミー賞に相応しいのかは疑問だった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
ただ『ラ・ラ・ランド』はその軽さが露呈しないよう、大量の映画的記号で作品全体を覆ってしまったことが功を奏したのではないかと。『理由なき反抗』の天文台のシーンの(引用というより)反復には鼻白んだりしたけども。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
『殺しが静かにやってくる』 一言も発しないジャン=ルイ・トランティニャンのかっこよさと、ビヨンセを更にセクシーにしたようなボネッタ・マギーの艶っぽさにクラクラしてるだけでも満足なんだけど、驚愕のエンディグにはぶっ飛ばされた。『ヘイトフル・エイト』の元ネタとして観ても面白い。 pic.twitter.com/xI9EZHx8BB
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
敵役のクラウス・キンスキーが憎たらし過ぎて、パリの映画館で画面上のキンスキーを撃ち殺そうとした観客がいたという話も納得というか。 pic.twitter.com/h4ixIAfJOh
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
『乱れる』へのコメント「正直、私もあんな兄嫁がいたらいいな、と思います(笑)」って素直すぎて信用できる! 『お嬢さん』のパク・チャヌク監督が選ぶ『私の好きな日本映画』 | Rolling Stone(ローリングストーン) 日本版 https://t.co/wYowl3W2OI
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
『乱れる』は最高だけど『放浪記』は苦手なんだよなあ。『清作の妻』は未見なので観るのが楽しみ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
『お嬢さん』が好きな人にオススメしたい若尾文子作品。 https://t.co/Yq1iXe4Gk3
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月11日
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月12日
『ミッドナイト・スペシャル』旧作の『MUD』もそうだったんだけど、話自体は何も難しいところがないにもかかわらず、他の人が感動している勘所が自分にはわからず、置いてけぼりを食らったような気分。個人的な趣味で言えば、好きなジョエル・エドガートンが出てるだけでそれなりには楽しめたけど。 pic.twitter.com/3C0cbGOc3n
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月12日
『アシュラ』韓国エンタメ映画のイメージを覆す革命的映画だなと思った。フレッシュな映像センスと、地獄のような世界に耽溺することなくユーモアのセンスを動力に物語を駆動させる胆力には圧倒された。正直『ベテラン』『インサイダーズ』あたりが束になっても敵わないぐらいの強度を誇ってると思う。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月16日
『アシュラ』とにかく終始酷い事しか起こらないのが、まるでスラップスティック・コメディのようで可笑しくて仕方ない。ホントこういうバランスの犯罪映画を待っていた。西島秀俊ベースに時折草刈正雄や松岡修造が顔を出すチョン・ウソンの存在無くしては、このバランスは成立しなかっただろう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月16日
あと本作はラブストーリーであるというツイートを見かけたが、何処に愛の要素があるのかと考えた(それぐらい殺伐としてる)が、あえて言うならこのゲスな登場人物たちをハンパに生かしたりせず、ちゃんと死なせてやるのは作り手の愛だなと感じた。 https://t.co/GcSWWMlENM
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月16日
『お嬢さん』『コクソン』『アシュラ』の中で複数回観たいと思うのはやっぱり『お嬢さん』だなあ(次点は『コクソン』)。とはいえ、サラ・ウォーターズが5回ほど観たってのは凄いなと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月17日
エロいからというのも当然あるけど、俺の大好きな『親切なクムジャさん』のその先を行く感動作であるということの方が重要だったりする。やっぱりパートナーがいるのっていいことなのかもねw https://t.co/6UgT3mBojK
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月17日
どうでもいい話だけど、パク・チャヌクはあの春画を実写化した新藤兼人の『北斎漫画』を観ているのだろうか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月17日
『イノセント・ガーデン』 パク・チャヌクがミア・ワシコウスカを美しく撮ってるというだけでド頭から軽く10億点ぐらい出てるのだが、当時あまり評判を聞かなかったせいかアメリカでは丸くなってしまったのではないかと危惧してたら、より研ぎ澄まされた偏執狂的美意識が炸裂してて感動した。 pic.twitter.com/e3pSRUfREB
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月18日
「連弾とセックスほぼ同一行為説」をストレートに証明してるのが韓国ドラマの『密会』だとすると、パク・チャヌクの連弾シーンは予想通り歪んだ性の匂いを放つシーンに変換されていて、期待を裏切らないなと。悪魔が野に放たれるというオチまで含めインモラルであることにブレがなくて最高! pic.twitter.com/Dp6K3CBHcm
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月18日
瑣末なことをいうと、アメリカ学園ものみたいなシーンにさしかかると、やはりそういったものに興味が薄いのか途端に精彩を欠いてしまうのが面白い。ちなみに、そのパートで重要な役割を果たすのがヤング・ハン・ソロだったりする。あとタイトル(原題『Stoker』)は多分こっちの方がいいよなと。 pic.twitter.com/ArGkVDSPLz
