映画備忘録「2017年5月」
ルックスに磨きがかかってるヤン・イクチュンの全州国際映画祭でのインタビュー。冒頭の映画祭紹介パートには挨拶する『イノセント15』の小川紗良の姿がちらっと映っている。양익준 X 정가람 <시인의 사랑> 무비토크 라이브 ' https://t.co/ihydetxYPG
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月1日
『フリー・ファイヤー』ガスが充満した空間に火を放つと取り返しのつかないことになるというあらゆる争いごとのメタファーととれなくもないが、同じ密室劇の『ヘイトフル・エイト』なんかと比べると驚く程中身の無い殺し合いが繰り広げられ気楽に楽しめる90分 。ジョン・デンバー好きにもオススメ。 pic.twitter.com/0nFvS4YxfW
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月1日
『フリー・ファイヤー』 位置関係の把握を放棄(つまり巧妙な手口等で見せるタイプの映画ではない)した豪快な演出も手伝ってか、大人数が入り乱るただの喧嘩だけで90分乗り切る熱量は圧倒的! 自分が密室劇好きであることを差し引いても年間ベスト級の快作であることは間違いないかと。 pic.twitter.com/EAJhDcd1Mm
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月1日
『フリー・ファイヤー』……といったそばからこんな記事がw 一応断っておくと、当然空間設計を放棄しているとは思っていないのだが、登場人物が多いのでいちいち俯瞰ショットを挟みながら何処に誰がいるみたいな見せ方をしなかったのではないかと。 https://t.co/TMiXecthZ0
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月1日
『歌行燈』 DVDになってない成瀬作品を観たのはこれが初めてだけど、めちゃくちゃ面白かった。特に終盤拡げた風呂敷を一気に畳みかけるところのドライブ感がヤバい。能役者と芸者の物語と表層は激渋だが中身は少年マンガのような分かりやすさ。優れた芸は遠くまで鳴り響くという伏線の回収も秀逸。 pic.twitter.com/DOkWHmwvwK
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月3日
クライテリオンの名物企画に『ハイ・ライズ』、『フリー・ファイヤー』のベン・ウィートリーが登場。 Ben Wheatley’s Closet Picks https://t.co/FtZJ07fvhP
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月3日
語り口は全然違うけど話の構造だけ抜き取ると溝口の『残菊物語』みたいな話だなあと思って観てたら、両作とも主演が花柳章太郎だと後から知って驚く。勉強不足のため最初クレジットを見ても「山田五十鈴が出てる」としか思わなかった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月4日
『PARKS』ベースは『セリーヌとジュリーは舟でゆく』だけど全てが「曲の完成」に集約されていく感じから壮大なMVを観ているような気にも。ただその「PARK MUSIC」という曲がどう低く見積もっても名曲なので、結果的にクライマックスで5億点を叩き出した映画として記憶されるだろう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月5日
注目の若手、永野芽郁の達者な演技にも感心したが、やはり橋本愛のスクリーンを支配する画力の凄みを改めて痛感した。あと「二人の間に入っていけないよな」というセリフからスタジオの風景に切り変わった時のハル(永野)の視点ショットにグッときた https://t.co/rDdZ6XoScp
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月5日
『女人哀愁』は成瀬版『怒りのデスロード』だ!という感想はさすがに雑過ぎるけど、嫁ぎ先で人扱いされない主人公の(現代では考えられない上品さではあるが)ブチ切れっぷりにガッツポーズしたくなる作品。義理の末妹の憎たらしさは仮にこいつの頭をカチ割るような展開があったとしても驚かないレベル pic.twitter.com/FF4iprLiaO
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月5日
山田五十鈴や、入江たか子など、美人とされる女優がみんな大宮エリーに見えるの、昭和10年代あるあるなのだろうか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月5日
『女人哀愁』 本作の凄いところに「主人公に味方がひとりもいない」ということが挙げられる。父を亡くし生活が苦しい中、あまり乗り気ではないのだが、弟の学費を出してくれるというので裕福だが軽薄な男の家に嫁ぐ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月6日
本当に好きな幼なじみの男はボンヤリしててそれを引き止めてくれず、嫁ぎ先で唯一心を開いてくれているように見えるカツオキャラの義弟も、実は主人公が冷遇されていることを見て見ぬふりをしている(子供だからどうにもできないというのもあるかもしれないが)。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月6日