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月18日
市長との蜜月期間なんてあったのかな?単に絶大なる権力を持った義兄に妻のこともあって服従せざるをえなかっただけなのではなかろうか。その関係に弟分が横入りしてくると、好きではないけど「俺の兄貴だぞ」ってなっただけで。ただ、そもそも弟分をそう仕向けたのは自分ってとこが本作の凄いところ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月18日
『アメリカの夜』7年ぶりぐらいに再見。当時よりは多少映画のことに詳しくなったせいか見え方が違った。本当にただ映画の撮影が始まって、終わるまでの映画だったんだなと。だけどそれがとても豊かでドラチックなことなのだと、映画とスタッフに対する愛を炸裂させながら描いてるので感動してしまう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月19日
ジャクリーン・ビセット最高!だけど、個人的にはアナイス・ドゥムースティエっぽい若かりし頃のナタリー・バイが可愛くて仕方なかった。特典の20年ぐらい前?のインタビュー映像では原田美枝子っぽさがあってこれまた最高。グザヴィエ・ドランの作品でしか彼女を知らない人にも是非見てもらいたい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月19日
『牯嶺街少年殺人事件』 たまげた。同じエドワード・ヤン監督作でもあまりピンとこなかった『恐怖分子』の100倍良いと思う。236分もひとつの作品に付き合わすだけの力は圧倒的で(物語は細部まで理解できなかろうが)その世界に観客を浸らす力は世界映画史屈指のものなのではなかろうか。 pic.twitter.com/zKElkSHFZD
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月20日
台湾の文化や歴史的背景を理解してないとわからない箇所があったり、そもそも誰が誰なのか把握するのに時間がかかる(主人公の名前が「小四」と「張震」のふたつあるとか、そもそも登場人物の数が多い)などの難点はあるが、不思議と作品世界に浸ってしまう。この感じ『悲情城市』を観た時にも感じた。 pic.twitter.com/Wd09OcoMhR
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月20日
とにかく作品が描こうとしているものの射程がとんでもなく広いため、観た人全員何かしら身につまされる箇所があるはずなので、ここで描かれてるものを全くの他人事として見ることはできないと思う。そう感じることができるのは、もしかしたら同じアジア人としての特権なのかもしれないが。 pic.twitter.com/Zc1zyQvj4C
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月20日
『くちづけ』 増村保造の監督デビュー作(57年なので本家ヌーヴェルヴァーグと同時代)で、タイトル通り「くちづけ」というピークに向けて爆走する、瑞々しさに溢れたハイテンションな青春ドラマ。主演の野添ひとみ(相手役の川口浩は実際のパートナー)のルックスがほぼ広瀬すずであることに驚く。 pic.twitter.com/iMaEbFzB8Q
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月21日
『くちづけ』と、同じ増村の青春ドラマでも大映時代最後の『遊び』(71年)とを比較すると、作品の空気感の違いに日本映画の栄枯盛衰を重ね合わせて見ることができてなかなか味わい深いものがある。ちなみに『遊び』公開直後、大映は倒産している。 pic.twitter.com/4ujFnvq9lI
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月21日
これ、イラストだけ見てお気に入りに入れてたけど、今日になって突然浮上してきた『パーソナル・ショッパー』の記事だったのね。しかも開いてみたら結構なテキスト量。 https://t.co/nFnRWJ4wYD
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月21日
『からっ風野郎』映画に出たいと言う三島由紀夫の希望をかなえるために撮られたヤクザ映画。仕上げた肉体を誇示しやすいよう素肌にライダース・ジャケット、相棒役の船越英二とはBL要素ありと、ある意味イメージを裏切らない俳優三島が楽しめる人なら、という感じ。監督は同じ東大法学部出身の増村。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月22日
脚本の菊島隆三は『からっ風野郎』と同じ年に成瀬巳喜男の『女が階段を上る時』の脚本も担当してるが、両方とも最後に主人公が階段を上るショットで終わるのは偶然なのか、狙っていたのか、知ってる人がいたら教えてほしい。まあ、厳密に言えば『からっ風野郎』は階段を上ってるわけではないのだが。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月22日
歌唱、作詞、三島由紀夫の映画主題歌。オープニングにクレジットされてるにもかかわらず、劇中では全く使われていない。 https://t.co/tmnphawSsU
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月22日
『華岡青洲の妻』 原作、有吉佐和子。麻酔薬を開発し、世界で初めて全身麻酔を用いた(乳癌)手術を成功させた人物である華岡青洲/雲平の功績の影に、献身的に夫に尽くした妻・加恵の存在あり、といった二人の活躍を讃えるような作品かと思いきや、実はそうではないところが面白い。 pic.twitter.com/y1hm1vOY75
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月25日
加恵(若尾文子)と母・於継(高峰秀子)の雲平を巡る嫁姑争いを中心に、医師としての志は高いがその様子を見て見ぬフリをし、あろうことかその争いを麻酔薬の実験に利用する雲平(市川雷蔵)という構図によって、何時の世も男に尽くすことで女が犠牲になってきたということを告発するのが本作の主題。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月25日