とにかく彼女を助け出してくれる存在は皆無というところまで主人公を追い込むことで、冷徹な成瀬は彼女に覚醒を促す。その追い込みは容赦なく、戦前の映画にも関わらず「女は黙って男についていけば良いなんてのは古い考えだ」と、まるで王子様など存在しないと喝破しているようでもある。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月6日
とある事件をきかっけに迎える結末から「金より愛」という陳腐なテーマが浮き上がってくるように見えなくもないが、そこで描かれる愛が素晴らしいものかどうかもグレーなまま終わるため、「困難には自分の力で立ち向かっていくしかない」というシビアなメッセージこそが本作の主題と考えるべきだろう。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月6日
ホン・サンス新作『그 후(Day After)』の、恒例となっている「新作できました」以上の情報を与えてくれない予告編。『次の朝は他人』以来のモノクロ作品ということで期待してしまう。 https://t.co/nKZpLfw65K
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月7日
『夜の海辺で一人』予告編 https://t.co/CSGvnh9Kto
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月7日
『あなた自身とあなたのこと』予告編 https://t.co/NOSgRUlEEz
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月7日
『今は正しくあの時は間違い』予告編 https://t.co/mdKUJOKVA9
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月7日
スペイン版『あなた自身とあなたのこと』予告編 https://t.co/il6tJANU9m
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月7日
『牯嶺街少年殺人事件』に引き続き『台北ストーリー』もまた、今年公開された優れた新作たちを余裕で殺しにかかる現役感バリバリの傑作で驚いた。ここまで来ると2017年前半最大のトピックは確実にエドワード・ヤン再発見となるのだが、果たしてそれでいいのだろうかと疑問は残る。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月9日
『牯嶺街少年殺人事件』と『台北ストーリー』を観て、ようやく空族の『サウダーヂ』が何だったのか掴めたような気がする。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月9日
『台北ストーリー』 時代の変化に乗り切れず転落していく男:阿隆(当時は村上春樹似だった侯孝賢)と、その幼なじみの女:阿貞(ヤン監督の元妻、蔡琴)の物語だけど、本当の主役は台北という都市で、街の変わりゆく姿を記録している。だから女が辿る道筋はとても象徴的だし、予言的だとも言える。 pic.twitter.com/uJvZS1AdMw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月9日
LAから帰ってきた阿隆が「(LAは)台北みたいだった」と言うセリフがあって、いい加減なことを言ってるのかと思ってたら、『マルホランド・ドライブ』や『ラ・ラ・ランド』などを彷彿とさせる不穏な夜景が出てきて、本当だった!と思ったり。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月9日
あと例の爆走シーンから『フェリーニのローマ』の爆走シーンを連想した。 https://t.co/5dKTBLVt7A
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月9日
Trailer "Roma" (Fellini, 1972) https://t.co/JNPaDdIlIM
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月9日
ホン・サンス、もうひとつの新作『CLAIRE'S CAMERA』のポスター。 pic.twitter.com/xSZiXylctP
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月12日
『パーソナル・ショッパー』何となく使命感にかられて観てきたが、やはりこれは俺が観ないでどうする!というタイプの映画だった。都内は新宿(回数少ない)と六本木だけの上映なので、早く行かないと内容からしてもあっという間に打ち切られる可能性は高いが、今年のベスト候補作なので応援したい。 pic.twitter.com/7GwIXLcIeC
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月12日
シャネルとカルティエが協力していてファッション要素が強く、かつサスペンス&ホラー要素もあり、主演は今をときめくクリステン・スチュワートとくると、もしかすると『ネオン・デーモン』(傑作!)と近い作品なのではないかと期待して足を運ぶ人もいるかもしれないが、全然違うので注意しよう!
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月12日
作品を紹介するのに誰も観てない作品を例えに出すのは愚の骨頂だと思うがあえてやると、本作の監督オリビエ・アサイヤスと同じフランス人監督ギヨーム・ニクルーの『愛と死の谷』にサスペンス要素を足して、本筋の展開を逆さにした感じとでも言えばいいだろうか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月12日
ちなみに『愛と死の谷』は去年のベスト10に入れているのだが、日本ではフランス映画祭など一部で特集上映されただけで、一般公開はされていないので何とかしてほしい。普通にシャンテやシネスイッチとかで上映すればいいのに。 https://t.co/wJiWarQNr3 pic.twitter.com/FhWIt73zia
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月12日
ついでに言えば『パーソナル・ショッパー』は『ダゲレオタイプの女』(去年のNo.1)っぽさもあって、要はフランス映画の伝統的な怪奇映画の流れを汲んでいるとも言えて、その匂いを嗅ぎ取って劇場に駆けつけた俺偉い!と自画自賛した上で、「そりゃ俺好きだわ」という話になるわけで。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月12日
不親切な上に悪文のため何を言ってるのかよくわからないという人でも、全編通してクリステン・スチュワートが出っぱなしなので、彼女のファンだったら間違いなく楽しめると思う。ファンじゃなかった俺も彼女の魅力にメロメロになったし。 pic.twitter.com/pLD6f0vaiy
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月12日
オリビエ・アサイヤスのことをよく知らないんだけど、主演女優を無駄に下着姿にしたがる傾向があるんですかね? だとしたら俄然他の作品も観る気になるのだけれど。 https://t.co/uEs0fnCSVc pic.twitter.com/16JXKDakqY
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月12日
え! 犬映画なの? あとイザベル・ユペールかわゆす。『CLAIRE'S CAMERA』Trailer https://t.co/GK2wBa8ZYN
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月12日
『旅役者』 馬役の前足&後ろ足コンビの三文役者が、とある事件をきっかけに役を本物の馬に奪われるという、言ってみればそれだけの話の喜劇なのだが、話を豪快に放り投げるような終わり方をするため、成瀬作品にしては珍しく妙な爽快感がある。 pic.twitter.com/D6sNITzmfW
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月14日
『乙女ごころ三人姉妹』 川端康成の原作をどのくらい忠実に描いてるのか知らないが、本当に報われない嫌な終わり方をするので、日本の文学ってやーねという気分になる。脚本は成瀬自身なので、嫌な部分が成瀬の改変によるものだったりしたら天下のノーベル文学賞作家に申し訳がないが。 pic.twitter.com/WfWoA3NN69
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月14日
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』このあと絶賛するので先に批判からしておくと、この邦題は本当にクソ! もしかしたら優れた邦題なのかもしれないと評価保留にしておいたが、案の定何の意味もない改変だった。仕事しているフリをするために余計な事をするのは本当にやめてほしい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月16日
『Guardians of the Galaxy Vol. 2』家族というテーマを推し進めながら、大手スタジオエンタメ作品として別次元に突入するような傑作を生み出したことに驚嘆した。俺の中では先を越されたカタチになるスター・ウォーズ新シリーズがどう出るか今後の展開が見物。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月16日
家族にとって母なる存在だったグルートが、家族にとっての子となり、母の不在の隙間に父が入り込んでくる。父は父でもこれがキリスト教のバージョンとしての「父」のため非常にやっかいな存在で……という話だが、そこで徹底的に人種主義的なものを否定しているのが最高! ファック優生思想!
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月16日
そんなこともあって前作と比べだいぶ込み入った話になっているが、4DXを意識したと思われるライド感が増し増しになっているので、若年層でも飽きることなく観れるのではないだろうか。ちゃんと3Dで観る価値がある画作りになってることも関心してしまう。そのせいで字幕は結構見辛かったが。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月16日
とにかく前作を観て「ヨンドゥって実は良いやつでしょ」と思ったあなた! あなたの読みは間違っていない!かく言う私もヨンドゥLOVEな人間だったので、本作のまさかな展開にはマジ泣き。ドラッグスが完全にコメディリリーフになっていたり、マンティスという萌えキャラ登場など一切隙のない布陣。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月16日
とにかくクオリティがネクストレベルに達しているため、オーソドックスなピーターとガモーラの男女の関係に関する件が若干余計に感じられたのは痛し痒しというか。あと何気にラベンジャーズのあいつがいいところを持っていくのが最高で、やはりヨンドゥ絡みの件が全ていい!まさかロケットが…ってねw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月16日
『パーソナル・ショッパー』のパンフレットや「映画芸術」の青山真治の記事を読んで、今1番観たい映画が『マリアンヌ』になってしまったの辛い。下高井戸でやってはいるが、とりあえずBlu-rayリリース待ちか。代わりに『フライト』を借りたりしたが。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月16日
「映画芸術」なんて一生買うことないんだろうなと思っていたのだが、エドワード・ヤン特集のボリュームが凄いことになってたので買ってしまった。その特集と青山真治の『パーソナル・ショッパー』評以外のページで、余計なもの凄いストレスを受けることを覚悟の上ならオススメできる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月16日
先ほど『Guardians of the Galaxy Vol. 2』(カタカナ表記すら拒否)を絶賛したばかりだけど、今のオススメが『パーソナル・ショッパー』と楊德昌の『牯嶺街』と『台北ストーリー』であることは揺るぎない。わけのわからないものに圧倒されるの、最高じゃないですか。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月16日
GotGにおける家族って、血縁はあまり重要ではなく、痛みを分かち合える関係(Vol. 1のラスト参照)のことを指すんだよね。そういえば最近日本では『カルテット』ってドラマが似た様なことを……。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月16日
『メッセージ』 SFファンではなく、ドゥ二・ヴィルヌーヴのファンとしては、丁寧に作られ過ぎていて大筋では分からないことが何もないことに戸惑いを覚えた。概ね好評みたいだけど、みんな直球で飛んできたメッセージをどう受け取ってるんだろ?