高峰秀子が成瀬組で磨かれた見事な嫁いびりを見せヒールを買って出ているが、彼女すら男社会の被害者であるという描き方で、一貫して女性の立場に立った描き方をしている。ただ、あくまで原作自体史実をベースにした創作なので、これは増村監督や脚本の新藤兼人の視点から見た話と考えるべきだろう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月25日
ちなみに麻酔薬の人体実験の前に動物実験の描写があり、特に猫好きにはきついシーンがあるので注意。可愛がっていた猫たちがバタバタ死んでいく様子に心を痛める若尾文子の表情をインサートすることで、動物実験の是非に関して多少の配慮はなされてると思う。一応1967年の作品と断りを入れておく。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月25日
『青空娘』 増村若尾コンビのデビュー作で、ひとことで言ってしまえば若尾文子版シンデレラストーリー。前作にあたる『くちづけ』と比べると通俗的な青春ドラマという感じで、今観ると結構恥ずかしい点も多いが、実はこれも『華岡青洲の妻』と似ていて、想定していたのとは違う意外な所に着地する話。 pic.twitter.com/vhMS9gGMYd
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月25日
『ムーンライト』 pic.twitter.com/cjNPxKH0vZ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月27日
っぽいカット。『地獄の黙示録』より。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月27日
『キングコング: 髑髏島の巨神』 イケメンコングの勇姿より、タンクトップ姿のブリー・ラーソンの方にブチ上がるタイプの人間の感想なのであまり当てにならないと思うけど、普通に面白かった(比較してた人がいるのであえて言うと、個人的には『シン・ゴジラ』の方が面白かった)。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月28日
そもそも怪獣詳しくないしエヴァやポケモンなどのアニメ/ゲーム方面の引用もなんとなくしかわからないけど、戦争映画オマージュだと何はともあれ『地獄の黙示録』だよなと。カーツやギルゴア程度の人間を狂気だなんだと崇めてる連中にコング(神)が鉄槌を下してるように見える展開は本当にアガった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月28日
怪獣バトルの前ではわりとどうでもいい扱いのストーリーも、おざなりにせず結構上手くまとめてた印象だけど、オマージュ要素ばかりが目について、強烈なこの作品独自の要素というのが見当たらず、なんか惜しいなと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月28日
あくまで前述したように怪獣バトルより、タンクトップ女子に興奮するタイプの人間の感想ですが。それでも一連のレジェンダリー作品『パシフィック・リム』、ギャレス・エドワーズ版『ゴジラ』の中では一番面白いと思うけど。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月28日
タンクトップ女子バトルで『キングコング』のブリー・ラーソンと『トゥームレイダー』のアリシア・ヴィキャンデル。パッと見、どっちがどっちわからない。 pic.twitter.com/GWL4vQuk3b
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月28日
IMAXで観た『ダンケルク』の5分間のフッテージ。確かに凄かったけど、内容どうこうじゃなく煽り方が『アメリカン・スナイパー』にちょっと似てて嫌な予感してる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月28日
ハービー・ハンコックだ!リアーナやクリス・ウーも出演するリュック・ベッソンの新作『Valerian and the City of a Thousand Planets』の予告編。 https://t.co/KmmNQ8emtk pic.twitter.com/0QrsWsCrFa
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月29日
『パッセンジャー』 最高ぉおー!噂通り女性からしたら本当に胸糞悪い話だとは思うが、それが終盤「本当に愛した女は命をかけて守る」という強力な動機に反転して、王道ラブストーリーっぽくなるところが面白い。まあ、あの役がクリプラじゃなかったらと思うとゾッとするけど。キャスティングの勝利。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月30日
明確な根拠はないが、ツッコミを入れながらも、「この都合のいい展開、嫌いじゃない!」と楽しめる韓流ドラマ好き同志にオススメしたい感じ。個人的な感想としては「こんなにガッツリ愛しのジェニローが拝めるなんて最高!」のひと言に尽きるのだが。 pic.twitter.com/ubCAnkRwKQ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月30日
SF要素で敬遠してしまうような人も、豪華客船で行く世界一周の旅の宇宙版ってこんな感じか、ぐらいのノリで観れる話なので問題ないと思う。むしろ、そう観た方がエンドクレジットで感動できると思うし。 pic.twitter.com/86pmfzT2nW
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月30日
撮影監督は『沈黙』のロドリゴ・プリエト。 pic.twitter.com/obyqbPfAic
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月30日
韓国のエリック・ロメール回顧展のポスター。 pic.twitter.com/sTxxmkZ92s
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年3月31日