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月19日
初めてふせったーを使った。 https://t.co/zyrvfV90lV
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月20日
オリヴィエ・アサイヤスの『クリーン』。ダメな女のワンサゲインものなんだけど、やっぱり変な映画だった。パリ、ロンドン、バンクーバーなどをカジュアルに行き来する感じ、パリではスクーター移動と『パーソナル・ショッパー』との類似点も。あのトリッキーがトリッキー本人役で出演している。 pic.twitter.com/3Rr73xYmO7
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月20日
ヤク中、行く先々で波風を起こさずにはいられない性格、普通の仕事を舐めくさった態度と、かなり同情しづらいキャラクターをほぼ浅野温子ことオリヴィエ・アサイヤスの元妻マギー・チャンが演じている。元妻キャスティングの経緯なんて知る由もないけど、この役でカンヌの主演女優賞取ったの凄いと思う
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月20日
小ネタで、エミリー(マギー・チャン)が息子にDVDを観ていいよと言ったら『マニアック(1980)』を選んだので却下するというシーンがあって笑った。 pic.twitter.com/GnyH3kVX16
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月20日
日本版はこんなキービジュアルで、親子の感動モノみたいな感じに仕立て上げられているが、(間違いとは言わないまでも)そんな話ではないのでご注意あれ。 pic.twitter.com/9DWSGEnzUC
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月20日
大した成長は見せないけれど、思い切って大きな選択をすればそれなりのところに着地できるというような話で、若干スピリチュアルの匂いを嗅ぎ取れなくもないが、単に「まぁ、最終的にはなんとかなるっしょ」ぐらいの楽観主義的な発想で描かれた話のようにも受け取れる。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月20日
R・ゼメキスの『フライト』。 依存症怖い映画であり、キリスト教映画であり、デンゼル・ワシントン一連の狂人シリーズのひとつでもあるという凄まじい映画。冒頭25分息つく暇のない怒涛の展開から驚異のドンデン返しまで、優れたエンタメ作の体をとりながら神の存在を問うという離れ業に震える。 pic.twitter.com/KBK6xjK9Z9
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月21日
製作者の間でも脚本が優れているということが共通認識としてあるようで、メイキングなどを観ると脚本家のジョン・ゲイティンズがフィーチャーされ、とにかくよく喋っている。脚本が完成するまでに子供が3人生まれたというだけあって、練りに練った脚本の強度に圧倒されてしまう。 pic.twitter.com/zXe4vPBEHq
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月21日
でも、その年のアカデミー脚本賞は逃してるんだよね。よりによってその年の受賞者は『ジャンゴ』のタランティーノという……。タランティーノ好きだけど『ジャンゴ』で脚本賞はないだろうと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月21日
『あるメイドの密かな欲望』 原題 『Journal d'une femme de chambre』 で、要は『小間使の日記』なわけだけど、ブニュエル版のリメイクというよりはブノワ・ジャコによる再映像化という感じなのか(ルノワール版は未見なので知らない)。主演はレア・セドゥ。 pic.twitter.com/BAdtEt8vad
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月22日
ブノワ・ジャコの他の作品を観たことがないので彼の作家性なのかもしれないが、ホン・サンスズームみたいなズームの多用や、謎演出により妙な空気感を醸し出していて、どうしてもブニュエルを意識してるように見えてしまう。ただ、ブニュエル版と違いベタな劇伴を貼りまくっていてこれが結構ダサい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月22日
レア・セドゥが主演というだけで、ジャンヌ・モロー演じる小間使とはかけ離れたキャラになることは容易に想像つくが、予想通りその気の強いキャラが冒頭から遺憾無く発揮される。現代的な女性像に改変されたセレスティーヌ(レア・セドゥ)は、自分の置かれている状況に対して不満を露わにしっ放し。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月22日
小間使なんて到底向いてないよと思いながらも、20世紀初頭を舞台に内面は現代的でも誰からの庇護も受けられず路上に放り出された女性に選択肢などないといった感じで、彼女はイヤイヤながらもクソみたいなブルジョアの家に仕える。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月22日
ブニュエル版と大筋は一緒だが、回想シーンを挟み込むことで彼女のバックボーンが描かれるため、『家政婦は見た!』ノリのブニュエル版とは違い、セレスティーヌの内面にフォーカスがあたることによって観た後の印象は全然別のものになっている。『あるメイドの密かな欲望』という邦題は正しい。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月22日
『レジェンド 狂気の美学』 実在した双子のギャングスターの一代記だが、60年代スウィンギン・ロンドンの狂騒を背景(音楽、ビジュアル共に最高)にヤクザもので見られるようなウェットさを一切排しシニカルに描いた、傑作とまではいかないもののかなりの良作だと思う。 pic.twitter.com/t5WyoB3bTz
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月23日
監督&脚本は『L.A.コンフィデンシャル』の脚本でお馴染みブライアン・ヘルゲランド。アメリカ人だが、少なくとも全くの英国弱者である俺が考えるようなレベルでは、英国的なシニカルさが表現できていると思う。なんていうか「悪いやつらの間ではよくある話だろ?」ぐらいの冷めた目線が良い。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月23日
あと、理知的で皆から愛される存在が外道になり下がったり、悪魔のような存在が実は未来を正確に見通しているとか人間の多面性が双子の兄弟を通して描かれている。個人的には傑作の誉れ高い『L.A.コンフィデンシャル』よりこっちの方が味わい深くて好きだなあ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月23日
トム・ハーディやタロン・エガートンのバッチバチに決まったスーツ姿も最高だが、何より愛しのエミリー・ブラウニングの可愛さだけで軽く10億点ぐらい叩き出してるので「可もなく不可もなく」とか抜かしてる連中の感想が全く理解できない。トムがエミリーにプロポーズするシーンとかマジ最高。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月23日
キム・ミニが「(ホン・サンスと)できればずっと一緒に作業したい」って言ってるらしいけど、伊丹十三と宮本信子コンビみたいになってしまうのはちょっとつまらないので、園子温と神楽坂恵ぐらいの距離感で仕事を続けていって欲しいw キム・ミニクラスのバリューでは難しいかもしれないけど。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月24日
短編『文庫の詩』 傑作『おとぎ話みたい』や『5つ数えれば君の夢』を彷彿とさせる天才山戸結希のエモさが炸裂してて、こんなド深夜に危うく泣いてしまうところだった。上坂すみれが憂鬱と官能を詠い、疾走するとかヤバいでしょ!
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月24日
『あの頃エッフェル塔の下で』を『そして僕は恋をする』を知らずに観てしまったけど、何だか凄いものを観たと呆然としてしまった。一言で言ってしまえばザ・フランス映画な恋愛映画なんだけどその枠からはみ出してしまう何かがあって、実際は2時間なのに4時間ぐらいの大作を観たような疲労感がある。 pic.twitter.com/4BO8YcYWEP
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月25日
ひとつ言えるのは、ここで描かれているような人たちと自分とは根本的に何かが違うということなのだが、だからと言って彼らのことが理解できないというわけではない。むしろ俺はこういう言葉を尽くして相手のことを褒めないと相手にもされないような過酷な場に身を置くべきだったのではないかと。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月25日
「あなたは本当に人を愛したことがない」と言われ続けてきた人生だが、言葉を尽くすことで内にある相手への愛情を引き出すということがあるのだなとこの年になって気づくとは……。まあ、この年になったらから気づけたのかもしれないが。あとフランス人って本当にヒップホップ好きなんだなあと思った。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月25日
『美しい星』いい意味で昭和の日本映画感あった。その要素の大部分を担ってたのは佐々木蔵之介だけど。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月27日
監督本人が『ウルトラセブン』からの影響を語ってるのね。結構突っ込んだ話をしてるので鑑賞後に読むのをオススメします。『美しい星』を撮るために映画監督になった!?吉田大八監督が独自の世界観を語る https://t.co/s4VLmCaDWZ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月27日
『PARKS』の時もそうだったけど、橋本愛がスクリーンのど真ん中に映る時の空間を支配する力がハンパない。ミスコンに出ることで他の出場者との格の違いをまざまざと見せつけるシーンでは、なんて残酷なことをするんだと思ってしまった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月27日
でも橋本愛のアップが映る度に、面白い顔だなとも思ってしまう。よくある話だけど、ただ整っていれば美しいわけではないのだと。映る度にスクリーンを支配してしまう橋本愛を眺めながら、本当の美とは何か考えてしまった。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月27日
「監督が思う宇宙人のイメージが、まあまあ古いんです。下手したらタコのきぐるみを着せられるところだった」リリー・フランキー&亀梨和也“宇宙人”橋本愛をいじり倒す「UFOを呼べそう」 https://t.co/LjTzZ3cnwQ
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月27日
ai__hashimotoさんの写真 https://t.co/fHyKGT1WdF
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月27日
ちなみにこれもファントームの話と言えなくもないよなと。行方知れずだった自らの分身、自殺した母、そして最も愛した女性でありながら常に離れた場所にいるエステル。それらの人物に翻弄され続けてきた人生だったが、着地点を過去から探し出そうとする……
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月27日
吉田監督は一度だけ生で見たことがあるんだけど、それがホン・サンス『ソニはご機嫌ななめ』トークショーの時で、ってお前どれだけホン・サンス好きなんだという。 吉田大八監督 “魔法みたいな感じ。こういうことが出来るのは、世界でこの人だけ” https://t.co/quslNABCEP
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月27日
脚本賞、ヨルゴス・ランティモスの『The Killing of a Sacred Deer』とリン・ラムジーの『You Were Never Really Here』がタイ。 https://t.co/i3ZXfarpuw
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月28日
リン・ラムジー監督の『You Were Never Really Here』、男優賞取ったホアキン・フェニックス主演で面白そうだなあ。いつ観れるのか全くわからないけど。 https://t.co/FjJd2QaGn2
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月28日
カンヌ出品作品の評判をチェックしてきたけど、やはり結論としてはホン・サンスの新作が観たいというところに落ち着いたので、『夜の浜辺で一人』も合わせて、日本で3本まとめて公開お願いします。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月28日
俺たちのチャニング・テイタム主演、スティーブン・ソダーバーグ監督最新作『ローガン・ラッキー』。もう予告編だけで面白さがビンビンに伝わってくる。これでつまらないとかありえないっしょ。 https://t.co/yCbwvchxiH
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月29日
『ローガン・ラッキー』 日本では東北新社の配給で2018年公開って決まってんだ。 https://t.co/kFiB2RAkvM
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月29日
「こんなに暑いと梅雨が来ないまま夏になっちゃうんじゃないか」とか言って、すぐ「温暖化が」とか言ってしまいがちのおっちょこちょいな人は、映画版の『美しい星』を観たらいいと思う。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月29日
『淵に立つ』 とにかくよく出来ているけど、嫌な話過ぎて辛い。筒井真理子の草臥れた母の演技がリアルで震えた。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月30日
潔癖性と幻覚のダブルパンチって、あんなにきついシーンないよ。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月30日
『アマルコルド』観終わった瞬間から物凄いスピードで忘却していってる。早くもラストが思い出せない!
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月31日
初めて四方田犬彦を見たけど、あんなにエネルギッシュに喋りまくる人だったのかと。フェリーニは泳げない、だからフェリーニが描く海は泳げない者が描く海である。あとイタリア人にとって海とは、対岸からトルコが攻めてくるかもしれないという不安のイメージと切っても切り離せないとかそんな話を。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月31日
『アマルコルド』 フェリーニのふくよかな女性の尻や胸フェティシズムが炸裂してて痛快。フェリーニは天才だと思ってるし尊敬もしてるが、女性の好みに関しては若干距離を感じている。彼が今も存命だったら小向美奈子をヒロインに採用しそうな感じ。吹くんじゃない!吸うのよ!のやりとりは笑った。
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月31日
これディスってるんじゃなくて、単純に『アマルコルド』が一般的なストーリーものの型にはまらないタイプの作品で、それぞれのエピソードはインパクトあっても、エピソード同士の繋がりにあまり因果関係がないため記憶しづらいが故、という話なのです https://t.co/cApUOtxOxS
— ®_OM (@co2bjetdudesir) 2017年5月31日